ブックキュレーターhonto編集員
思い込みや偏見に振り回されたり、偏った情報に踊らされたりしないための本
デマや誤った情報を信じたり、科学的根拠がない意見に執着したり、人は正しい判断ができないことがなんと多いことでしょう。判断を誤るメカニズムや他人を操ろうとする人たちの手口を知ることが、間違った言動に歯止めをかける第一歩です。心の奥に潜むバイアスや思い込みにどう対処すべきか、心の準備をするための本を紹介します。
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保育士と聞くと女性を、消防士と聞くと男性を無意識に思い描くことはありませんか。社会に定着している固定観念や思い込みが、人種の違いや性別による差別につながっていることがあります。中立に見える言動が実は偏っている事例を豊富に紹介し、それをどのように解消して社会全体で乗り越えていくか、その方向性を示します。
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合理的、あるいは科学的根拠に基づいた判断と聞くと信頼できると思いがちです。しかし本書を読むと、そうした理性的な決定にも矛盾や不完全な部分があることがわかります。私たちは、かくも不確実な世界に生きているのか、と実感するとともに、自分の意見が絶対に正しいと言い切ることの危うさに気づくことでしょう。
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同調圧力や暗黙の了解、世間体といった目に見えない規範に縛られるのは日本だけではありません。どの国や地域でも気がつかないうちに思い込みに従ってしまい、自らの判断を曲げたり他人に追従したりということが起こっています。さまざまな事例で思い込みの罠を説き、その呪縛をどのように解消するかを述べた好著です。
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注意力やリスク認知、概念や思考、言語に潜むバイアスなど、誤った認識のオンパレードに驚きの連続です。あげくに認知バイアスそのものもバイアスであるとなると、身動きが取れなくなってしまいます。とはいえバイアスの存在を知り、良い面を生かし悪い面に歯止めをかけることで、社会を住みやすくする工夫が見えてくる一冊です。
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明治維新で幕を開け、第二次大戦で幕を閉じた帝国日本。その歩みは戦争と深く関わり、政府は国民の戦意を高めるプロパガンダに力を注いできました。本書は政府とメディアが協力し、情報操作によって国民を戦争に駆り立てた過程を振り返ります。SNSで拡散される膨大な情報に免疫をつける意味でも貴重な一冊です。
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