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親ガチャ、格差社会、ネット中傷・・・現代日本の闇を炙り出す桐野夏生の小説
直木賞をはじめ数々の賞を獲得し、多彩な作品群で多くのファンを持つ作家・桐野夏生。その存在に気づきながらも見て見ぬふりをしてしまう「人間の悪意」を描いた作品が多く、読み進めるうちにその世界へと引き込まれてしまいます。現代社会におけるさまざまな問題と結びつけて考えることもできる傑作のなかから、選りすぐりの名著を紹介します。
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日没
桐野 夏生(著)
国にとって望ましくない小説を発表したため、海辺の辺鄙な施設に召喚されてしまった作家のマッツ夢井。「社会に適応した小説」を書くように命じられ、終わりの見えない軟禁生活が続き・・・。この小説のような「言論弾圧」が近い将来に起こらないと、誰が断言できるでしょう。校了間際に加筆したと著者が明かした、衝撃のラストは必読です。
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OUT 上
桐野 夏生(著)
夜毎に弁当工場でパート代を稼ぐごく平凡に見える主婦たちが、バラバラ殺人という犯罪に手を染めていく異色の小説です。日本推理作家賞を受賞したこの物語を、ミステリーとして読むのもよし。あるいは登場人物の内面に着目して、人間ドラマとして読むのもよし。さまざまな読み方ができる桐野夏生の代表作の一つです。
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