ブックキュレーターhonto編集員
賢くて、打算的で、時々紳士。きつねの魅力が詰まった本
古今東西、動物をモチーフにした作品は数多くありますが、なかでも多く登場するのがきつねです。神の使いや妖怪などとして多くの作品に現れ、世界中で親しまれてきました。興味深いことにどの物語のきつねもたいてい賢く礼儀正しいのですが、その立ち位置は善人だったり悪役だったりさまざま。きつねの玉虫色な魅力が詰まった本を揃えました。
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きつねのおきゃくさま
あまん きみこ(ぶん) , 二俣 英五郎(え)
ある日、やせたひよこに出会ったきつねは、ひよこを太らせて食べてやろうと家に招待します。しかし、「親切なきつねのお兄ちゃん」と呼ばれ有頂天に。続いてあひる、うさぎと仲間が増え、みんな親切なきつねを大好きになります。でもある日、おおかみが襲ってきて・・・。他社を信用することや幸せについて考えさせられる絵本です。
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あひるのジマイマのおはなし 新装版改版
ビアトリクス・ポター(著・イラスト) , いしいももこ(訳)
あひるのジマイマは、巣をつくる場所を探すため農場を飛び出します。そこで出会ったのがきつねの紳士。礼儀正しく、親切に場所を提供してくれる相手にジマイマはすっかり気を許しますが、卵はおろか自分まで食べられそうになってしまいます。野性的な荒々しさと、ずる賢くて計算高いきつねが魅力的に映る物語です。
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片手だけ人間に化けた子ぎつねは手袋を買いに行きますが、間違えてきつねのままの方の手を出してしまいます。ですがやさしい帽子屋さんはちゃんと手袋をくれて、子ぎつねとお母さんは、「人間は本当は怖くないのかもしれない」と気がつきます。敵対していたきつねと人間が、ふとした拍子に互いを想い合う。やさしい物語です。
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日本を舞台にした上橋菜穂子の小説です。小夜は森の中で子ぎつねの姿をした霊・野火と出会います。野火を使い魔の宿命から解放し、自身の出生を知るため、小夜は野火とともに春名ノ国を救おうと奔走します。霊的な力を持ちながらも人間と関わりの深い野火は、日本で描かれるきつねの王道のような存在です。
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