ブックキュレーターhonto編集員
世界はどこに向かっているのか?経済や社会の諸問題に鋭く切り込んだ本
2007年のサブプライム住宅ローンの破綻に端を発したアメリカの金融危機からリーマンショックを経て現在へ。はたして世界の経済や社会は持続可能な未来へ向かい軌道修正されたのか、それとも破滅への道をひた走っているのか。経済を中心に時事系の諸問題も含めて、今という時代に「大丈夫か!?」と警鐘を鳴らす本を選んでみました。
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著者はアメリカのサブプライムローンは単なる金融の問題だけではなく、過激な市場原理が経済的「弱者」を食いものにした「貧困ビジネス」の一つの結果であったと主張します。貧困層へと転落していく普通の人々の生々しいルポルタージュは、戦争行為にまで経済のさまざまな論理が広がっている現実を浮かび上がらせます。
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経済のグローバリズムの進展は無限の膨張を「善」としてきた資本主義システムが、「限界」に向かってさらにスピードアップしていくことにほかならないと本書は説いています。この大転換期を乗り切る術はあるのか、資本主義に替わる新たなシステムの構築は可能なのか。これからの私たちの生き方まで問う一冊です。
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東日本大震災は、震災と原発を通してさまざまなことを私たちに見せてくれました。目の前の経済を見れば原発は動かさざるをえないという論理に、どうすれば正しく反論できるのでしょう。この国の民主主義に潜む重大な欠陥とは何なのか。みんなで作る「ぼくらの民主主義」のための一冊です。
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女性エコノミストとしてニューヨークを中心に30年近く活躍してきた著者が、実体験をもとに「格差大国」アメリカの実態を記しています。本書によると、総世帯の5%に満たない富裕層が全米の富の60%を所有し、それ以外の圧倒的多数は『貧困層』と『落ちこぼれ』となるそうです。近い将来日本も・・・と予感させる一冊です。
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ピケティはフランスの経済学者で、その著書『21世紀の資本』は著名な経済学者から絶賛されました。日本でも主要ビジネス誌がこぞってピケティ特集を組むほどの人気ぶりでした。本書は、実際は小難しい経済専門書をマンガで解説を試みた画期的なもの。普段は「経済なんて」と尻込みされる人にもオススメしたい一冊です。
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