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「文芸界のドン・ファン」吉行淳之介が描く、いびつで妖しい恋愛小説
吉行淳之介(1924-1994年)は、端正な容姿で多くの女性たちと浮名を流し、「文学界のドン・ファン」とも呼ばれていました。純文学にカテゴライズされていますが、かなりきわどい性描写も多用してます。しかし、そこに大きな意味を持たせているところが吉行の文学の魅力でもあります。ここでは彼の真骨頂ともいえる、いびつな男女の物語を紹介します。
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男女のさまざまな関わり合いのかたちを綴った5編を集めた短編集です。実直な男と娼婦との切ない恋や、不倫願望を持つ青年の危うい心情、性を意識した少年の戸惑いなど、艶めかしいテーマをドライな筆致で描いています。どの話も著者独自のスタイルを強く感じられ、肩ひじ張らずにさらりと楽しめます。
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早逝した父親の影響力に悩ませ続けられていた男が、ふとしたきっかけで関係を持った女性との歪んだ性に溺れていきます。妻子ある主人公が、とある少女に乞われてその姉を誘惑しますが、彼女の尖った性癖に惹かれてしまい・・・。かなりショッキングですが、繊細な表現のおかげで上品さすら感じます。吉行淳之介の代表作のひとつといえる小説です。
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