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  • 販売開始日: 2016/07/01
  • 出版社: 講談社
  • レーベル: 講談社現代新書
  • ISBN:978-4-06-288005-3
一般書

カペー朝 フランス王朝史

著者 著:佐藤賢一

「時間を超えた逆転劇」、それが、冴えない始祖、ユーグ・カペーが頭の中で描いていたことなのか? 「名ばかりの王」から300年の時を経て、ローマ教皇、神聖ローマ皇帝と並ぶ権力...

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カペー朝 フランス王朝史1

税込 935 8pt

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商品説明

「時間を超えた逆転劇」、それが、冴えない始祖、ユーグ・カペーが頭の中で描いていたことなのか? 「名ばかりの王」から300年の時を経て、ローマ教皇、神聖ローマ皇帝と並ぶ権力者としてヨーロッパに君臨するまでの物語。(講談社現代新書)

目次

  • はじめに フランス王とは誰か
  • 1 ユーグ・カペー(987年~996年)
  • 2 名ばかりの王たち
  • 3 肥満王ルイ6世(1108年~1137年)
  • 4 若王ルイ7世(1137年~1180年)
  • 5 尊厳王フィリップ2世(1180年~1223年)
  • 6 獅子王ルイ8世(1223年~1226年)
  • 7 聖王ルイ9世(1226年~1270年)
  • 8 勇敢王フィリップ3世(1270年~1285年)
  • 9 美男王フィリップ4世(1285年~1314年)

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みんなのレビュー43件

みんなの評価4.1

評価内訳

カペー商店繁盛記

2009/08/15 15:40

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ももんじゃ05号 - この投稿者のレビュー一覧を見る

1 本書は、フランスのカペー朝の各国王(といっても、初期のころは有力な地方領主程度の領地しかなかったり)について、その事績、特徴を紹介する本である。
2 私は、世界史が苦手である。中国史はまだいいのだが、あのカタカナの名前が覚えずらいし、さらに、ルイ1世だの、3世だの、誰が誰だかわからなくなるので、苦手なのである。とくに、本書のようなフランスの王様だと、ルイさんだの、フィリップさんだのが沢山いて、名前だけみると非常にわけがわからない。しかし、本書の王様をみると、同じ王様でもいろいろとあだ名がついており(尊厳王とか、聖王とか…肥満王とかありがたくないのもあるが)、また、事績もいろいろあって、面白い。やはり具体的な話のほうが頭に残りやすいのである。
3 カペー朝は、カロリング朝の後継だが、子会社社長兼本社重役が、本社の混乱に乗じて、のっとったようなもんだった。だから、ほかの重役連中も黙っておらず、また、カペー朝もかなりの期間、パリとオルレアン周辺の有力な地方領主程度の実力しか備えていなかったため、苦労していた。
 しかし、敵失や自国の体制整備を経て、次第に大きくなっていき、フランス王らしい勢力を拡張していく。
 小商店が次第に大店舗になっていき、支店を出して繁盛していくようである。
4 では、統治を継続する点ではどうだったか。カペー朝は、幸いにも各王様は(比較的)長生きで、しかも、後継ぎが生まれていた。さらに、前の王様が生きている間に王太子と共同統治を開始したため、当代が崩御しても次代がスムーズにあとを継げた。また、王妃の実家の相続関係もあり、領土もだんだん増えていく。
 しかし、これ結局、個人商店の限界なのである。いったん、夫婦や親子の間で確執が起きれば、それは妻の実家(大貴族)、敵対的な領主、イギリス方面の関係者、さらにはローマ教皇なんかも巻き込んで(というか進んで介入して)、またたくまに燎原の火が国土を焦がすのである。
 そして、最終的には、まさに個人商店的であるがゆえに、あまりにあっけなくカペー朝は終焉してしまうのである。
 なんか、今の中小企業とかでも聞きそうな話だなあと思った次第。
  
 
 

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カペー朝って、懐かしいなあって思います。でも、恥ずかしいけれどフランスっていうこと以外、綺麗に忘れているんだなあ、これが・・・。恥ずかしいけど、これが現実です、はい。

2009/12/19 21:09

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

「カペー朝」って、何も覚えていないんですが、高校時代の世界史を思い出して、懐かしいな、って感慨にふけってしまいました。年号を覚えることが苦手、それで何が変わる? なんて思っていた私が、少しだけ歴史と遭遇接近した唯一の時代。あのころは良かったなあ、足を頭より上に蹴り上げることも出来たし・・・

