ブックキュレーター小説家 阿部智里
シリーズで読んで欲しいエンタメ作品、最初の一冊はコレ!
「一冊でも面白いけれど、ちょっと待って! 全巻通して読むと、また違った景色が見えてくるから!」 となるシリーズ最初の一冊を集めました。私なんぞが紹介せずとも世間に知られた名作ばかりですが、もしまだご覧になっていない方、おうち時間を利用して超大作を読んでみようかな、とお考えの方は是非お試しになってみてください!
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ゴーストハント 1 旧校舎怪談
小野不由美(著)
「シリーズでおすすめ」と言われたら、真っ先に私が挙げたいのがこの作品です。とにかく伏線が神がかっており、当時高校生だった私は最終巻で度肝を抜かれました。それまでに見たことのない構成で、なるほど、シリーズの起承転結とはこうやって作るのかと大いに学ばせて頂きました。
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魔人探偵脳嚙ネウロ 1
松井 優征(著)
小説ではなく漫画ですが、これもまた私が「伏線の張り方」でお手本にしようと心に決めた作品です。一冊目を読んだ時は「何だこれ、なんかよくわかんないけど面白いな!」という感じだったのですが、どう考えても最初から意図していないと張れない伏線のあまりの多さに気付いた時には悲鳴を上げました。
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最初にこの作品を読んだ時には、まさか最終地点がああなるとは思ってもみませんでした・・・。ネタバレにならない程度に申し上げますと、この巻で出て来た少年が、続巻でどんどん成長していきます。「あの〇〇がこんなに立派になって! 」と感慨深い一方、物語全体を通したテーマの鋭さと重さに頭を殴られます。
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ファンタジーを語る上で絶対に避けて通れない『指輪物語』。エンタメとして言うならば「めちゃくちゃ読みにくい作品」です。しかも最後まで読まないと意味のない作品と言えるかもしれません。その分、読み終わった瞬間の感動はひとしおで、私にとって一生ものの読書体験となりましたので、ここにご紹介させて頂きます。
ブックキュレーター
小説家 阿部智里1991年群馬県生まれ。2012年早稲田大学文化構想学部在学中、松本清張賞を受賞。17年早稲田大学大学院文学研究科修士課程修了。デビュー作から「八咫烏シリーズ」を書き続けている。19年『発現』(NHK出版)刊行。「八咫烏シリーズ」第2部『楽園の烏』(文藝春秋)刊行。松崎夏未氏が同シリーズをコミカライズし、『烏に単は似合わない』はWEB&アプリ「コミックDAYS」(講談社)にて全四巻が完結、現在は『烏は主を選ばない』青年漫画誌「イブニング」(講談社)にて連載中。八咫烏シリーズ特設サイトはhttps://books.bunshun.jp/sp/karasu/
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