読者の心も撃ち抜く！「射撃」や「狙撃」にまつわる衝撃作

何よりも妻を恐れる殺し屋・兜。業界では腕利きの殺し屋ながら、家では恐妻家の子煩悩なサラリーマンです。息子の誕生を機に裏組織から抜けたい兜ですが、莫大な手切れ金の用意に手こずっています。そんな折に舞い込んだ高額の大仕事。彼はそれをやり遂げられるのか？伊坂幸太郎の真骨頂ともいえる、ラストに待つ鮮やかで衝撃的な狙撃は必読です。

独ソ戦でドイツ兵の急襲を受け、母も村も奪われた少女セラフィマ。決断を迫られた彼女は、復讐のために狙撃兵となることを決意します。同じ境遇の仲間と切磋琢磨し、女性だけの狙撃部隊に加わった彼女が激戦の果てに見出した「真の敵」とは？現実の悲劇に重なる凄まじい戦闘描写が、読者にとっての敵を問う衝撃作です。

大事なのは「世界の平和より、今夜のおかず」である平凡な主婦の曜子。しかし彼女には、祖父から暗殺の手ほどきを受けて仕事を遂行してきたという仰天の過去があります。昔の幻影に悩みながらも家族を守るため、四半世紀ぶりに銃を手にする曜子。主婦兼スナイパーという衝撃の二刀流を、ユーモアを交えて描きます。

冴（さえ）が勤めるパリのオークション会社に持ち込まれた錆ついたリボルバー。「ゴッホを撃ち抜いた」というその一丁は、ゴッホとゴーギャンの研究者である冴を歴史上の暗部に引きずり込みます。ゴッホはリボルバーで自殺したのではなく殺された？衝撃の仮説を、史実とフィクションを巧みに織り交ぜて描いた物語です。

巧妙な罠に読者をハメる作風から「伏線の狙撃手」と呼ばれる浅倉秋成によるミステリー。先進企業の最終選考に辿り着いた6人の就活生。彼らが繰り広げる心理戦を、就活のリアルな気味の悪さもあらわに描きます。全員を陥れようとした真の嘘つきは誰なのか？二転三転する物語は、終わったと思った瞬間にさらなる驚愕がスタートします。