さいはての彼女 みんなのレビュー
- 著者:原田マハ
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紙の本さいはての彼女
2024/04/18 11:18
さいはての彼女
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投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
さいはてと聞いて最果てをイメージしていました。全然違いましたね、先入観を持って読み始めたのが間違いでしたね。短編四作でしたが、それぞれの女性が旅に出て何かに触れ未来に新たな希望を見出すという内容が良かったですね。登場人物の生き方がみんな魅力のある人だったからそう思えるのでしょうね。原田さんの短編集があれば読んでみたいと思います。
紙の本さいはての彼女
2024/01/10 20:11
人生を見直す旅
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投稿者:DB - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田マハといえば美術系の話を書く人というイメージでしたが、この短編集では「旅」をテーマに語られていく。
共通するのはもうすぐ不惑の年を前に、旅先でこれまでのキャリアや人生を振り返り明日へ向かっていく女性の姿を描いているところだ。
表題作の「さいはての彼女」は、沖縄の高級リゾートでリフレッシュする予定だった女社長がなぜか女満別空港へ降り立った。
さらに予約されていたレンタカーはいつものBMWではなくて傷だらけのポンコツ車。
優雅なリゾートが吹っ飛んだ腹いせに車に八つ当たりをしていると、そこへ通りかかった女性ライダーに声をかけられる。
ナギという名前の女性が乗るのはハーレー・ダビッドソン、「サイハテ」という銘をつけられたルビー色のバイクだ。
ナギに誘われるままにタンデムでツーリングし、網走の回転寿司で満腹になるまで寿司を食べ、海に沈む夕日を見て知床から羅臼へ。
温泉やカフェによる度にナギのバイク仲間が笑顔で声をかけてくれる旅を経て、女社長は何を感じたのだろうか。
ハーレーは無理だがアメリカンで北の大地を爆走してみたくなった。
母親の急病でいつもの旅友達が急遽来れなくなりひとり旅になってしまった女性の話も出てきます。
大企業でバリキャリだったはずがふとしたきっかけから転落してしまった主人公です。
就活中の時に「旅に出よう」と声をかけてきた友人との過去を振り返りながらの旅行だが、高級宿でも自分が自分であるために胸を張る姿は大人の貫禄だった。
同じく仕事で躓き一カ月の有休をとって釧路にやってきた女性も、旅先で振り返るのは自分の人生だった。
タンチョウヅルを見ているうちに雪に埋まって雪ダルマになりかけるというエピソードは笑っていいものかわからないが、タンチョウヅルの求愛行動が見れる二月は観光のハイシーズンだそうです。
行ってみたい気もするが雪が五センチ積もると交通機関が麻痺する土地に生まれ育っているだけに雪国の旅は気を付けたい。
最後の「風を止めないで」は、最初に登場するナギが北海道をツーリングしている間に甲府で留守番しているナギの母の話だった。
広告代理店に勤める男がナギを訪ねてきて、ナギをハーレーのキャンペーンガールにしたいという話を持ち込んできた。
ナギの母は初めて会う男に亡き夫との共通点を見てしまい心が揺れる。
どの話も人生を振り返るような時期に旅に出て何かを得るような話だった。
何も考えずに旅を楽しめるのは若いうちだけなのかと思ったりもしたが、人生を見つめ直すきっかけをくれる旅ができればいいと思う。
紙の本さいはての彼女
2024/01/10 18:35
旅に出たくなる本
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投稿者:くり坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る
軽快に読める旅絡みの小説。知っている場所は情景を思い出しながら、今すぐにでも書くれた舞台に旅したくなる。人は、勝手にいろいろな制限を自分で設けがちだが、本来は自由な生き物であり、その気があれば何でもできるので、そっと背中を押してくれるような小説だと思う。行動した後は、また新たな塩分を発見できると思う。
電子書籍さいはての彼女
2023/07/17 08:38
開放
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投稿者:たかぽん - この投稿者のレビュー一覧を見る
会社のこと、部下のこと、恋人との別れ、人間関係、自分の人生、家族、亡き夫の思い出。
押し寄せてくる見えないものから解放される旅があり、解放されたからこその気付きがあり、人との出会いがあり、その先への道がある。
逃げたっていい。
時には立ち止まり、目をあげて違う風景を見られたら、きっといいことがある。
そこから始まる何かがきっと見つかる、そんな心の解放感をもらえた作品だった。
電子書籍さいはての彼女
2023/04/17 05:59
疲れた女性に届けたい1冊
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投稿者:emma chan - この投稿者のレビュー一覧を見る
短編集。
仕事に疲れた女性にはぜひ読んで欲しい一冊。
爽やかな風と凪が疲れた心に吹くはず。
紙の本さいはての彼女
2023/04/14 22:19
癒された
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投稿者:もぐ - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんでだか分かりません。読みやすい文章で、すらすら読んでいるうちに心にじんわり来て、読み終わったらなんだか癒された気持ちになりました。そんな短編集でした。
