サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

エントリーで100名様に1000ポイントプレゼントキャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ノモンハン 責任なき戦い みんなのレビュー

  • ブラウザ
  • iOS
  • Android
  • Win
  • Mac
一般書

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー21件

みんなの評価4.4

評価内訳

  • 星 5 (5件)
  • 星 4 (8件)
  • 星 3 (2件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)
21 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

ノモンハン事件の背景を分かりやすくまとめた1冊

2020/11/04 18:27

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:YK - この投稿者のレビュー一覧を見る

太平洋戦争開戦の直前、満州とソ連との国境で発生したのがノモンハン事件です。”事件”という名称になっていますが、わずか4か月で日本側約2万人、ソ連側約2万5千人の戦死者を出すほどの”戦争”だったのです。
太平洋戦争では日本軍が情報軽視、補給軽視、精神主義などの悪弊によって特攻や玉砕などの悲惨な戦いを繰り広げましたが、ノモンハン事件にもそのすべての要素がすでに見受けられています。
ソ連軍の物量に関する情報を軽視して安易に攻勢に出ようとする関東軍、それを明確に止めようとしなかった参謀本部、兵力の逐次投入(兵力を小出しに投入すること)などの行動原理で大きな被害を被る結果となりました。さらにこの”戦闘”を主導した軍幹部は軽い処罰で再び軍の要職に復帰しているにもかかわらず、現場指揮官の多くにその責任が転嫁去れると言う歪んだ人事も横行していました。
しかもノモンハン事件終息後の軍内部の研究会では、兵力の近代化の遅れや情報軽視などの要因を指摘する幹部が存在したにも関わらず、必勝を期する信念の不足が敗因であると結論付けられました。もしもこの時にきちんとした敗因分析が行われていれば、太平洋戦争の展開も違ったものになっていたかもしれません。
本書はノモンハン事件をテーマにしたNHKスペシャルの取材班が番組取材の過程についてまとめたものです。上述したようなノモンハン事件に関する詳細なデータや、関係者へのインタビューなどを交えて非常に読みやすく、昭和の転機となった歴史上の出来事について押さえるべき点を理解することができます。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

真相

2021/11/08 19:22

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:6EQUJ5 - この投稿者のレビュー一覧を見る

2018年に放送されたNHKスペシャルをベースとした本。日本とソ連の実質的な戦争でありながら不自然に隠匿されたノモンハン事件について分かりやすくまとめた一冊です。貴重な当事者の肉声も集めており、優れた資料と思いました。日本が戦後うやむやの内に書類を一気に処分したのに対し、ソ連の記録はあのスターリンが鉛筆でチェックした跡まで見て取れるというのが生々しくて凄い。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

トップが責任をとらず現場に重責を荷わせる日本社会

2020/03/30 10:31

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:y0a - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者はNHKディレクターで、NHKスペシャルを何本か担当している人。今回、新たな取材で資料を発掘し、さらにこれまでインタビューの機会を持ちにくかった関係者からも話を聞き、本書を編んでいる。
ノモンハン事件はいろんな意味で太平洋戦争の「ひな型」になっている、という意味が、読んでいくと良~く分かってくる。ざっと挙げると、情報の軽視、兵力の逐次投入(“お家芸”の歩兵による突撃)、軍中央と現地部隊の方針のずれ、兵站の無視などなど…。
トップが責任をとらず現場に重責を荷わせる日本社会。最近、森友問題で書類改ざんを命ぜられ自殺した財務局職員の件が話題になっているが、根本的に何も変わっていないと、暗澹たる気持ちになる。けれども、直視しなければならない歴史であり、また、日本の現実でもある。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