「カペー朝」か、そういえば「カロリング朝」っていうのもあったなあ、多分フランス絡みだったと思うけど、でも確信もって言えません。ことほどさように自信も知識もありません。でも、興味はあります。まして、著者がフランスを書かせたらこの人、と私が決め付けている佐藤賢一です。読むな、っていうほうが無理かも・・・

で、帯の言葉です
        *
王は凡庸、周りの敵は
華麗にして巨大。
絢爛と呼ぶには、
余りにもささやかな、
フランス王家物語の巻くが、
いまあがる。
当代一の西洋歴史小説家が描く!
        *
出版社のHPには
        *
始祖は凡庸な男。強力な敵に周りを囲まれながら、どうやって王家はローマ教皇や神聖ローマ皇帝と並ぶ存在に成り上がっていったのか?その軌跡を直木賞作家が鮮やかに描く。

「時間を超えた逆転劇」、それが、冴えない始祖、ユーグ・カペーが頭の中で描いていたことなのか?「名ばかりの王」から300年の時を経て、ローマ教皇、神聖ローマ皇帝と並ぶ権力者としてヨーロッパに君臨するまでの物語。
        *
とあります。王たちのデータ、という頁がありますので、見てみましょう。カペー朝のフランス王は生まれて数日で死んだジャン一世を除き、全部で14人。即位の平均年齢は23.4歳。初代のユーグ・カペーは生まれながらの王ではないので除外すれば、21.6歳となります。在位年数は平均24.3年です。異常な例を除いてしまえば、31.8年。

没年は平均47.8歳で、これも異常な例を除けば52.6歳に延びます。で、300年を超える時間を、父から子へ、そのまた子へと確実に王位を受け渡してきて、しかも多くが王が在位中に子供に王位を渡すため、あまりお家騒動が起きていないというのが特長です。先王がいて王がいる、それが権力を二重構造化し、乱を招くことが日本ではあるのですが、フランスはそんなに酷くはないようです。

とはいえ、何も問題がないかといえば、それなりにあって、時たま発作的に登場する女好きの王がいて、彼らは自分が結婚していようが、相手が人妻であろうが、好きになったらそれまで。今の妻を離婚し、さっさと乗り換えます。それを何度でも繰り返す。でも、結構、偉いのはかの国の王が最初の結婚でできた子供を殆ど王位継承者に指名し、目の黒いうちに地位を保全してやることです。

とはいえ後妻にとっては、これほど不愉快なことはありません。少なくとも自分が愛されているからこそ今の地位があるわけで、なぜ私たちの子が可愛くないの、ということになります。それにイギリスの王家と教皇が絡むというところが、本当の信仰がない日本史では絶対に味わえないところです。

しかもです、彼らはフランス王とはいえ、その実力は諸侯と殆ど変らないし、相手によっては自分のほうが劣ることすらあるといいます。そういうことを理解しないと、実はフランス史も三銃士も、フランス革命も理解できないことになります。どちらについても、佐藤は小説にしているので、そちらから間接的に知ることもできますが、出来ればこのシリーズを片手に読むのがベストかもしれません。

特にフィリップ五世の項、頁は在位期間を反映して2頁に過ぎませんが、彼の特徴を三部会好き、としているところが面白い。この三部会、佐藤の新作『フランス革命』シリーズに頻繁に登場しますけれど、同じものだとすればその仕組みだけでも1300年にすでにあったことから考えれば400年以上も存続したということになります。

全体として誰が印象に残る、というよりはカペー朝そのものが記憶に残るのですが、後年になるとカロリング朝の血を引く女性と婚姻関係を結び、名実共に正当なフランス王となり版図だけでなくヨーロッパの王として君臨していくようになるのが凄いなあ、って思わせます。そして、常に立ちはだかるのがドイツではなくイギリスというのも面白いです。

そして、直接ではないものの、フランスの殆どの土地がイングランド王のものであった、という事実を地図で見せつけられると、三銃士の世界ももっと理解しやすくなるのではないでしょうか。若王ルイ七世の項目に出てくるアンリ・ドゥ・プランタジュネのことは、王の離婚ということだけにとらわれず、版図と絡めて繰り返し読むべき作品です。

