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みんなのレビュー327件

みんなの評価4.1

評価内訳

314 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

とっつきにくい構造主義の、とっつきやすい入門書

2008/03/02 20:57

9人中、8人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ざわ・・・ぶろぐ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 内田樹3冊目。
 構造主義には前から興味(だけ)があったし、内田樹の文体に慣れてきたのも助けて、読みやすくて分かりやすいという印象。本の構成を大まかに書いておこう。6章に分かれており、1章で構造主義の概観と時代背景理解、2章で始祖ソシュールと言語の話、3~6章では構造主義「四銃士」を各章30頁程度を割いてひとりずつ説明していく。3章から順に、フーコー(系譜学的思考)、バルト(零度の記号)、レヴィ=ストロース(終わりなき贈与)、ラカン(分析的対話)の4人を軸に記述が進められていく。
 読んでいる最中は第6章のラカン以外は理解不能状態に陥ることはなかったけれど、読み終わった後に、じゃあ説明してみろ、と言われてもほとんど何も言葉を紡ぎ出せない。説明の体を為すまでの理解には――当たり前であるけれど――幾度か読み返すなり、別の本に手を伸ばすなりしなければいけない。
 しかし、読み物としても面白かったし、構造主義はじめ本書で触れた内容に好意的な興味を持つことができた。これはつまり、入門書としては優れた本である、という言葉と同義であると言ってよいと思われる。

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紙の本

ヨッパの戯言(内田さんのことじゃないよ、オイラのことだよ)

2005/11/23 07:14

8人中、7人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:半久 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本書の内容を、著者自身が最もやさしく表現した一節があるんだ。あとがきから引用してみる。

《私も人並みに世間の苦労を積み、「人としてだいじなこと」というのが何であるか、しだいに分かってきました。そういう年回りになってから読み返してみると、あら不思議、かつては邪悪なまでに難解と思われた構造主義者達の「言いたいこと」がすらすら分かるではありませんか。
 レヴィ=ストロースは要するに「みんな仲良くしようね」と言っており、バルトは「ことばづかいで人は決まる」と言っており、ラカンは「大人になれよ」と言っており、フーコーは「私はバカが嫌いだ」と言っているのでした。
 「なんだ、『そういうこと』が言いたかったのか」。》

えっ、それだけ!? な〜んだ、じゃあ、ここだけ読めばOKじゃん・・・てなことはありません(爆)。
レヴィ=ストロースは「みんな仲良くしようね」と「だけ」言っているわけではないからね(←なんちゅう当たり前のことを)。以下3回、変奏繰り返し。

でも、オイラはこんな風に彼ら四銃士は、言っているように思えるんだけど。
{レヴィ=ストロースは要するに「マルクス主義者とは仲良くできねえ」と言っており、バルトは「ことばづかいで人を判断するな」と言っており、ラカンは「大人はつらいよ」と言っており、フーコーは「私自身こそがバカではないかと常に疑え」と言っているのでした。}

ドキュウーン!!
わっ、誰だっ、後ろから撃ってくるのはっ。まったくぅ、もう〜危ないんだから〜。
いや、あの・・・、命を惜しむから言う訳じゃないけど、内田はんの本ってほんと面白いものが多い(つまんないのもたまにあるけどね。あっ、これはここだけの秘密だよ)。
たとえ話による解説が、たとえようがないぐらい気が効いていて、思わずコルシカ半島???まで連れて行かれてしまうんじゃないかっていうぐらい凄い。
童話の『こぶとり爺さん』を使った箇所なんか、「こう、ひねるかっ!」ちゅう感じ。
内田さんって、四銃士を超えた最強の銃士かもしんない。銀の刺繍の文字弾に、撃たれて納得。「こいつら、何言ってるか分から〜ん」なんていらつくことがない。
『読んだ後、気持ちよく寝られる構造主義』なんだね。

そんなわけで、思わず星5個を付けそうになってしまった。オイラの星5個はメッチャ、ハードル高いから、にゃんとか思いとどまったけどね。

そうそう、オイラは欲張りなんで、こんな本も欲しいな。星100個あげるからさ。
タイトルは、『眠ってる間に学べる構造主義』。枕元に置いてオヤスミするだけで、目覚めた朝には難解な構造主義の全貌がマスターできてますっての。内田さん、ぜひ書いて(いや、作って)下さいませ。


本稿について、《中には私の落語的解釈に青筋を立てて怒る人もいるかも知れませんが、そこはそれ、》ヨッパの戯言ですので、《どうか笑って読み流していただきたいと思います。》

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紙の本

ちょっとこむずかしいところもあるけど、楽しめる

2005/09/24 06:34

6人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yukkiebeer - この投稿者のレビュー一覧を見る

読んで面白い本というのは大別すると2種類あって、ひとつは自分の手の届かない世界について目を開かせてくれる本、そしてもうひとつは自分の目の前にありながら気づかずにいた世界を輪郭も鮮やかに切り取って見せてくれる本です。この本は後者に当てはまる本です。構造主義というのはまさに私たちの世界の切り取り方を教えてくれる思想で、著者は平易な文章と明解なたとえ話を積み重ねることで、難解とされるこの思想について語ってみせてくれています。へぇ、ほぉ、と頷くことの多い読書を味わえると思います。

