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失恋したときに読みたい!悲しみに寄り添ってくれる小説
大好きな彼から別れを告げられてしまったとき、失恋からすぐに立ち直ることは難しいことです。失恋したばかりのときは、その悲しみに寄り添ってくれるような小説で、傷を癒してみてはいかがでしょう。これから紹介するのは、丁寧な描写で女性の心理を描き、失恋とじっくり向き合わせてくれるような小説です。
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落下する夕方
江国 香織(著)
8年間交際し、同棲をしていた健吾に別れを告げられ、なぜか健吾の新しい恋人の華子と暮らすはめになった梨果。その奇妙な三角関係もこの物語の魅力だが、それに加えて長く付き合った恋人の喪失感の描写が秀逸です。新しい恋人の存在から逃げられない状況から、とことん失恋の傷に向き合わせてくれる小説です。
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誰かをふった人が、次の短編で誰かにふられる「ふられ」連作短編集です。さまざまな状況、理由でふられる主人公たちの思いに、大きな失恋を経験した人なら誰しも共感してしまうでしょう。自分をふった人も誰かにふられているという、恋の縁の不思議さにしみじみとするおもしろさもあります。
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風花
川上 弘美(著)
人より少し反応が遅いのゆりは、夫に離婚をほのめかされて戸惑うが、うまく怒ることができません。愛する人の裏切りに怒る、嫉妬する、という感情は本当にすぐに生まれてくるものなのか・・・。この小説では夫の裏切りに対する主人公の気持ちが、戸惑いから悲しみになるまでの変化をゆっくり丁寧に追って描写しています。
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ノルウェイの森 上
村上 春樹(著)
主人公のワタナベは亡くなった親友の恋人であった直子に惹かれるが、直子は突然姿を消してしまいます。自分の片割れのような存在だった完璧な恋人を失ったとき、その喪失から立ち直れなくなる人間もいます。登場人物たちが抱える深い愛と限りない喪失に主人公はもがきながら、再生へと向かう物語です。
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「誰とも結婚しない」と宣言する恋人と別れ、一念発起してイタリアへ渡ることにしたOLのなつみ。どんなに強い女性でも、女は男に幸せにしてもらえるという期待が少しはあるものです。その期待が女性を弱くさせていることを鋭く考察し、イタリアでぼろぼろになりながらも自分らしい生き方を見つけていく主人公を温かく描いています。
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