結婚、出産、仕事・・・女性の生き方について考えさせられる本

女性差別についてこれでもか、というほど書き尽くされた韓国の小説です。キム・ジヨンという女性の学生時代から育児に至るまでの、女性として生きることで立ちはだかる数々の困難を見せられます。フィクションであるはずなのに本当にキム・ジヨンという女性の人生を見せられている、そんな感覚に陥ってしまいます。

子どもがいるかいないか、たったそれだけのことで分かたれてしまう女性の友情、人間関係を描いた小説です。学生時代は仲が良くても結婚や出産などで立場が変わってしまい、疎遠になってしまうことがあります。その友情の希薄さ、悲しさを痛感させられますが、最後には前向きな気持ちになることができるでしょう。

同じ日に生まれた「瑠津」と「ルツ」という2人の女性の人生が、リンクしながら描かれた小説です。2人の人生の選択が微妙に違っていることで、まったく異なる人生になっていきます。その人生を追っていくことで、読み手自身も「選択しなかった方」の人生について想像させられます。

コンビニ店員としてしか「普通」でいられない女性を主人公に据えた、芥川賞を受賞した小説です。主人公は周りの人から、結婚もせずにコンビニでアルバイトをしていることで眉をひそめられます。典型的な生き方しか受け入れることのできない人々が描かれ、「普通」の生き方とは何か？ということについて考えさせられます。

24歳、派遣社員のダルちゃんは、周りの人々に擬態しながら生きています。しかし、職場の先輩と距離が縮まることで、ダルちゃんは自分の意思を持つようになっていきます。友情と恋愛を経験するなかで変わっていくダルちゃんの姿に、人生のささやかな希望までも感じることができるコミックです。