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文庫 120(1998下半期)直木賞 受賞作品 第17回日本冒険小説協会大賞 受賞作品

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みんなのレビュー514件

みんなの評価3.7

評価内訳

514 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

親族崩壊

2008/06/25 21:10

4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kumataro - この投稿者のレビュー一覧を見る

理由 宮部みゆき 新潮文庫

 「家族」に対する問題提起です。結婚、親戚づきあい、マンション購入、こどもの教育などを経験されたことがある皆さん向けの内容です。
 結婚というのはふたりだけのことであればわずらわしさは少ない。互いの親、きょうだい、職場の人間、趣味の仲間、同窓生などがからんでくる。金の貸し借り、保証人、競売、宗教、政治、こどもの学業成績・素行、近所づきあい、病気、いろいろなものがからんできて、うまくいくことがうまくいかなくなる。物語の前半で登場人物女性が夫の親族に対して「私は死んだことにして」もう親戚づきあいはしない。この世にいない存在として扱ってと主張します。
 さて、作者が登場人物の個性設定をしていく。ひとりひとりの履歴書を作成して、登場人物をコントロールしていくのが創作の通常です。ところがこの作品の場合、登場人物が作者に乗り移っているように感じるのです。作者はキャラクターの魂にあやつられるように著述していくのです。
 人がこの世に生まれてきた「理由」を問うために、この作品はできあがったのです。

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紙の本

人それぞれの人生

2013/04/25 15:57

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ジミーぺージ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この小説は、ものすごく大勢の登場人物が出てきます。その一人一人がこの殺人事件にどのようにかかわっているのかが細かく描かれています。
しかし、推理小説という感じはあまりなく、どちらというと現代社会の様々な生きざまを描いた小説という感じです。

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紙の本

内容は難しいかもしれない。けれど、家族について考えてみませんか?

2005/01/28 21:10

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あや - この投稿者のレビュー一覧を見る

「第120回(平成10年)直木賞」受賞作品。
ところが、同じく直木賞候補になりながら受賞を逃した『火車』の評価があまりにも高いため、本書についての評価はネット上ではまっぷたつに割れている模様。ちなみに私は、この手の作品も大好きです。読破するには時間がかかるけれど。

評価が分かれてしまう理由は、あまりにも多すぎる登場人物(この本を読むときは、メモを作成しながら読むのがオススメ)。民事執行妨害、すなわち法律の話(火車は多重債務者でした)、といったところにあるでしょう。

ただ、執行妨害自体は、事件として扱われており、本書のテーマそのものは「家族」です。
この本には様々な家族が登場し、そのひとりひとりの事情(生活、生い立ち、生き方などなど)を、丁寧に描写しつつ、その悲喜劇が綴られていきます。
「家族」は、世の中で一番小さな組織ですが、血で繋がっているゆえに難しい問題を起こすのも事実です。でも、この家族という繋がり、以前よりも希薄になっていませんか?

ニュースで見かけたのですが、家族の団欒時間の少なさが子供の暴力化の原因になっているそうです。
最近は、子供部屋にテレビが置いてあることが多く、テレビはそれぞれで見る。そして見たままの状態で、次の日に学校に行くのが原因の一つではないかと考えられているそうです。
以前は違った。家族でテレビを見て、団欒によってその内容を消化する役割を両親が担っていたそうです。今は、「消化」できていないんだそうです。

思いっきり脱線しました。でも「家族」について考えさせられる話です。そして、すごく難しい作品です。

2度読んだけれど、間を置いてもう1回。
それだけの価値がある本です。

追加;本書の執行妨害として出てくる「短期賃貸借」は、その後民法の改正(平成16年4月1日施行)により廃止されました。

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紙の本

宮部氏が描き続けてきた思いが集まった作品。

2004/12/09 09:35

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:セツナ - この投稿者のレビュー一覧を見る

面白ことは面白いのですが、それほど騒ぐ程じゃない。
なんて、言い切ってしまっては語弊がありますね。宮部みゆき氏の作品に、この作品から入る人と、今まで読んできた人とでは、読後感に随分違いがある作品ではないでしょうか。

