ブックキュレーターhonto編集員
今こそ考えておきたい「働く」ということ。その本質に迫る古典
多くの人々は「労働者」として一生の大半を過ごしますが、「働く」ことについて、立ち止まって考える機会は少ないかもしれません。労働の価値はどうやって決まるのか?豊かな国とそうでない国は根本的に何が違うのか?そもそも働くことの意味とは?さまざまな分野の古典には、労働者がよりよく生きるためのヒントがあふれています。
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サラリーマンの給料はどうやって決まっているのでしょう。マルクスは、労働者に支払われる給料が商品の価格同様、需要と供給の関係で決まることを明らかにします。その結果、賃金は労働者が生活を維持し、子孫を増やすのに必要な額しか払われないことになります。雇われの身の不都合さが、この本を読むとわかるはずです。
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アメリカやイギリスが豊かになった理由は宗教にありました。ピューリタニズム(プロテスタント)の教えとは、清貧であることが善で利益の追求は悪・・・というもの。彼らは、働いて得た利益を生産のための投資に回しますが、それこそが近代資本主義の誕生に繋がっていきます。資本主義社会の論理を知るために読んでおきたい一冊です。
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哲学者アレントは、人間の生活を「労働」「仕事」「活動」の三つに分類します。労働は生命維持のためにする日常的な行為で、仕事は消費財作りのこと。活動は人と人が言葉を用いて協力や対立をすることで、政治のことを指します。それらを順に説明するなかで「自己の存続」という、人間に課された条件も次第に明らかになっていきます。
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「商品の価値はどうやって決まるのか?」という分析から始まり、資本家は労働者を給料分以上働かせて、得た儲けを投資に回すことで資本を増大。こうして貧富の差はますます開いていく・・・という過程を細かく記しています。資本家にならない限り、決して豊かになることはない、という資本主義社会の仕組みが理解できるようになります。
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