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紙の本
本当にしんどいです
2021/05/10 00:33
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきちん - この投稿者のレビュー一覧を見る
中短篇3本。
宮部みゆきさんのシリーズの中で杉村三郎シリーズは本当にしんどい。
巻数を重ねるごとに読むのが辛くなってきてますが
話の運びが上手いのでグイグイ引っ張られて読んでしまいます。
そして読んだ後はどんよりします。
一本目 絶対零度 初っ端から重い。
気になって読み進めるんですが読めば読むほど嫌な予感しかしない。
途中でおおよその見当がつくんですがその通りすぎて辛い。
憤りの持って行き場がない話でした。
二本目の華燭 結婚式に纏わる事件。
杉村三郎シリーズ一作目、「誰か」の結末というか、その数年後を読んでいるような気持ちになる話でした。
三本目の表題も「砂男」的なやり切れなさ、
話の通じない人間に関わってしまった理不尽さに気が重くなる話でした。
このシリーズもう読むの辞めようかなと思いながら毎回読んでます。
紙の本
やりきれない思い
2021/07/21 22:41
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とりこま - この投稿者のレビュー一覧を見る
絶対零度は、とにかく救いのない物語だった。その次の華燭は、ドタバタ喜劇のような雰囲気で中和されるが、最後の昨日がなければ明日はないは、再び重苦しい結末を迎える。
1話、3話の主役とも言える女性たちは、身勝手、自己中などで言い表すことができる。一方で、特に3話目の女性については、どこかで誰かが手を差し伸べられていたら…という読み方もでき、やりきれない思いを抱えてしまった。
それでもグイグイ引き込み読ませるところは、さすが宮部みゆきである。
紙の本
悪い部分を書くからいいところが生きる
2023/11/15 04:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たっきい - この投稿者のレビュー一覧を見る
やっぱり宮部さんの作品が好きっ!と思わせられました。『絶対零度』は、気の毒な話でしたが、ここに登場する笠井いずみさんがサバサバとしていてカッコいいし、また終わりのほうの展開も温かくて好きです。標題作も何だかやりきれない話。全体を通して、やはりこのシリーズは、人の悪い面を際立たせて書くことでいい面を見せるというような感じがして、人間的な話が多くて、好きなシリーズで、今回もまさにそうでした。
紙の本
間借り名探偵
2022/10/02 00:08
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ビッグ・マムのもとで細々と事件を解決する、杉村三郎のキャラクターに親しみがもてます。不完全な女性たちの駆け込み寺になっているのも、彼の人柄なのでしょう。
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彼我の差
2021/08/03 13:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
杉村三郎シリーズも本作品で5作目になります。
3本の中篇で構成されておりどれも甲乙つけ難い良作揃いでした。
このシリーズの主人公は個人で探偵事務所を営んでいるのですが、
日本の探偵もの小説の中でも最も現実にいそうなキャラクターだと思います。
今回の3篇でも事件を起こす人間と私たちとの人としての差のようなものは
ほとんど有って無いようなものであり、
私自身いつ加害者側になってもおかしくないのではと冷りとした怖さを感じました。
このシリーズで描かれる犯罪は誰でもが持っているであろう些細な悪意が
何かをきっかけに雪だるま的に増大し恐ろしい結果を招くさまが印象的です。
紙の本
杉村三郎シリーズの第五弾
2021/08/01 18:48
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:mamo - この投稿者のレビュー一覧を見る
久々の長編。
いつもの事ながら、事件は解決するんだけど、
決してハッピーエンドではない後味の悪さが・・・
でも新刊が出れば買ってしまうのは何故だろうか?