ブックキュレーターhonto編集員
海外の怪奇幻想文学を「紹介」してくれる珠玉のアンソロジー
怪奇幻想文学アンソロジーの方針にも色々ありますが、ここでは海外の怪談を「紹介」するというコンセプトを色濃く持っている本を精選しました。クリスマスの怪談にはどんなものがあるのか、どんな実話怪談が語られてきたのか、どんな怪異的な民間伝承があるのか。日本の怪奇幻想譚とは似て非なる超自然的な現象と感性を楽しめることでしょう。
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ヴィクトリア朝期の英国では、聖夜の怪奇小説が盛んに発表されていました。本書はディケンズを筆頭に、名立たる作家たちのクリスマス怪異譚を13編収録。謎多き屋敷で遭遇する怪奇現象、肖像画にまつわる奇妙な体験、悪戯心が引き起こす悲劇。19世紀後期の日常と、そこに現れる奇怪な出来事を味わえる贅沢な作品集です。
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19世紀英国の実話怪談を収録。3部構成で、内容は主に記録・実話・講演に分かれているのが特徴です。英米怪奇小説の名翻訳家・平井呈一の編訳「世界恐怖小説全集」最終巻の復刻ということで、現代の翻訳文とは異なる60年前の語り口は特異な世界を描き出します。古風な翻訳とともに味わってほしい一冊です。
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モダニズム文学の巨匠ジェイムズ・ジョイスの作品を軸に据えるという、怪奇幻想文学としては異例の方針で編まれたアンソロジーです。妖精・幽霊を題材とした小説を26編収録。レ・ファニュ、H・G・ウェルズからラフカディオ・ハーンまで、19~20世紀のアイルランド&イギリスの短編を楽しめます。
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19世紀イタリアの怪奇・幻想小説を9編収録。別々の作家を取り上げていることもあり、正統的な怪談からSF要素を含むものまで幅広い作風がそろっています。全体的に恐怖に特化するより奇妙な逸話を集めた内容となっていて、同時代のイギリス怪談とはまた違ったイタリア流の怪奇風味を楽しむことができます。
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英国怪談の名翻訳家である著者が、17~20世紀英国の怪異的な民間伝承やバラッドを紹介。一般的な短編集形式とは異なり、エッセイの中で翻訳・紹介する構成が特徴で、著者の言葉を通じて数々の怪奇的な物語に触れることができます。幽霊や鬼火からファム・ファタルまで、幅広いテーマの物語を紹介しています。
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