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閉鎖空間に閉じ込められる恐怖!クローズド・サークルの傑作本
外に出ることができない閉鎖された空間。考えただけで息苦しくなるものです。そんな環境に放り込まれたら、人はどのような行動を取るのでしょう?純文学、ミステリ、サスペンス、ドキュメント、さまざまなジャンルから閉鎖空間物の名作をそろえました。極限状態に追い込まれる緊迫感、究極の選択を迫られたときの判断など、手に汗握る展開が魅力です。
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蠅の王 新訳版
ウィリアム・ゴールディング(著) , 黒原 敏行(訳)
疎開途中に墜落事故で島に漂着した少年たちの物語ですが、一般的な少年漂流ものとは異なり、彼らのほとんどは闇落ちしてしまいます。「蝿の王」とはキリスト教の悪魔の名前であり、第二次世界大戦で人間の残虐性に絶望した作者は皮肉たっぷりにこの物語を書いています。人間と暴力は不可避なのか、考えさせられる物語です。
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孤島に取り残された10人が、マザー・グースの歌詞通りに1人ずつ殺されていく、「クローズド・サークル」および「見立て殺人」の傑作です。オマージュ作品がいくつも作られていますが、本家の完成度と緊張感は別格です。あらすじとトリックをまだ知らない人は、ほかの作品でネタバレされる前に、ぜひ本書を読んでください。
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豪華客船内で行われた闇手術。目撃者の少女は母親とともに行方不明になるも、8週間後に発見されます。彼女は客船内のどこに監禁されていたのか?事件をもみ消したい船のオーナーと、5年前に同じ船で妻子が行方不明になっている捜査官マーティンが対決します。解決後にもひと展開あり、最後まで目が離せません。
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宇宙飛行士最終選抜試験で行われる1週間の閉鎖環境試験。外部から遮断され、8時30分から22時まで休憩なく、次々と与えられる課題をこなしていかなければなりません。最初は極度のストレスから自分を見失うものの、次第に本来の姿を取り戻していくさまには感動を覚えます。人間力の大切さを教えてくれる一冊です。
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