 事件はなぜ起こったのか。
 殺されたのは「誰」で、「誰」が殺人者であったのか。
 そして、事件の前には何があり、後には何が残ったのか。

プロローグを閉める3行の言葉が、この物語を的確に表している。

事件はなぜ起こったのか。現実の事件でも、直接の引き金となる動機は語られる。だか、そのことが引き金となるまでに至った過程を知ることは、余程積極的に事件について情報を集めないと知ることはできない。それに、事件を起こした加害者と被害者、事件に関係者として関わった人たちのその後を知ることもない。当事者にならない限り、世間を騒がせた凶悪事件だろうと、一過的に目の前を過ぎ去ってしまう。
そんな一過的な人物は、氏名があったところで、人としての肉付けなんて何もない。画面や書面をとおした、世界のどこかでおきている出来事の一つに過ぎず、リアルな現実感を持って認識していない。ニュースで知った犯罪の裏に、それぞれの生活があるなんて、真剣に考えたことはありませんでした。

この事件を起こした八代祐司は、他の者には理解できない動機から殺人を起こしている。しかし、生い立ちを辿って行けば、納得はできなくても、八代祐司なりの理由があって起こった事件であることは伺える。そして、この事件の被害者となった二〇二五号の住民にも、それぞれの理由があり一室に集まっている。

今、ニュース番組で取り上げられている事件にも、同じように、それぞれの生活があるのだろう。一体、現実の事件のでは、何があり、何が残っているのだろうか。

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紙の本

不動産に絡むある事件で生じる殺人事件を丁寧に描く

2019/06/06 11:45

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は宮部の数々ある作品の中でも記念碑として記憶に残る作品である。すなわち、直木賞受賞作品であるからだ。本書も長編である。何しろ文庫本で780頁もある。何故長くなるのか。宮部の読者ならばとっくにご存じのはずである。

 舞台は東京の荒川区にある再開発された広大な工場跡地に建てられた高級高層マンションである。ある日突然住民家族4人の遺体が部屋とマンションの1Fから発見された。殺人事件であることは確かのようである。

 本書は一見不可解な上記事件を解決すべく、関係者に話を聞いていく。その記録ともいうべき構成になっている。最初の事件についての立場はマスメディアのような書き方であるが、関係者へのインタビューが進みにつれて個々のライターのレポートのようでもある。

 この事件の要諦はマンションを購入する際に借り入れた資金の返済が滞り、結局払えなくなり、手放すところに端を発している。当初の購入者、競売で手に入れた者、競売での購入者が手に入れる前に当該住戸に入り込み、居座る者、競売で安価に手に入れることのできる点に目を付け、利を得ようとする者が暗躍するうちに殺人事件に発展するストーリーである。

 個々の関係者には個々の事情があるのだが、宮部はそれを一つずつ記述している。この世にはあまり知られていないが、利益になりそうなものには、それに目を付けるものが出てくる。個々の関係者のプライバシーなど知りたくもないという向きもあるかも知れないが、知れば知るほど興味を持つのも人間である。ここまで書けるエネルギーは誰もが持っているものではないと思う。

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紙の本

時代を先取りした傑作

2019/09/27 21:49

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

約20年ぶりの再読。前回読んだ時よりも、歳を重ねた分、より面白く感じました。
 高層マンションの一室で起きた不可解な殺人事件の真相をルポ風に追った小説。いくつかの家族の物語を追いながら、事件の真相に近づいていくという構成で、単なる謎解きに終わらず、現代社会における家族の不気味な変容(個人社会化、家族関係の希薄化)を見事に描き切っています。さらに、マスコミ批判も展開。
 いろんな意味で時代を先取りした作品で、直木賞の名に恥じない傑作だとあらためて思いました。

 ところで、数年前から、我が家の近隣の住民が、海外勤務の間だけという条件で、一戸建ての家を賃貸に出しています。一つの家族に貸しているとの話でしたが、日を追う毎に住人が増え、家族では住んでいないことは明らか。つまり、シェアハウス化が疑われました。ゴミ出しもルールを守らないし、近所との交流どころか会話さえなく、不気味な感じでした。最近は、また別の家族に貸しているようですが、またもやシェアハウス化しているという印象で、その家族も訳ありっぽく見えます。「理由」が時代を先取りしていると強く思ったのでした。

