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  • みんなの評価 5つ星のうち 3.5 13件

電子書籍

〈昭和ミステリ〉シリーズ

著者 辻真先(著)

昭和12年(1937年)5月、銀座で似顔絵描きをしながら漫画家になる夢を追いかける那珂一兵のもとを、帝国新報(のちの夕刊サン)の女性記者が訪ねてくる。開催中の名古屋汎太平洋平和博覧会の取材に同行して挿絵を描いてほしいというのだ。超特急燕号で名古屋へ向かい、華やかな博覧会を楽しむ最中、一報がもたらされた殺人事件。名古屋にいた女性の足だけが東京で発見された!? 同時に被害者の妹も何者かに誘拐され――。名古屋と東京にまたがる不可解な謎を、一兵はどんな推理を巡らせて解くのか? 空襲で失われてしまった戦前の名古屋の町並みを、総天然色風に描く長編ミステリ。/解説=大矢博子

深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

税込 950 8pt

深夜の博覧会 昭和12年の探偵小説

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みんなのレビュー13件

みんなの評価3.5

評価内訳

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  • 星 3 (6件)
  • 星 2 (0件)
  • 星 1 (0件)

昭和初期が舞台の探偵小説

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BHUTAN - この投稿者のレビュー一覧を見る

江戸時代の捕り物帖とか、人情噺など様々な書籍が出ているが、昭和初期が舞台ってあんまりない気がする。藤田宜永のものを以前読んだことがあるくらいだ。
現代と近いが、戦争の足音がしたり、世相が荒れて来る時期なので特異な状況でもある。
この本では名古屋の博覧会が舞台だが、時刻表トリックのようでもあり、最新科学の展示があったり、盛沢山。
でも、纏足の夫人が出て来たりと中国(満州)ではまだまだ前近代的なイメージもある。
興味がつきない本だったが、ちょっと暗いのは時代背景によるのかも。

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戦後間もない時代の青春のほろにがさ

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み終えて、素直に面白かった。昭和24年の名古屋を舞台に、新制高校生の青春は動いていた。突然男女共学となった時代の戸惑いが、よく伝わる。そして殺人事件が発生するが、その数年前まで起きていた戦争を考えれば、たかが殺人なのだった。戦争がもたらした、多くの人の人生の狂いが生み出した悲劇だった、と思う。

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戦中戦後が入り交じる複雑な時代を感じられる一作

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和24年というまだ戦中の考えが色濃く残り、戦後の新しいことへの抵抗や戸惑いが人々を覆っていた時代を存分に感じられるのがとても良い。題名の意味に気付かされたときはハッとさせられるし、ラストシーンを読んだ後に冒頭に戻ったときの衝撃も印象的だった。

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昭和ミステリーシリーズ

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投稿者:くみみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和24年、戦後の混沌を生きる高校生の未成熟な感情のコントラストが美しく描かれた、昭和ミステリシリーズ第2弾の文庫版。
敗戦後、180度かわったイデオロギーに戸惑う当時の日本人の心理描写が丁寧で、ふわりと情景が浮かんだ。外から入ってくるものに目を輝かせる無邪気さと、過酷な環境が生んだ諦念がとても印象的だった。
トリックや動機はわからなかったけど、犯人はわかり易かったように感じた。勝利が頻りに言っていた推理小説の醍醐味「伏線回収」をし易いよう、敢えて誘導している小粋さを最初から最後まで感じ、存分に楽しめた。

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すごいね

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る

80歳超えた作者が書いたとは思えない。
昭和24年が舞台だけど、古臭くない。
時代の背景がよく分かって、逆に新鮮なくらい。
タイトルも良い。

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昭和24年を

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

実際に体験なさっているから、筆の運びがスムーズで、作り物ではないリアリティーが入ってきました。作者は、有名なアニメーションなども手掛けておられますが、80代にしてこの作品!素直に敬服しています

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生だったんだね

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る

昔のテレビドラマって、生放送だったんだね。
実名もいっぱい出てきてるし。
前作も読んだんだけど、、全く覚えてない。
それでも楽しめた。

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「昭和ミステリ」シリーズ第3弾

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:higassi - この投稿者のレビュー一覧を見る

辻真先さんの「昭和ミステリ」シリーズ第3弾。テレビドラマの創世記を舞台に、時代背景や撮影の工夫等々活気溢れる雰囲気を楽しめる一冊ですね。私自身が中学生の頃に「仮題・中学殺人事件」を読んで以来、長く親しんでいる作家ですが、「作家デビュー50周年&卒寿記念」には「あっぱれ」です!

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ミステリー。

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぱんや - この投稿者のレビュー一覧を見る

戦後の日本の高校生が主人公のミステリー小説。当時の言葉が多く少し難しいと感じる部分もあった。戦後の慌ただしい変化や男尊女卑の風潮の中で青春を楽しむ高校生の描写が良かった。タイトルの意味が最後に分かる。すとん、と胸に落ちました。

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戦前の雰囲気を味わう

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る

日中戦争開戦直前の世相、時代の動き、国際関係などの雰囲気を十二分に味わいつつ、謎解きを楽しめるが、舞台となる館の描写がスッと入ってこなかったのが残念。

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確かに「たかが殺人」か…

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:なっとう - この投稿者のレビュー一覧を見る

平和ボケボケの現代人なので、こんな時代もあったのかと眉間に皺を寄せながら読みました。
面白いミステリーを読んだ!というよりは、時代を学ぶことのできる小説を読んだような印象。
最後は粋な演出ですね!思わず最初のページに戻っちゃいました。

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史上最高齢88歳にしてミステリーランキング3冠獲得

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:かき - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者自身も戦争を経験していらっしゃることから戦後の描き方にリアリティーがあり、青春本格ミステリーというだけでなく、その時代を知らない者にとって貴重な時代小説でもある。
戦後の混乱にあっても、登場人物の学生達は瑞々しく凛としている。
そして、このラストは秀逸!これだからミステリーを読むのはやめられない!!

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シンプルなミステリー

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者: - この投稿者のレビュー一覧を見る

昭和ミステリシリーズ二作目。2020年の年末ミステリーランキング3冠に輝く作品。昭和24年を舞台とした物語は、主人公が高校三年生と作者と同年齢に設定されており、ある種自伝的青春ミステリーの側面も有る。しかし本作のどこが素晴らしいのか?、それは作者自身が知る当時の社会風俗や人々の考え方が非常にリアルに感じられ、近過去時代小説として優れているからだと思う。また、伏線と回収、構成の妙、心情描写には読み所があり、トリックや犯人の意外性のみで評価をするべきでは無いのだ。推理小説は推理クイズでは無い。良い小説だった

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