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読割 50
紙の本
任俠学園 (中公文庫)
著者 今野 敏 (著)
日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、ちっぽけながら独立独歩、任侠と人情を重んじる正統派のヤクザだ。そんな組を率いる阿岐本雄造は、度胸も人望も申し分のない頼れる組長だが、文化...
任俠学園 (中公文庫)
任侠学園
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商品説明
日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、ちっぽけながら独立独歩、任侠と人情を重んじる正統派のヤクザだ。そんな組を率いる阿岐本雄造は、度胸も人望も申し分のない頼れる組長だが、文化的事業に目のないところが困りもの。今回引き受けてきたのは、潰れかかった私立高校の運営だった。百戦錬磨のヤクザも嘆くほど荒廃した学園を、日村たちは建て直すことができるのか。大人気の「任侠」シリーズ第二弾。【「BOOK」データベースの商品解説】
任俠と人情を重んじる正統派ヤクザの阿岐本組が、経営難の私立高校の再建を引き受けることになった。平気で煙草を吸う生徒や、無気力な教師たち…。ヤクザをあぜんとさせるほど荒廃した学園を立て直すことができるのか?【「TRC MARC」の商品解説】
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紙の本
割れ窓理論の実践
2015/10/17 10:47
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野氏の任侠シリーズ第2弾。前作に続き快作でした。個人的には、あの「半沢直樹シリーズ」にも劣らぬ爽快な読後感でした。
今回は、生徒も教師も全くやる気のない、荒れ放題の私立高校を再建します。何かウルトラCでも使う訳ではなく、理事長(組長)からの指示(割られた窓ガラスの後始末、荒れた花壇の整備、落書き消し、クラブ活動の復活等)を理事(代貸)の日村が地道に実践し、その小さな努力の積み重ねが、腐りかけていた教師や生徒に対して徐々に善い影響を与えていくという、とてもヤクザとは思えない涙ぐましい再生物語です。再生した学校の姿を、生徒たちが素直に喜び、日村たちに感謝する姿にも感動がありました。特に、阿岐本組長と日村が学校を去るシーンでは、目頭が熱くなってしまい、電車の中で困ってしまいました。
組長の凄さは、問題解決に至る道筋を読む直観力と的確な指示、独自の情報網、そして顔の広さにあります。そんなリーダーのもと、日村をはじめとした部下たちが、自分の持ち場の仕事を全うし、問題を解決していきます。最近の偽装や粉飾にまみれた有名大企業よりも、阿岐本組の方が優れています。今野氏は、ヤクザが誠実に地味に努力する姿を描くことが、個人主義・成果主義が蔓延してしまった現在の世相を皮肉っているのだと思いました。
また本作を読めば、今の学校が抱える問題点を、あらかた把握できます。中でも「割れ窓理論」は初耳で勉強になりました。私が学生の頃、金八先生の「腐った蜜柑」の時代ですが、相応に学校は荒れていました。ただ、当時は窓ガラスを割るのは特定の不良生徒でしたが、昨今では塾に行くような普通の不特定多数の生徒が割るのですね。問題は、より深刻化していることが理解できました。
さて、第3弾は病院の再建です。読む前から楽しみです。
紙の本
水戸黄門的要素もあります
2016/05/07 09:24
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BACO - この投稿者のレビュー一覧を見る
前作の「書房」同様に一気読みとなった。
わざとらしさ感は否めないが、やはり日本人にとっての大事な部分を訴えているような、そんな物語だった。
また、水戸黄門的な要素もあり、中高年には十分楽しめる小説だった。
紙の本
ホロッとします
2016/03/05 09:45
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:焚き火料理人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
任侠シリーズ第2弾。掛け値無しに面白いです。こんな組が現実ある訳がないけど。
最後学校を去る描写はホロッときますよ。
紙の本
躾と教育
2015/11/29 00:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:テラちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
昔堅気の任侠団体「阿岐本組」が、出版社に続いて今度は私立高校の再建に乗り出す。前回同様、ヤクザ礼賛のようで本質は真逆、礼儀を知らない若者や、モンスターペアレンツ、こうした連中を恐れ、事なかれ主義の教師と学校。今野氏が言いたいのは、荒廃したのは舞台となった高校ではなく、教育そのものなのだ。武道を極めた氏だけに、礼節を重んじる気持ちはよく理解できる。何よりスラスラ読めるのが良く、多岐にわたる氏の小説の中でもエンタメ性では一番である。
紙の本
任侠シリーズは面白い
2023/11/26 16:39
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:いぬ - この投稿者のレビュー一覧を見る
親分の無茶振りによって学園の運営を任された代貸・日村が舎弟と共に奮戦する物語ですが、ヤクザならではの考え方に思わず「なるほど」と感心してしまう場面が多々ありました。今は作中のような昔気質の筋が通ったヤクザはいないのだろうし彼らを肯定してはいけないのかもしれませんが、こんな人たちが自分のシマにいたら良いなと思える作品でした。
紙の本
すさんだ学園を阿岐本組長の戦略と代貸・日村ら組員の実行力で正常化する皮肉が面白い。
2021/05/23 14:57
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
今野敏の任侠シリーズ2作目は、学校経営の立て直しがテーマ。前作同様、ウルトラCの戦略が登場するでもなく、淡々とまっとうなことを実行し、やがて、教師の諦めとやる気のなさを解消し、荒れた生徒たちを徐々に落ち着かせてゆく。
学校という場所のもつ問題点も語られて、それを、なぜか任侠者たちが解決してゆく皮肉が、やはり面白い。社会派の小説を多く書いてきた作家だからこそ描ける物語でもあるんだろうなぁ...とふと。
電子書籍
今回も結果を出す阿岐本組
2020/11/06 08:30
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トッツアン - この投稿者のレビュー一覧を見る
独立独歩の小さな組、阿岐本組。親分の阿岐本の気まぐれの虫がまたおこり、今度は学校に乗り込む。昔気質のやくざである阿岐本組の代貸に日村は昔ながらの筋道を通すことに苦労しながら生徒に体当たりで頑張る。それに加え、他の組との抗争も勃発?今回も水戸黄門の印籠のごとく阿岐本の顔が形成を逆転させる。
今回も阿岐本の引き際は見事。何だかんだいっても日村は親分が好きなのだろうと思いながら、あっという間に読み切ってしまった。
紙の本
今野敏氏の人気「任侠」シリーズの第2弾、荒廃した学園の立て直しを請け負った日村組に勝算はあるのでしょうか?
