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反省だけではない、研ぎ澄まされた思想がうかがえる獄中記
獄中記とは、断罪されて獄に下った人が書いたもの。罪を悔いる内容が多いかと思えば、自らの思想をまとめたり、出獄後の生き方を考えたりとバリエーションはさまざまです。閉鎖された空間では自分と向き合うしかなく、かえって思想が研ぎ澄まされる。罰であるべき入獄が思想を固め、出獄後の飛躍につなげようとした人たちの獄中記を紹介します。
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インド独立の父 ガンディーが、反英活動のため入獄中に書いた手紙をまとめた本です。刑務所から修道場にいる弟子に向け、真理や清貧、不可触民制度について書き送るガンディー。獄中で磨き抜かれた思想は強さと厳しさを見せ、出獄後の不可触民解放運動につながりました。抑制のきいた文体のなか、強い信念が光る獄中記です。
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19世紀末文学のスター作家・戯曲家のワイルドは、男色の罪で投獄。本書に収録されている獄中記は、恋人に向けた手紙をまとめたものです。社会からつまはじきにされ、獄中で反省を重ねるワイルド。神の本質は拒絶されても人々を救済することだと考え、自分を捨てた恋人を受容する境地にまで至る過程が読み取れます。
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