最後はデータ的な記事。装幀者は中島英樹、目次は下記のとおりです。

はじめに フランス王とは誰か:最初のルイは誰か/ヴェルダン条約とメルセン条約/フランク王か、フランス王か

   1 ユーグ・カペー(九八七年~九九六年):強者ロベール/ロベール家の台頭とカロリング家の凋落/再び王位へ ほか

   2 名ばかりの王たち:ロベール二世(九九六年~一〇三一年)/身から出た錆/アンリ一世(一〇三一年~一〇六〇年) ほか

   3 肥満王ルイ六世(一一〇八年~一一三七年):不遇の王子/肥満王/足場を固める ほか

   4 若王ルイ七世(一一三七年~一一八〇年):血気盛ん/十字軍/離縁 ほか

   5 尊厳王フィリップ二世(一一八〇年~一二二三年):月桂冠のイマージュ/初仕事/宿命の戦い ほか

   6 獅子王ルイ八世(一二二三年~一二二六年):恵まれた貴公子/欲求不満の日々/獅子奮迅

   7 聖王ルイ九世(一二二六年~一二七〇年):列聖された王/偉大なる母/美しき妻 ほか

   8 勇敢王フィリップ三世(一二七〇年~一二八五年):名君の息子/寵臣政治/内政の進化 ほか

   9 美男王フィリップ四世(一二八五年~一三一四年):謎めく美貌/法律顧問/唯我独尊 ほか   

   10 あいつぐ不幸:ルイ十世(一三一四年~一三一六年)/フィリップ五世(一三一六年~一三二二年)/シャルル四世(一三二二年~一三二八年) 

おわりに 天下統一の物語:王たちのデータ/カペー朝の功績/カペー朝の限界

     主要参考文献

系図・地図制作――さくら工芸社
写真提供――WPS

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小説風フランス王朝史。

2009/09/05 21:26

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:龍. - この投稿者のレビュー一覧を見る

小説風フランス王朝史。

中世ヨーロッパはフランク王国から始まり、そこから現代のドイツ・イタリア・フランスが形作られていきます。

ドイツはローマ皇帝の国として、イタリアは教皇の国として、それぞれ強大な権力を背景とした国です。それらに比べフランスは、諸侯の寄せ集め所帯で、王権というのもがとても弱い国でした。

そのフランスを国際的にも影響力のある強国に育てあげたのは、さえない王家であったカペー朝です。

この王家が強大な権力を得るためにとった戦略のうちもっとも効果的であったものが「次世代に王権を確実につなぐこと」。

時間の力を借りて、脆弱であった権力基盤を確実に大きくしていくさまが描かれています。

中世においては、家と領地が個人につながっており、王家の結婚はそのまま領地を得るための手段となっていました。しかし所詮は人間の活動。そこには様々な人間の感情が入り組み、個人の問題が政治問題になる様はある意味滑稽でもあります。

歴史は人が作るということを改めて実感させられました。

著者は小説家でもある佐藤賢一氏。従来の歴史書とは違い、読ませるための文章、著者の主観が入っている部分など興味深く読める本となっています。

龍.

http://ameblo.jp/12484/

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小説風フランス王朝史

2021/08/01 10:41

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る

小説風フランス王朝史である。
著者はフランス歴史小説を得意としているだけあって、歴史学者の書いた歴史書と全く異なり随分読ませる本である。一応史実と思われるところは抑えているのだろうが、著者の主観や主張が要所要所に混ざりなかなかに面白い。ただ筆が走りすぎて主語述語の関係が危ういところが散見される。

