読割 50
電子書籍
傲慢と善良
著者 辻村 深月
婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者...
傲慢と善良
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傲慢と善良 (朝日文庫)
商品説明
婚約者・坂庭真実が姿を消した。その居場所を探すため、西澤架は、彼女の「過去」と向き合うことになる。「恋愛だけでなく生きていくうえでのあらゆる悩みに答えてくれる物語」と読者から圧倒的な支持を得た作品が遂に文庫化。《解説・朝井リョウ》
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紙の本
親ガチャもある一方、当世ならではの様態も。
2022/09/17 21:18
19人中、19人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
プロローグを除き前半は男性側から語られ、後半は女性側から語られるという構成になっています。全体的には著者の特徴である気持ちの描写が非常に濃やかで、その為かグイグイ引き込まれました。
本書では随所に『傲慢』と『善良』の言葉が出てくる為、その度に本書のタイトルを思い起こします。傲慢の謂わんとする事柄、善良の謂わんとする内容がじわりと沁み入ってきます。この二つの言葉、本書だけではなく現実世界でも、基、現実世界こそ恋愛に於いて、婚活に於いて、キーワードとなります。
他方で親からの干渉、親の言いなりという事も本書では描かれており、この事についても現実と同様です。
本書で印象的な箇所がありました。それは結婚相談所の女性の言葉「婚活で成功する人は結婚後のビジョンを持っている」といった内容の台詞です。自分自身で何か少しでもビジョンを描くという事は自立的であり、腑に落ちました。
本書はフィクションではあるものの、現実と何ら変わらないテーマとなっており、否応なしに感慨深さが高まります。こういったテーマの本を読んだ事が無かった為、新鮮さを味わえたのと同時に色々と考えさせられました。
エピローグでは安堵感を得られました。
紙の本
自分はどう?
2022/11/25 15:58
8人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:302 - この投稿者のレビュー一覧を見る
単行本を図書館で借りて読み衝撃的だった。
内容の記憶は薄れているのに衝撃は忘れることなく、改めて読もうと文庫で購入。
自分の善良さ、傲慢さに気付かされ苦しくもなるが、誰しもがそうであって、それを“良い” “悪い”と決めるべきものではないとも思える。
朝井リョウさんの解説が更に考えを深くしてくれ、かつ気持ちを軽くしてくれて最高!
その時自分がおかれている環境や状況によって捉え方が変わってくると思うので、また読み返したいし、読んだ人と感想を話したい。
紙の本
学生だが心に響いた
2022/12/26 12:25
5人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:プルシア - この投稿者のレビュー一覧を見る
作中の登場人物はほとんど30を超えた大人である。結婚活動での出会った女性が結婚を目前に突然姿を消し、彼女を探す中で彼女が置かれていた境遇に迫っていく物語である。私はまだ学生であるが彼女の姿に自分自身の未来を少し重ねてしまい恐ろしさを感じた。生きていく中で何かを考えている多くの人が共感できる物語だと思う。
紙の本
自分自身の傲慢さを知る
2022/10/02 21:25
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nekodanshaku - この投稿者のレビュー一覧を見る
重い主題を抱え込んでいる小説を読んでしまった。ひとつの結婚に至る男女の想いが物語の流れだ。、それぞれの心の温度で、日常的に自分隊が抱くちょっとした違和感のようなものが、炙り出されていく。親兄弟の当事者たちに向ける視線、友人たちの心も模様、そして世間体という空気が、自分の意志が分からないという状況を、中途半端に安定させてしまうのだ。自分で選択しているようで、心の渦は、周囲の影響を受け続け、時に善良な人になり、時に傲慢に行動してしまうのかもしれない。読む者の心を一筋のメスの切開線が入り込むようだった。
紙の本
傲慢と善良
2022/09/24 14:56
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なみ - この投稿者のレビュー一覧を見る
結婚、婚活における、傲慢と善良さから始まっているが、もっと自分の内面の、無自覚な傲慢さ、善良が過ぎた傲慢さに、目を向けさせようとしていた。わかりやすい表現で、読み応え充分だった。
自分を低く評価する人ほど自己愛は強いとか、無意識に自分の価値はもっと高いのに、と思っているから婚活がうまくいかないとか、印象的なフレーズがたくさんあった。特に、結婚相談所の所長の、観察眼の鋭い、ひねった考え方が、興味深かった。
紙の本
現代人に響くのでは
2023/01/23 00:11
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:うみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
現在アラサーの私としては、リアルな話だなぁと思う。
私は昨年入籍したばかりで、周りは既婚と未婚が半々くらい。婚活の話もよく聞くので、ストーリーも現実的で、うわぁ、こういうことあるよなぁ。と思うことが何度もあった。
ただ書籍の帯にあった「人生で一番刺さった小説」「あらゆる悩みに答えてくれる物語」には正直、共感できないかな。
期待しすぎだったのか、早く次を読み進めたい!と感じる勢いが足りなかったように思う。傲慢と善良というタイトルを意識しすぎていたようにも思う。感じ方は人それぞれだな、と改めて思った。
ただ、朝井リョウさんの解説はとても良かった!