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紙の本

理由

2019/07/10 17:26

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:hid - この投稿者のレビュー一覧を見る

タイトルから想像してたのとは違うストーリー展開でしたが、
すごいな、の一言です。
あとは、単純に、競売って怖い。
いろんなことをする人がいるんだな。

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紙の本

長いけどおもしろい本です

2017/11/05 21:08

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投稿者:ME - この投稿者のレビュー一覧を見る

火車と同じように金、ローン、身分といったキーワードが出てくると感じた。フィクションではあるが本当の事件のように読ませるところが作者の素晴らしいところではないか。長いけど一気に読ませる本であり、様々な立場(人)から書かれているため、おもしろい。

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紙の本

構成が斬新だと

2016/09/08 23:00

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投稿者:くまぜみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

思いました。警察とかの目線になりがちな、犯罪ものでしたが、関係者たちの証言で、なぜ事件に至ったのが、分かるという構成は、楽しかったです。

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紙の本

現代社会に起こりうる悲劇がテーマ

2016/01/27 08:46

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投稿者:ちこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品は、直木賞を受賞しましたが、それだけの価値は十分にあります。ある日、東京の超高層マンションの一室で家族4人の遺体が発見されますが、それらの遺体は調べてみると、どうやら家族ではないのです。一体、どうしたことでしょう。これは現代社会のもつ複雑な構造とそこで生きていく人々にとってまさにいつ起こるともわからない事件をテーマにした推理小説となっています。結末はいかに!ぜひ、ご一読ください。

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紙の本

家族って何・・・

2023/11/13 09:04

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:えんぴつ - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮部みゆきの直木賞受賞作品を、遅ればせながら読んだ。こういう作品が直木賞になるのは喜ばしい。

宮部さんは、この作品で何を書こうとしたのか・・・家族の形、社会の闇、人の心の浅ましさ、愚かさ、ギリギリの清新さ・・・。

この作品で描かれる人たちは、特別な人たちではない。どこにでもいる人たち、どこにでも起こりうる話・・・。

仮想家族ということが話題になったことがある。仮想でも家族を求める人たちがいることの悲しさ、ウソの危うさ・・・。

今、世情が激変して安穏と暮らせない時代になった。「理由」は、今の時代をも映す。新たな寒々しい悲しさを感じさせる。

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紙の本

家族とは

2023/05/02 16:54

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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

一人一人それぞれに事情がある。
そんな人たちの寄せ集めで一見どこにでもいる家族が出来上がってしまう。
その寒々しさに金銭上の利益が絡むと…
その薄ら寒さの容れ物になった高層マンションでの事件を宮部みゆきが描く。
さすがの構成でした。

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紙の本

高い塔に住む人々

2019/11/16 09:04

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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

一見すると優雅な暮らしているような、高層マンションの住人たちの虚栄心が暴き出されていて圧倒されます。ドキュメンタリータッチの語り口や、複数の視点から映し出されていく試みも面白かったです。

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紙の本

生きることは不自由なこと

2017/07/28 18:25

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投稿者:もょもと - この投稿者のレビュー一覧を見る

とある高層マンションで起こった惨殺事件をきっかけに、
インタビュー形式の内容で出ては引いていく様々な登場人物たち。
産まれも育ちも今いる環境もバラバラな彼らだが、それぞれに悩みを抱えている。
それは事件をきっかけに起こったものだったり、それ以前からの身の上話だったりするのだが、
誰も彼も生きていく上で数多くの見え隠れする障害があり、それと付き合っているのだ。

人は人と関わっていく以上、自分の我の全てを押し通すことなど出来ないものだ。
もしそれでも押し通そうとするなら、必ず衝突が起きる。
だからこそ人間は、どこか不自由に、収まらないピースを抱えたパズルのように生きていく。
人が殺される時は、誰かが不自由を受け入れられなかった末路なのだ。
そう思った。

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紙の本

面白い!

2015/10/09 23:11

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投稿者:ふーじー - この投稿者のレビュー一覧を見る

あっという間に読みきりました!

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