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フランス王国最初の王朝

2024/12/25 15:57

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:森の爺さん - この投稿者のレビュー一覧を見る

佐藤賢一氏によるフランス王朝史シリーズで最初に登場したのが、フランス王国最初の王朝カペー朝であり、西フランク王国のカロリング朝(カール大帝で有名)が断絶した後、血筋においてカロリング朝に最も近いパリ伯ユーグ・カペーがフランス王に選ばれたことに始まっている。
 はっきり言って、ヴァロア、ブルボン王朝に比べてカペー朝には余り興味が無かったが、読んで見れば面白かった。 王とは言いながら領地はパリを中心とするイル・ド・フランスを支配するのみであり、諸侯特にイングランド王も兼ねたノルマンディー公爵家(ノルマン王朝)に圧迫されていたが、ルイ6世あたりから王権強化が始まる。
 ルイ6世に始まる王権強化の流れの中でフランス歴代王朝の中で最も有能な君主に分類される尊厳王フィリップ2世がイングランドのプランタジネット朝の領地の併合に成功し、カタリ派に対するアルヴィジョワ十字軍で南仏も王国の版図とする流れを作っている。 その後聖王ルイ9世は「ヨーロッパの調停役」を務める一方で熱心なキリスト教徒として十字軍に熱中して財政赤字を産み出し、美男王フィリップ4世は絶対王政につながる官僚機構の整備や国民の支持を得るための三部会の設置を行い、更には教会への課税と巡って教皇ボニファティウス8世と対立し、アナーニ事件で教皇を抑え込み教皇庁を南仏アヴィニョンに移転させる「教皇のアヴィニョン捕囚」により教皇庁にも影響を及ぼすが、フィリップ4世の息子3人は後継者を残せず断絶に至り、フィリップ4世の弟で有能な軍事指揮官であったヴァロワ伯シャルルの息子であるフィリップ6世によるヴァロワ朝に引き継がれる。
 この王朝で興味深いのは何と言ってもルイ7世と息子のフィリップ2世であり、ルイ7世はルイ6世の第二王子として修道院に入る予定が兄の死で王位後継者となり、アキテーヌ女公アリエノール・ダキテーヌと結婚するが、王妃に良い恰好を見せようと十字軍に参加したものの失敗し、結局性格の不一致(地味男と派手女)からアリエノールとの関係も悪化して離婚に至るが、アリエノールは直ぐに11歳年下のアンジュ―伯アンリと再婚してしまい、アキテーヌ公領と併せてフランス西部に広大な領地(国王領より広大)を有する「アンジュ―帝国」が成立し、しかもイングランド王位も継承してイングランド王ヘンリー1世としてプランタジネット朝(プランタジネット=金雀枝、アンジュ―家の紋章)の開祖として、英仏にまたがる一大封建領主となってしまう。
 その後アリエノールの新しい夫でありヘンリー2世のアンジュ―帝国との対抗に精力を費やす一方、ヘンリー2世の第二王子であるリチャード(後の獅子心王)の婚約者としてイングランドに送った二番目の王妃との王女アデルはヘンリー2世が手を付けて結婚も帰国もさせず、娘を心配しながら世を去るというトホホな結末を迎える(結局リチャードとの婚約は破棄)のだが、後世の歴史家は武人としても政治家としても非凡なところは何も無い君主のもとでの王権の増大は特徴的である」と評している。
 その後、三番目の王妃との間にもうけた待望の息子であるフィリップ2世が、イングランド王ジョン欠地王の失敗を見逃さずにフランス国内のアンジュ―帝国の領地の大部分を回収しているのだから、極めて優秀な息子を得たという点で、ルイ7世にしてみればアリエノールとの離婚には価値があったのだろう。
 ただ、個人的にはどうも映画「冬のライオン」のイメージでアリエノールはキャサリン・ヘプバーン、フィリップ2世はティモシー・ダルトンの顔が浮かんでしまうのは困ったものである。

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ルイ1世っていつ頃いたわけ?

2024/06/23 16:10

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:名取の姫小松 - この投稿者のレビュー一覧を見る

知っているようで知らない世界史。『ベルサイユのばら』に出てくる王様がルイ15世や16世。ってことは1世もいるよね?
 西洋史の研究もしていた著者が小説ではなくフランス史の概説書で語る。駆け足ながら、フランク王国が分裂して、ああなってこうなってフランスの形ができ始めるカペー王朝の姿。

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フランス王朝はどのように大きくなったか

2021/04/07 22:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る

フランク王国の分離に端を発するフランス王朝の成立といかに勢力を拡大していったか、300年の歴史が小気味良く語られた作品。
群雄割拠、戦国時代というと日本史を想起すると、数十年の歴史と捉えてしまうが、一せいりょくに過ぎなかったカペー家がフランスで最も大きな勢力として覇を唱えるまでに300年かかった。
フランス国内の各勢力や宗教勢力、イングランド、ドイツ、スペインといった諸国の間をくぐり抜けて勢力を拡大した様がよくわかった。また、この時代では珍しく王の在位期間が長かったのも大きかったのだろう。

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2009/08/15 03:40

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2009/09/01 22:31

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2010/11/30 06:49

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