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偉人、それとも変人?前人未踏の領域に挑む探究者の本
歴史に名を残す偉人は、その一途な探究心ゆえに、変人のレッテルを貼られることもしばしば。しかし、ひとつの主題を変人と呼ばれるまでに追い求めなければ、前人未踏の領域には決してたどり着けないということも、また事実なのでしょう。人類への奉仕の心から、はたまた自らの好奇心から、その道を究めた偉人たちの軌跡をたどってみましょう。
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AI技術の先駆者アラン・チューリングがナチスの暗号機エニグマを解読した後、同性愛者として裁かれ自殺を選ぶまでを描いた、ブラックユーモア満載のマンガです。夜中に自転車で100km近くも疾走したり、『白雪姫』の映画に傾倒したりといったエピソードから、功績の裏にある孤独な探究の日々と心の闇まで伝わってきます。
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数学界最大の難問「フェルマ―の最終定理」。本書は、幼少期からの苦闘の末、証明に至ったワイルズを中心に、幾人もの数学者の悲しみや絶望、閃き、喜びをドラマチックに描写します。ワイルズが「暗闇の館を探検するかのよう」とたとえた孤独な闘いをあえて続け、勝利する物語に、数学が苦手な方でも心を揺さぶられるはずです。
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おはぐろの女性、ふんどし姿の行商など、明治の日本はイギリス人探検家バードにとって「ふしぎの国」そのものでした。この光景が近代化で消えゆく未来を予期した彼女は、通訳兼ガイドの伊藤と前人未踏の蝦夷を目指して記録の旅へ。未知の世界に対する好奇心からあえて過酷な道を行く彼女の姿に、時になごみ、時に胸を打たれます。
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危険から身を守るのは生物としての本能ですが、人間の中には、その本能に抗って未知の危険へと飛び込んでいく者がいます。これは、性病や伝染病、放射線や麻酔などに対して、自らの命を危険にさらす人体実験を行った「マッドサイエンティスト」たちの物語。ユーモア交じりに描写された偉業の数々に目を見張ります。
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武士が台頭し始めた時代、斬新な詠みぶりの和歌で自らを表現した女性たちがいました。激情的な恋の和歌「玉の緒よ絶えなば絶えね・・・」で有名な式子内親王や、吐血し夭折するほど和歌に心砕いた宮内卿その1人。内面に苛烈さを秘めるがゆえ、心を揺さぶる和歌を詠めた彼女たちの生きざまに胸が熱くなるでしょう。
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