ブックキュレーターhonto編集員
ちょっと風変わり、でも愛おしい。さまざまなかたちの家族を描いた物語
「家族」という言葉を聞いて、誰の姿が思い浮かびますか?同じ家で生活する血縁関係にある人たち、パートナー、そしてペット。家族の定義は時代によって変化しています。ここで紹介する本に登場するのは、一般的なかたちとは少し異なる家族の姿です。悲しみや悩みはあれど、読後は温かな気持ちで包まれる家族の物語をそろえました。
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いろんな種族がともに生活するムーミン谷。トロールのムーミン一家が暮らす屋敷はいつも満員で、誰もが好きなことだけをして、明日のことなどちっとも気にかけずに楽しく過ごしています。北欧の四季を織り交ぜ、生きることの喜びと悲しみをやさしく、大らかな眼差しで描いています。
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森宮優子、高校2年生。今までに名字が3回、そして「家族」が7回も変わりました。どの親からもそれぞれに愛情を注がれてきた優子は、周囲の心配をよそにとても幸せに暮らしています。現在の父・森宮さんと優子が囲む食卓の温かさが、お腹の底までじんわりと染みわたってくるような物語です。
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抱擁、あるいはライスには塩を 上
江國 香織(著)
大きな洋館で世間とかけ離れた暮らしをしている柳島家。子どもを学校にやらない教育方針のもとに、家庭教師や叔父たちが教育をしてきましたが、あるとき一家に大きな変化が訪れます。時代をさかのぼって家族の人生を丁寧にたどり、哀しくも美しい家族の絆が描かれた珠玉の長編小説です。
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