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スリル
2019/09/01 14:39
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
星新一のショート・ショートには独特のスリルがある。この中では、「確認」と「ナンバー・クラブ」の先進的な感じが大好きだ。オチの付けどころを見る限り、アイデンティティが電子化されることに対するそこはかとない恐怖感を表現したかったんだろうなぁ、と思う。でもインターネットの出現でアイデンティティの電子化を受け入れている。恐怖感が無いことはないが、受け入れている。恐怖を一時的に無視しているにしろ、受け入れているというのは事実だ。事実を直視している、という感覚にスリルがあってとても好きなのだ。
礼儀正しく、けれどどこか抜けていて、シニカル
2025/04/04 15:27
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投稿者:ブラウン - この投稿者のレビュー一覧を見る
星新一のショートショートを読むにつけて、まるでスターシステムの漫画作品を読んでいる気分になる。キャラクターの口調や、言いくるめられやすさなんかは、同じ役者の名物演技に昇華されている。
クスリとくる話なのに、ストーリーラインはどこかシニカル。万事上手く運ぶとは限らない世の中に、清涼剤のような安心感を漂わせている作風は唯一無二だと思う。
良い本です
2024/06/28 16:34
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
星新一さんの本はいつ読んでも面白いし、何回読んでも楽しめます。分かりやすい文章で書かれており、きちんとしたオチがある点も好きです。
文字が大きくていい
2017/03/25 15:29
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投稿者:tamayo04 - この投稿者のレビュー一覧を見る
改版になるとさすがに文字も大きくて読みやすいです。図書館で借りたほぼ初版の方とは言葉使いが若干違うのではないかと思う点もありますが、そこは時代に合わせただけのようで面白さに変わりはありません。
人は外見だけでは判断できないが、外見がその人に大きく関与していることも否めない。
2012/01/10 18:50
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投稿者:toku - この投稿者のレビュー一覧を見る
28編を収録したこのショートショート集には、外見に関わる作品が多数収録されている。
自分はペキ星人だと言い張る、見た目が地球人の男。彼が犯罪を犯したら裁かれるのか。【なるほど】
醜い姫が幼い頃から美しく映る鏡を見続けて育ったら。【虚像の姫】
交通事故で瀕死の社長を外見は気にせずサイボーグ化し、金の義手義足を付けたら。【外見】
本人の識別を高度に認識する機械に頼った世界。それが壊れたとしたら。【確認】
これらを読んでいると、人は外見だけでは判断できるものではないが、外見がその人に大きく関与していることも否めない、とあらためて思う。
収録作品の中から気に入ったものをいくつかピックアップ。
【樹】
いつまでも香りと美しさ楽しめる花。飽きることのない味の果実。
男の排泄物が樹の養分となり、呼吸で吐き出された二酸化炭素は、樹が酸素に変える。
宇宙船の中、男と樹の間は完全に調和が保たれていた。
生命の調和とは依存の関係。
どちらかが死ねば、もう一方も死んでしまう。
バランスが崩れれば意外と脆いもの。
【七人の犯罪者】
エヌ氏は、騙されて麻薬の運び屋をさせられ、捕まった。
裁判官は言う「二年間に七人の犯罪者を捕まえれば懲役を免除する」
エヌ氏は、犯罪者に巡り会わない状況に、犯罪者を作り出せばいいのだと思いついた。
人の心は九分十分。
このことわざを絶妙にショートショートにした作品。
【質問と指示】
一人で暮らすのがやっと。三十過ぎの独身男の前に妖精が現れた。
妖精は自分が何の妖精か分からないと言う。
かくして男は何の妖精かの質問をつづけ、年月が流れていった。
質問に気を取られ、指示をしなかった男の不運。
指示より、まず何をしてくれる妖精かの質問をするのは、人間の良心か。
【交代制】
男は転んで頭を打つと、一日ごとに人格が入れ替るようになった。
どちらの人格も昨日のことは何も覚えていないのだ。
そのうち二つの人格は、日記を通して会話を始めた。
二つの人格の結末に注目。
面白いオチだった。
【かぼちゃの馬車】
若いが同情すら引かないほどの容姿をした女性がいた。
孤独で灰色の毎日を惰性で過ごす日々。
ある日、ダイレクトメールが届いた。
「ある期間だけ、もっと美しくなってみたいとお思いになりませんか」
『病は気から』を科学的に昇華。
しかし期限つきというのは、場合によっては残酷である。
シンデレラのように本当の幸せが訪れればいいが。
【収録作品】
秘密結社、なるほど、虚像の姫、ご要望、厳粛な儀式、外見、樹、七人の犯罪者、大洪水、高度な文明、確認、疑念、常識、ナンバー・クラブ、若がえり、大転換、新しい遊び、子供の部屋、処刑場、超能力、現在、質問と指示、悪魔の椅子、治療後の経過、交代制、事実、かぼちゃの馬車、墓標。
かぼちゃの馬車
2016/07/31 20:33
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投稿者:ドラゴンズ超 - この投稿者のレビュー一覧を見る
表題となっている「かぼちゃの馬車」をはじめとして、どの話も面白いものが多かったです。その中でも特にオススメなのが、「大洪水」という話です。「だいたいこんな感じのオチだろう」と思っていると…という感じでした。「墓標」も個人的にはお気に入りです。