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模倣犯 5 みんなのレビュー

文庫 第52回芸術選奨・文部科学大臣賞 受賞作品 第55回毎日出版文化賞特別賞 受賞作品

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みんなのレビュー350件

みんなの評価4.4

評価内訳

350 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

僕らもまた同じ穴の狢なのだ

2005/12/24 15:37

13人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:吉田照彦 - この投稿者のレビュー一覧を見る

 僕はずっとアンチ宮部だった。名作の呼び声高い『火車』も、直木賞受賞作の『理由』も、ちっとも面白いと思わなかったし、少しも素晴らしいとも思わなかった。どこが良いのだろうとずっと疑問に思っていた。何年か前に『龍は眠る』を読んだあとだったか、もうこの人の作品は二度と読むまいと思った。それほど彼女の作品は僕にとって面白くなかった。
 僕の眼には、宮部みゆきという作家は泥をかぶらない作家と映っていた。社会問題を積極的に取り上げ、ミステリという形式の中でそれを掘り下げていく手法は評価できるとして、「被害者も加害者も関係者もみんなこの社会の被害者だ」みたいなオチのつけ方がずっと気に入らなかった。
 ある人がいった。世の中に語ってはいけないことなどない、語り方が問題なのだと。しかし現実問題として、語ることそのものが批判の対象となる場合がある。宮部みゆきという作家は、被害者の立場にも加害者の立場にも積極的に立とうとしないことによって、あらゆる批判の矛先を巧みにかわすズルい作家だと思っていた。だから嫌いだった。しかしこの作品によって、彼女もついに泥をかぶったなと感じた。それが著者自身の作為によるのか不作為によるのかは知らない。ともかく、泥をかぶったと感じた。
 本書はいわゆる劇場型犯罪の顛末を描いた作品である。その中で、著者は主犯格の男に対する強烈な憎悪を描ききるとともに、劇場型犯罪の舞台装置の一部としてのマスコミのあり方や、観客としての一般大衆のあり方を痛烈に批判している。小説家といえども社会問題を扱う以上、自らもまたマスメディアの一端を担う人間であるという自覚が著者にはあると思う。その著者が社会の病理を切り裂くメスをマスメディアに向け、また自らの著作の読者層にも向けていることは非常に興味深い。この物語は純粋なフィクションであるが、宮部みゆきという作家の描く劇場型の犯罪小説に没頭させられてしまった時点で、僕ら読者は知らず知らずのうちに逃げ場のない場所に追い込まれ、後ろ指を指されていたのだ。おまえたちも他人の不幸を対岸から愉しんでいる大衆の一人なのだと、同じ穴の狢なのだと。

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紙の本

複雑に絡み合う登場人物と、巧妙に仕掛けられた伏線

2016/05/19 20:52

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る

ようやくこの長大な小説を読み終わった。この小説の中には様々な登場人物が出てくる。それらの登場人物が複雑に絡み合って物語は進んで行く。巧妙に仕掛けられた伏線も随所にちりばめられている。私が読んだ中では宮部みゆきの最高傑作だと思う。様々な登場人物の中で特に被害者のおじいさんである有馬義男のくだりは涙なしには読めない。長い小説だが読む価値は十分にある。

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紙の本

目に見えない不可欠なもの

2024/01/29 23:30

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:やさし - この投稿者のレビュー一覧を見る

早くこいつの声紋鑑定してっ! ともどかしさでイラつく部分も長かったけど、仮面はゆっくり綻び、じわじわと何かが傾き、最後は劇的に露呈するのを駆け抜けるように読んだ。これだけ長編のお話だと読んでいてすごくいいと思ったところも大筋に流されてしまう感じがある。中でも忘れたくないと思ったのは、家族を殺された青年の心にふとよみがえった家族で車に乗っている時の記憶、後部座席にうとうとしていて、父母が話がきこえて何の心配もない守らている幸せな感覚のところ。孫を失ったおじいちゃんも、もうなにも怖いことはないよと木から降りられなくなった孫を助けたことを思い出すシーンがあった。ひどいことは起こりうる。ひどいやつはいる。でも守りたい、助けたいと思ってくれる人もいる。それが大事で、肝心なことだ。それが得られなかった魂は、だれかを傷つけ壊しても己の魂を汚すだけ、逆に傷つけられたとえ殺されても魂はひとつも汚れないのではないかと思った。女というだけで奪われる側でいなきゃいけないのかという問いも何度も出てきたけれど、では奪う側に行くということじゃない。守りたい、たとえ不可能な願いでも、どんな災いからも守りたいという思いこそが幸福をつくるのだと思う。

