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下着にも思想がある!?衣服の下の思想史を知ることができる本
毎日着るけど意識はしてない。毎日着るからこそお気に入りのモノを・・・と、身近すぎて当たり前の存在である下着にも、実はたくさんの思想や思惑が詰まっています。そんな下着をテーマに掲げて生きた人たちの思想を、少し覗いてみませんか?下着が熱狂的に注目された「下着ブーム」という時代を知る手掛かりになる本を紹介します。
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日本を代表するフェミニストとして知られる上野千鶴子が、「下着の本も書いていた」と少しびっくりしませんか?歴史的な視点を踏まえながらも、ジェンダー問題として下着を痛快に分析していきます。初版は1989年。しかし、今読んでもまったく違和感のない先見の明に満ちた議論は、とても刺激的です。
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『美人論』などの著者として知られる井上章一による「パンツ」の風俗史です。パンツを履いていない時代から、パンツを履く時代へ。時代が変われば羞恥も変わります。新聞雑誌から小説まで広く調査しながら、パンツの視点で羞恥心の常識を覆します。一直線の変化をたどったのではない、パンツの歴史を読むことができます。
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国内の下着シェア率No.1のワコールを創った塚本幸一の一生を、わかりやすく網羅できる一冊。インパール作戦の生き残りという壮絶な戦争体験を持つ彼は、女性下着を片手に、世界に進出しました。会社で活躍した社員たちのことも振り返りながら、塚本幸一の原動力とその軌跡を知ることができる評伝です。
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ブラジャーで勲章をもらった男 QUADRILLE NISHIDA
西田 清美(著)
大手下着メーカーのワコールから独立して、新たな下着を作った西田清美。「カドリールニシダ」の創業者である彼の下着に対する情熱と思想は、ワコール創業者・塚本幸一とは別の道を選びながらも、下着業界に大きな功績を残しました。たびたび訪れる困難も、軸を手放さずに邁進して乗り越えてきたことがわかる一冊です。
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わたしは驢馬に乗って下着をうりにゆきたい
鴨居 羊子(著)
下着革命を起こし、時代の寵児となった鴨居羊子による自伝的エッセイ。白い下着しか売られていなかった戦後期に、彼女はカラフルで自由な下着を売り出しました。ジェンダーという概念がなかった時代に、性的な偏見と闘いながら走り抜けたことがわかるでしょう。下着の歴史を知るだけでなく元気と勇気をもらえる一冊です。
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