電子書籍
途中で断念
2023/07/22 15:26
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ぷりん - この投稿者のレビュー一覧を見る
あまりにもつまらなくて、途中で断念。
数百冊小説を読んでいますが、2作目。
つまり、ワースト2。
共感しえないことを一般論として書き連ねてあり、読めたものじゃない。
紙の本
揺さぶられる
2023/07/28 00:59
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:なつみかん - この投稿者のレビュー一覧を見る
自分の心の中にある様々な感情、これまでの人生で経験したモノ事にリンクする事が多いと感じた。私の中にある傲慢、そして善良、自己愛。色んなことを言い当てられている、見抜かれているようで恐ろしくなった。
電子書籍
結婚相手は70点
2023/04/15 11:43
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:naonao - この投稿者のレビュー一覧を見る
傲慢と善良。架と真美。
それは結婚前の僕と妻の関係とそっくりでまるで、自分の昔をドラマで見ているような感覚に陥った。
僕は架のように、上から目線で妻と付き合った。
妻は真美のように真面目な素朴な人だった。
結婚後、すべてを妻に見抜かれた。あなたは傲慢だった、と散々攻められた。
その後四半世紀が過ぎた。
今は何事も無かったように普通に暮らしている。
傲慢と善良は、決して現代の婚活だけの話ではなく、90年代の自分にもあてはまる、共通の物語だと思う。結婚前の男女の心の内面を非常に丁寧に、かつ共感しやすい話を書いていると思う。
すっかり中年になった自分が、この小説を読んで、昔の自分の傲慢さを思い出し、少し恥ずかしくなると同時に、なんだか切ない気持ちを思い出させてくれた。
妻は妻で、後に私にも傲慢な部分はある、と言っている。
人は傲慢と善良の間、完全にそのどちらでもない、微妙な狭間で揺れ動く。そこにドラマがある。それが若さなのだ、と50歳を過ぎて完全に頭が固定化した今になって、強く思う。
良い小説であった。
電子書籍
婚活
2022/11/29 00:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
婚活と、結婚相談所、というと現代のテーマですけど、始まりはなんと婚約者の失踪。婚約者の坂庭真実が姿を消し、居場所を探すため、西澤架は、彼女の過去をたどるという……のが、ストーリーの主軸です。自分的にはどうかな……でした
紙の本
いろんな人に自分を見る
2023/07/07 22:15
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:山口ポン子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
帯に書いてある「人生で一番」かどうかはともかくとして、刺さるのは確か。
前半のとあるオチは私は予想できてしまい、これがただのサスペンスとかなら「ほらやっぱりィ」等と思うけど、今回については「これがわかっちゃった私って……」という気持ちになってしまう。
後半は違う物語であるかのように雰囲気がガラリと変わったけど、当然ちゃんとつながっていた。
人物の言動や考えていることが自分にも周りにも覚えがあり、とにかくいちいち身につまされる。
コンカツ話とも言える小説ですが、世捨て人以外の全ての人に刺さる、と、私は思います。
紙の本
刺さります
2023/05/29 17:08
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後感は良かったのですが、読んでいる最中はそれぞれの傲慢さへの気持ち悪さが拭えませんでした。しかし、おすすめには変わりません。
紙の本
もっと早く出会っていたかった。
2023/03/31 23:42
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひとみん - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本にもっともっと早く出会っていたかった。ひとことで表すとそんな感想。
作者はなんて人間の真理をついているんだろう………。常日頃頭の片隅で思っていることを言語化出来るすごい作家様だ………。
前半と中盤は主人公である男性目線。婚約者の失踪をキッカケに自分の身の回りの友人、婚約者の両親・姉妹・出身地の友人と出会い、いろんな考え方に気がつき成長していく。
その上で婚約者のことが心から大切だ。結婚したい。という結果になったのだと思う。
後半は主人公である女性目線。婚約者の友人に心無いことを言われ傷つき、婚約者の愛を試すため人生初めての大きな嘘をつく。
その嘘の大きさと心無い言葉に傷つき、失踪。失踪先で色んな人に出会い、自分という軸を作り、婚約者と再会する。
【婚活】に疲れ果てて…ということになっていますが、自分のための人生を相手と共に歩んでいくか、その幸せのためには話し合いが大切で……とか色々言いたいことはあるのでしょうが、それは読まないと何とも…ですね。笑。
パッピーエンドですが、ハピエンを迎えるまで、読者が色んなものを【炙り出される】という感覚がして、辛かった…。
そうそう、こういう感情あるある。こういう人いるいる。と、直視するのがつらい。
でも、読んでいて楽しい。なんて矛盾でしょう。
とにかく読んでほしい!!!!
そんな小説です。
紙の本
真実の真実
2022/12/19 20:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
結婚間近の婚約者真実(まみ)が忽然と姿を消してしまった。消えた婚約者を探して知人や関係者を訪ねていくうちに、次第に明らかになってくる真実(まみ)の真実(真実)の姿。
婚活を軸に描かれる親や周囲の人々の旧弊や、当人たちが受けるプレッシャーや困惑などなど、一面ではとても重いストーリー。婚活の重圧を超えた先にある結末の選択肢として
1:結婚が破談になる
2:お互いを再認識してよりを戻す
3:それぞれまたは一方が新しいパートナーに出会う
などを想像しながら読み進んだのですが、果たしてこの結末は破局かハッピーエンドか。
紙の本
現代版高慢と偏見
2022/12/12 10:13
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:emma chan - この投稿者のレビュー一覧を見る
突然姿を消した婚約者を探す為、彼女の過去や行動を調べる事にする主人公。
主人公目線と婚約者目線で、物語が描かれて居るので、多くの気付きを得られる一冊です。
読み終わった後、タイトルを見て的を得ているなと実感。