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紙の本

様々な立場

2021/03/01 17:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:優乃 - この投稿者のレビュー一覧を見る

全5巻、でも長いとは感じられない程の作品でした。
先が気になってドンドンと読み進めてしまう一冊。
ただ合間の被害者への残酷な描写は現実性を描く意味で必要な部分とはいえ、やはり何とも言えない不快感を覚えたのは確かです。

被害者、加害者、またそれを取り巻く人間関係など、あらゆる立場から感じ取れる構成は作品に深みを与えとても意義のあるものだと思えました。
今の情報社会、本当の意味で第三者が賢くならなければいけない気がします。

一度は是非読んでみて欲しい作品。

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紙の本

宮部ワールドがついに深い余韻を残して閉幕します!

2016/09/02 09:31

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮部氏の超対策『模倣犯』の最終巻です。真犯人は生きている!網川は、高井は栗橋の共犯者ではなく、むしろ巻き込まれた被害者だと主張して、「栗橋主犯、高井従犯」説に拠る滋子に反論し、一躍マスコミの寵児となっていきます。由美子はそのような網川に精神的に依存し、兄の無実を信じて共闘していきますが、その希望は潰えた時、自ら身を投げてしまいます。真犯人は一体、誰なのか!あらゆる邪悪な欲望を映し出した犯罪劇に、ついに深い余韻を残して閉幕の時が訪れます。

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紙の本

模倣犯5

2023/05/01 16:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る

兄の無実を主張した高井由美子が飛び降り自殺した!綱川は高井由美子の死を利用し、国民に高井和明の無実を訴える。そして、テレビの後悔番組でルポライターの滋子と相対する。そして討論の最中に綱川が・・・・・。

模倣犯の意味がやっとわかりました。長い作品でしたが読み応えは抜群にありましたね。あとマスコミの存在意義や報道の姿勢等に言及した点も良かったですね。マスコミの偏向報道にはもう飽き飽きですからね。違う作品も読んでみます。

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紙の本

最後が快感

2023/02/04 09:33

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る

犯人の鼻を明かした瞬間っ
こっちまでスカッとするような、
興奮でかぁーっと暑くなるような体感をしました!
長編ってやっぱり最高だ!

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紙の本

劇場型犯罪の幕開け

2019/11/16 08:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

事件の残酷さばかりではなく、片寄りがちなメディアの報道姿勢についても考えさせられます。閉店に追い込まれた豆腐屋を、ラストに持ってくるのも心憎いです。

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紙の本

犯罪の被害者、加害者の家族に焦点

2009/07/16 12:47

3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:misaru - この投稿者のレビュー一覧を見る

全巻読み終えて、やっぱり長かった~。個人的には好みの宮部ストーリーではなかったけれど、被害者側、加害者側に関わらず、犯罪に関係した者達の家族の苦悩や心の傷がよく描かれていたと思う。普段報道を読んでも気の毒に思うもののあまり思いが及ばないけれど、残された者達の苦しみを考えるきっかけとなった。

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紙の本

大作だとは思うけど

2021/01/16 11:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る

どうしても、偶然の要素が多すぎるところが気になる。
関係者同士が「たまたま」出会うことが多すぎる。
テレビ局って、ワイドショーは別として、こういう事件を特集して番組つくるっけ?

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2005/12/26 22:29

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2006/01/09 03:19

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2006/01/09 14:52

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2006/01/21 13:47

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2019/08/27 10:31

投稿元:ブクログ

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