ガンマンたちの痺れる生き様とアクションに酔いしれる、傑作西部劇小説

犯罪小説の大家として知られる著者が初期に発表した2編の西部劇小説を、村上春樹が翻訳。無頼のガンマンたちの、ひりつくような活劇をとことん楽しむことができる一冊です。特に表題作のタフでクールな主人公の存在感は圧倒的で、こんな人物になりたい！と憧れの念すら抱いてしまうことでしょう。

「OKコラルの決闘」として歴史的にも名高いアープ兄弟とカウボーイズの争いを、ハードボイルド小説の大家である著者が小説に仕立てた一冊。主人公のワイアット・アープを野心的なひとりの人間として描くことで、単純な勧善懲悪ものではなくなっています。リアルで重厚なヒューマンドラマが惹きつけられる、骨太な西部劇小説です。

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江戸時代末期に一攫千金を夢見てアメリカに渡った日本人兄弟が、苦難を乗り越えながら成長していく姿を描いた西部劇小説。国境を超えたユニークな出会いや極悪集団との死闘など盛りだくさんの内容ですが、終始軽妙なテンポで冗長さをまったく感じません。胸躍る冒険譚という趣が強く、西部劇になじみの薄い人でもすんなり入り込めるでしょう。

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人の命を何とも思わない人間性に問題大アリの極悪兄弟が、ゴールドラッシュに沸く西海岸で繰り広げる冒険の物語。皮肉の利いたとぼけた雰囲気満載で、ハードでバイオレンス色の濃い内容ながら、おもしろおかしく読み進めることができるでしょう。大騒動のあとの意外過ぎるオチが、素敵な余韻を残してくれます。

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1875年のアリゾナを舞台に、おかしな縁で行動をともにすることになった凄腕のガンマンとしたたかな少女、そして身元不明の日本人剣士の3人が、ならず者相手に胸のすくような大活劇を繰り広げます。難しいことは抜きにして純粋にアクションを楽しみたい方にオススメで、全体的にクールな雰囲気が漂うカッコいい西部劇小説です。