旧日本軍隊の無責任さを象徴

2019/12/18 09:57

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る

ノモンハン事件。
だいたい、これを「事件」と呼んで、
「戦争」と言わないところからして、
まやかしであり、歴史の改ざんである。
この本では「ノモンハン事件」とは言わない。
歴史はより良い未来を創るための教訓を得るためにあるのに、
何も教訓を得られない。
辻、服部といった、旧日本軍隊の無責任さを象徴する人物を、
できるだけ冷静に描いているようだ。
このふたりだけのせいにすることも、また、ほんとうの責任を隠すことになる。
ノモンハンで犠牲になった人たちの詳細を読むと、まことに腹立たしくなる。
そして、辻が戦後に選挙で当選したり、
いまなお辻の著作を出版して利益を得ようとする会社があるのを見ると、
その腹立たしさは増幅される。
「日本をどうこうしよう」とか「この国の未来は」とか言いたい人は
すべからくこの本を読むべし。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

「失敗の本質」の端緒はノモンハンにあり

2019/09/18 13:18

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:燕石 - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は、2018年8月15日にNHKスペシャルとして放送された番組をもとにしたものであり、その放送内容以上の新事実が明らかにされているわけではない。
 ノモンハン事件は、1939年5月~7月に満州とソ連、モンゴルの境界で起こった国境紛争事件である。「事件」とはいうものの、日本軍とソ連軍両軍あわせて13万人以上が衝突し、ソ連軍は多数の戦車・装甲車からなる機械化部隊や航空機を投入し、結果日本軍が約2万人の死傷者を出して敗退した実質的な「戦争」に他ならなかった。 
 自ら戦車兵として太平洋戦争に従軍した作家・司馬遼太郎が、この「事件」を作品化しようとして50歳代の約10年間を費やしたが、結局「日本人であることが嫌になった」と投げ出したことは有名な話。
 このIntelligence(情報)を軽視し、自らが有利との楽観的な独断や、圧倒的な物量を前にしても兵卒の命を文字通り駒の一つとして使うような白兵戦で対応するという過度の精神主義など、太平洋戦争でも繰り返される“失敗の本質”が凝縮されていた。しかしながら、多数の損害を出して敗退した結果に対して、陸軍は、一線の将校に自決を強要する等で責任を押し付ける一方で、作戦を主導した関東軍の(陸軍大学卒の文字通りの)エリート参謀たちに対しては一時避難的な異動発令を行った後、その後軍の中枢に復帰させ、太平洋戦争敗戦に至る決定的な失敗を重ねた。
 この戦争を主導したのは、関東軍司令部の参謀であった辻政信少佐である、と言われている。彼は、机上で作戦を練るだけでなく、足繁くソ連・モンゴルと満州国との国境警備の現場をも視察していたようだが、それ故にか、国境線が不明確な地域での現場司令官の対応の難しさを解決する手段として、「満ソ国境紛争処理要綱」を作成し、強引な国境線認定を指示した。国内勤務時の上司・同僚等が辻参謀を指示し、関東軍内の支持を集めて行く。
 「責任なき戦い」の根本原因は、関東軍が天皇の軍事的統帥権のもと参謀本部と並立に置かれていたことにある。これが、関東軍の参謀本部軽視につながり、参謀本部は関東軍の暴走を許した。結果、互いに責任をなすりつけるだけで、責任を取ろうとしない。これは、明治憲法下の内閣制度と同様であり、戦前の首相は他の国務大臣と平等に天皇に対して輔弼する存在に過ぎず、特に陸軍・海軍両大臣は、天皇の統帥権を輔弼すると言う特別の位置付けなため、「統帥権に関わる」との一言でアンタッチャブルな位置付けに変わった。すべてが、天皇に集約されることにより、中心が無に帰するという矛盾を秘めている体制だった。
 また、「陸大卒エリートを重用する英雄主義」により、陸大卒の参謀は兵卒の人命を顧みることなく、軍部の首脳は、彼らを(そして、自らを)守るために都合の悪いことは「忘れる」、もしくは第一線の指揮官に「詰め腹を切らせ」て一件を落着させることを常套手段としていた。
 全て、太平洋戦争という破滅に至るレールが、ノモンハン事件を端緒とすると言っても過言ではない。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2019/11/07 08:06

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/09/14 16:05

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2020/02/20 11:28

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/10/08 07:50

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/11/01 15:25

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/11/03 00:24

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/11/26 14:32

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/12/19 22:25

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2019/12/23 21:18

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2020/03/15 08:08

投稿元:ブクログ

レビューを見る

21 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。