 ただ、4人の代表的な構造主義思想家のうち、最後に取り上げているジャック・ラカンの章だけが他の3人に比べて小難しくなっているなという印象をもちました。たとえばこんな文章が出てきて面食らいました(173頁)。

 「みずからを透明で安定的な知として想定するものは、そのように自己措定している『知そのもの』が、実は神経症的な病因から誕生した『症候形成』かもしれないという『私の前史』についての反省的視線を欠いている」。

 他の3人についてはもう少しわかりやすく書かれているのに、この章だけまるで別の人が書いたかのようです。著者自身も書いているようにラカン自身が「何を言っているのかまったく理解できない」著作が多い人物だったこともおそらく影響しているのでしょう。

 この他に構造主義を扱った本で比較的わかりやすいものに「はじめての構造主義」(橋爪大三郎/ 講談社現代新書)と「知った気でいるあなたのための構造主義方法論入門」(高田 明典/夏目書房)があります。比べて読むのも面白いかと思います。

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紙の本

いま絶好調の書き手による切れ味と滋味と戦略に満ちた構造主義の入門書

2002/07/21 23:12

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オリオン - この投稿者のレビュー一覧を見る


 入門書が提供しうる最良の知的サービスは「根源的な問い」の下に繰り返し繰り返しアンダーラインを引くことであり、そして知性がみずからに課すいちばん大切な仕事は「答えを出すこと」ではなく「重要な問いの下にアンダーラインを引くこと」なのだというまえがきでの「名乗り」は実に清々しい。

 マルクス、フロイト、ニーチェといった構造主義前史の先人たちと始祖シュール、そしてフーコーと系譜学的思考、バルトと「零度の記号」、レヴィ=ストロースと終わりなき贈与、ラカンと分析的対話といった構造主義の「四銃士」をめぐる本文での引用の素晴らしさは、優れた書き手が備えるべき天性の資質というものだ。

 結局のところこの書き手の関心は、というより著者にとっての「根源的な問い」は他者との応答の実質であり、その起源ならざる前史と現場(零度)、その媒質たる記号(言語)と身体の問題が本書の通奏低音をなしている。

《ある制度が「生成した瞬間の現場」、つまり歴史的な価値判断がまじり込んできて、それを汚す前の「まなの状態」のことを、のちにロラン・バルトは「零度」(degre′ zero′)と術語化しました。構造主義とは、ひとことで言えば、さまざまな人間的諸制度(言語、文学、神話、親族、無意識など)における「零度の探求」であると言うこともできるでしょう。》(80頁)

《他者との言語的交流とは理解可能な陳述のやりとりではなく、ことばの贈与と嘉納のことであって、内容はとりあえずどうでもよいのです。だって、「ことばそれ自体」に価値があるからです。ことばの贈り物に対してはことばを贈り返す、その贈与と返礼の往還の運動を続けることが何よりもたいせつなのです。(中略)

 精神分析の目的は、症状の「真の原因」を突き止めることではありません。「治す」ことです。そして「治る」というのは、コミュニケーション不調に陥っている被分析者を再びコミュニケーションの回路に立ち戻らせること、他の人々とことばをかわし、愛をかわし、財貨とサービスをかわし合う贈与と返礼の往還運動のうちに巻き込むことに他なりません。そして、停滞しているコミュニケーションを、「物語を共有すること」によって再起動させること、それは精神分析に限らず、私たちが他者との人間的「共生」の可能性を求めるとき、つねに採用している戦略なのです。》(196-197頁)

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電子書籍

ソシュールたちの苦闘を世間話で聞く

2023/01/17 15:34

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:サンバ - この投稿者のレビュー一覧を見る

あとがき、にもあるように落語のご隠居が語るがごとく、構造主義を「つまりさ…」と紐解いていく本。
マルクスやフロイトといった「構造主義前夜」の人々が、階級闘争などの理論を通じて、人間が生まれながらに全てを委ねられているわけではないと明らかにしていく。
サルトルら実存主義が「自らの決断と負った責任」を本質と見て、神ではなく歴史にその是非を委ねたことに対して、ストロースがその歴史の相対性を見抜いたように、信じられていた「自律的な主体」に限界を見出し、相対化されていったことが描かれている。
ちょうど、「世界史=西洋史」への批判が行われた時期とも重なり、西洋人を尺度に価値判断する限界がきていたことも、受け入れられる要因となっただろう。
今や「ポスト構造主義」に我々はおり、それを自明のものとし、その批判すら、構造主義の概念を通じて行われている、とある。本書から20年。数多にはびこる不条理は、ポスト構造主義自体が壊れてきている証左とも感じる。
あらゆる概念が「仮固定」的にまとまっており、次の本へ行く旅に携行したい。

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紙の本

一冊目に最適

2022/07/14 11:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ファウスト - この投稿者のレビュー一覧を見る

物凄く分かりやすいが深くはない。「我々の思考は自由でない」という構造主義の要諦を理解できる。

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2004/10/01 23:39

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2004/11/26 20:05

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2004/12/12 10:26

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2005/01/26 22:32

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2005/05/25 22:06

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2005/10/18 00:43

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2006/02/06 22:13

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2006/02/17 23:45

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