ブックキュレーターhonto編集員
魔術の香りであなたを虜に。「マジックリアリズム」の不思議な物語
「マジックリアリズム(魔術的リアリズム)」はラテンアメリカ発祥の技法で、主に美術や小説に用いられています。幻想文学ともシュルレアリスムとも異なり、超現実的に表現するのではなく、超現実を現実の一環として表現するのが特徴。その手法は換骨奪胎され、アジアにも伝わっています。魔術の香りが漂う至高の物語をお楽しみください。
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百年の孤独
G.ガルシア=マルケス(著) , 鼓 直(訳)
蜃気楼の村「マコンド」の栄枯盛衰を、研ぎ澄まされた語り口で展開するマジックリアリズムの傑作です。村を開拓したブエンディア家。その一族に受け継がれる数奇な運命は、破天荒な人間模様を築きながら終焉に向かっていきます。4年以上降り続く雨。豚の尻尾を生やした赤子。死者と生者、幻想と現実が交わる現代文学の金字塔といえる一冊です。
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失われた足跡
カルペンティエル(作) , 牛島 信明(訳)
幻の原始楽器を求めて南米を旅する音楽家の旅日記。著者はマジックリアリズムの定義づけに尽力した作家で、その真髄を「驚異的な現実」に見いだしました。本書では大都会と原始的な町を対比し、実際の時間と主観的な時間の交錯を描き出しています。ジャングルの幻惑と神秘を堪能できる名著です。
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愉楽
閻 連科(著) , 谷川 毅(訳)
舞台は受活村という障害者が集まる僻村。出身者である県長は観光の目玉としてレーニンの遺体購入を企て、資金調達のために村人による絶技団結成を計画。村を統べる元共産党兵士の老婆は反対しますが、計画は強行されることに。型破りな企画、異常気象、超人技。グロテスクで、痛烈な寓意を含む表現が脳裏に焼きつくはずです。
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