2020/07/20 10:41
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書は、『怪物が街にやってくる』や『隠蔽捜査』などの作品をはじめ、「横浜みなとみらい署」シリーズ、「倉島警部補」シリーズなどのシリーズものでもお馴染みの今野敏氏の作品です。同書も人気の「任侠」シリーズの第2弾です。同書の内容は、日村誠司が代貸を務める阿岐本組は、ちっぽけながら独立独歩、任侠と人情を重んじる正統派のヤクザです。そんな組を率いる阿岐本雄造は、度胸も人望も申し分のない頼れる組長なのですが、文化的事業に目のないところが困りものなのです。今回引き受けてきたのは、潰れかかった私立高校の運営でした。百戦錬磨のヤクザも嘆くほど荒廃した学園を、日村たちは建て直すことができるのでしょうか?続きは、ぜひ、同書をお読みください。
電子書籍
こんなふうにうまく解決出来たらどんなにいいだろう
2022/11/29 09:07
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
今回持ち込まれるのは廃坑寸前の学校法人・井の頭学院高校で、絵に描いたような「荒れた学校」です。
窓ガラスは割れ放題、校庭も花壇も荒れ放題、生徒はやりたい放題という状態で、先生方はとにかく「生徒たちが卒業してくれさえすればいい」というスタンスで生徒を教育する気がなく、校長も生徒たちをお客さん扱いし、とにかく親から苦情が来るようなことをしないのが第一と考えているところに阿岐本組長たちが理事長と理事として乗り込んでいくわけです。
まずは掃除から、というのがとてもシンプルですが、効き目が絶大なのが読んでいて気持ちがいいです。
ロクに学校に通ったことがなく高校中退の日村が、花壇の手入れや割れたガラスの始末などをしながら、少しずつ生徒たちと交流して、彼らの心を掴んでいくのがいいですね。擦れて全然大人の言うことなんか聞かないような子たちでも、真剣に向き合ってくれる大人にはだんだん心を開くようになるというメッセージが強く込められているように感じました。
学校に対して発言力を持つモンスターペアレンツの問題にも切り込んでいて、本当にこんなふうにうまく解決出来たらどんなにいいだろうという夢が語られています。
紙の本
町ごとに一つ欲しい日本人の郷愁に残る古き良き任侠ヤクザの第二弾。
2022/09/29 11:40
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ナミ - この投稿者のレビュー一覧を見る
町ごとに一つ欲しい日本人の郷愁に残る古き良き任侠ヤクザの第二弾。こんどは荒んだ高校の再生。自分らと同じく一般社会に居ずらい人々が生きやすくしてやろうというチョット惚けた組長に心服する組員たち。特別なことをする訳でなく、基本は行儀作法を徹底するだけで人は大きく変わっていくという著者の思想が読み取れる。現在の暴力団と化した「ヤクザ」とはかけ離れた理想像としての「任侠ヤクザ」物語ゆえに読んでいて嬉しくなってくる。歪んだ社会での独善的「良識」を振り回す「良識派市民」の不自然さが浮き上がってくる。
紙の本
任侠シリーズ第2弾
2018/10/19 15:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:neige - この投稿者のレビュー一覧を見る
文句なしに面白かった。阿岐本組長の気紛れにより、私立高校の理事になってしまった組員。自由すぎる生徒たち・荒れ果てた学校・やる気のない学校長・モンスターペアレント 前理事長の闇 代貸日村の健闘っぷりが物語の中心、生徒との心の交流が少しずつ進展していく様にほっこりさせられた。最後は喉の奥にぐっと暑いものが込みあがりました。
紙の本
仁侠学園
2017/05/29 15:49
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:高山 - この投稿者のレビュー一覧を見る
日村が代貸を務める人情を重んじ、住民に優しい阿岐本組長が潰れかけた私立学校の運営を引き受けてきた。ヤクザも驚くほどの荒廃した学園が気のいい組員の行動から徐々に正常化する面白いお話。病院と同じく先ずは清掃の徹底から改善が始まる。
電子書籍
ドラマになりそう
2016/03/15 08:55
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Min - この投稿者のレビュー一覧を見る
何となく先はわかるストーリーだけど、読んでしまう。
テレビドラマにでもなりそうな、なってそうな作品です。
紙の本
私立高校は楽じゃない
2021/10/03 11:23
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る
これからますます私立高校は厳しくなっていくだろうなあ。
少子化だし、魅力が無いと生徒が集まってこない。
上と下でどんどん分かれていくのかもね。