紙の本さいはての彼女
2022/12/18 09:56
短編集
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投稿者:りら - この投稿者のレビュー一覧を見る
「あなたは誰かの大切な人」と登場人物が同じ話あり、ちょっと嬉しくなる。
小説の世界でも時間が同じように経ち、ひとは生きてるんだなと思う。
働く女性が主人公の小説って、恋愛がらみが多いものだが、お仕事ものでもなく、恋愛ものでもなく、人としてのターニングポイントというか、次へのステップのきっかけというか、そういうところが丁寧に描かれている。
若い人ならさらっと読んでおしまい、かもしれないけれど、そこそこ社会人経験を積んで読むと、なんとも味わい深いものがあるのでは。
ひととの関わりの中で気づけることが何か、
その時自分はどうしたいかに気づけるか、
そしてそれを行動に移せるか、
文字にしたら簡単だけど、なかなかそうはいかない。
たいていは、自分が自分を縛っている。
そこに気づいて、自分を解放できれば景色はぱあっと開けてくるんだろうな。
さわやかな読後感だった。
最後の話が好き。
紙の本さいはての彼女
2022/09/19 10:13
気分爽快
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投稿者:わかめ - この投稿者のレビュー一覧を見る
北海道の風景を思い浮かべながら、気分良く読める。バイクに乗る女の人は、サッパリとした性格で、あこがれます。
電子書籍さいはての彼女
2022/08/08 10:35
旅に出たくなります
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投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
ふだん出掛けたり、旅行に行ったりしてもなかなか知らない人と話すということをしなくなって久しいです。でも、もっとオープンマインドで、いろいろな人と話したくなりました。
紙の本さいはての彼女
2022/07/23 08:39
爽やかな風が感じられるストーリー
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投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
4つの短編集。のっけから面白い。沖縄へのバカンスのはずが、辞めていく秘書の策謀で、北海道行きの便に乗るハメに!何よりも思ったのは、若い時からバイク乗っとけばよかったと後悔。で、この第一話に登場するナギがカッコいい!こんだけ短いストーリーでこれだけ魅力的なキャラを描けるマハさんはやっぱりスゴイッて思いました。第3話やでは、北海道の釧路湿原で、何もない見渡す限りの雪原に、タンチョウツル、となんだか雄大な景色を見せられました。そして最終話は、第1話のナギの母親が主人公。爽やかなストーリーで、静かな感動を与えられるストーリーで、すっごく良かったです!
電子書籍さいはての彼女
2022/06/30 09:02
短編が四話だが
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投稿者:ちーかま - この投稿者のレビュー一覧を見る
最初と最後のエピソードは繋がりがある。北海道をハーレーで走ったら気持ちいいだろうなあと情景が目に浮かぶような清々しさを感じる作品
紙の本さいはての彼女
2022/05/19 21:29
爽やかな気持ちになる
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投稿者:にこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
バイクを走らせ、人生を謳歌する女性の描写に、清々しい気持ちにさせられ、前を向いていこうと思わせてもらえるような作品でした。
電子書籍さいはての彼女
2022/05/15 23:38
さわやかな風
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投稿者:うみしま - この投稿者のレビュー一覧を見る
原田マハさんのこの作品は積読だったのですが、旅屋おかえりというテレビドラマの原作が、原田さんと知り、読み始めました。連作短編のため、どの話もさらりと読めます。どの話にも、本人は、懸命なのにどこかイタイ女性が登場しますが、最後はさわやかな余韻となるように意識されて描かれているのかもしれません。最初の話と最後の話はゆるやかに繋がりますが、別の物語としても楽しめます。軽い読み物として楽しめました。
電子書籍さいはての彼女
2021/11/19 19:20
軽やかな本でした。
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投稿者:satokuro - この投稿者のレビュー一覧を見る
ハーレーがモチーフで、風が吹くのを感じながら読み進められました。爽やかになりたい時に読む本です。
電子書籍さいはての彼女
2021/10/04 17:02
爽快!
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投稿者:なのはな - この投稿者のレビュー一覧を見る
なんて爽快で痛快な気持ちのいい小説なんでしょう。単なる青春小説でもない、振り切ったキャリアウーマンが体験するからこその独特な感慨が伝わってくる小説。ナギという太陽のような風のような素敵なキャラと主人公との対比・関係がものすごく良かったです。車やバイクにまったく興味のない私でも物語にすっかり引き込まれてしまいました。サイハテというバイクに乗る一人の少女を中心とした連作短編ですが、それぞれの物語が美しく絡み合い見事な織物を紡ぎだすような素敵な連作短編集でした。