漫画「ちはやふる」が読みたくなる見どころ解説3
＜二度目の全国大会予選決勝編48首～63首＞

ちはやふるストーリー　第48首 - 第53首

※この記事には、ちはやふる ネタバレを含みます。内容を知りたくない方は閲覧をお控えください。

新たな出会いが生まれる季節 ― 新入部員を迎えて因縁の対決・全国大会予選

 ちはやふる前章で、名人・周防久志の「音」に対する次元の違う強さを見せつけられた千早たちですが、周防名人の圧倒的な強さについては、それぞれの感じ方は様々でした。

自分の才覚を呼び起こす者、次元の違いに途方に暮れる者、自分が対戦する様子を冷静にイメージする者などです。全員が、なんらかの影響を受けたことは確かでした。

千早は仲間である机くんの明哲な分析に助けられ、自分にも周防名人と同じ「音を感じる」才能があることをはっきりと自覚します。「かるた競技」って「音」だったんですね。

高校二年生に進級した千早たちかるた部は、新入部員を迎えます。新入部員に対する部員の考え方はそれぞれ違いました。試合中にも関わらず衝突してしまう場面もあります。しかしそれらの出来事は、自分自身やチームを見つめるいい機会になっていきます。

新についても、かつての兄弟子と再びかるたを取ることができました。千早、太一と遠く離れ、孤独だった新の環境は、ここから少しずつ変化していきます。今後の展開に期待が持てます。

登場人物が増え、ますます盛り上がる「ちはやふる」の第48首～第53首の見どころを登場人物ごとに紹介していきます。

ちはやふるの見どころ・周防名人編　希代の天才・周防名人のキャラクター

漫画ノススメより

競技かるた日本一の女性を「クイーン」、男性を「名人」と呼びます。競技かるたに真剣に打ち込むすべての人にとっては憧れの称号です。

現名人の周防久志は、最高に"感じ"(かるた界で言う聞き分けの能力)がいい選手と評価されています。その才能を武器に、他の追随を許さない四連覇中の名人です。

周防名人は、クイーン若宮にも劣らない変人キャラで周囲を圧倒します。競技かるたを楽しむ様子がまったく感じられない周防名人に、反感を覚える人が少なくないことがたくさん描かれています。

周防名人の人物像の裏にはどんな背景があるのかを今後の展開で解説していきます。

ちはやふるの見どころ・瑞沢高校かるた部新入部員編　生粋の恋愛体質の花野菫

ゆとりの雑記帳より

瑞沢高校かるた部にも新入部員が訪れますが、太一を目当てに集まった女子を中心に、最初は12名の入部希望者がありました。しかし最終的に残ったのは二名のみでした。

この二名は、かなりの曲者でした。一人はヒョロくんこと北央学園の木梨浩にそっくりの筑波(つくば)くんです。もう一人は生粋の恋愛体質である花野 菫(はなの すみれ)です。

菫も他の女子生徒と同じく太一に一目惚れ組でしたが、正式に部員となり活動するうちに、太一に本気になっていきます。

ちはやふるの見どころ・太一編　「おれは選んでがんばるんだ」

ちはやふるストーリー　第54首 - 第58首

二度目の全国大会都予選 ― 宿敵・北央学園との再戦へ

※この記事には、ちはやふる ネタバレを含みます。内容を知りたくない方は閲覧をお控えください。

 新入部員の二名を迎えて総勢七人で、初めての公式戦を迎えました。二年生部員(千早、太一、肉まんくん、かなちゃん、机くん)にとっては、二度目となる全国大会東京都予選大会が始まります。

全国大会東京都予選大会には、白波会(千早、太一が所属するかるた会)のかつてのエース坪口さんが率いるダークホース校や、復活を目指す伝統校などが参戦しています。勝ち進むほどに並みいる強豪校との戦いが繰り広げられます。

この大会を通して最も成長が目覚ましいのは、机くんと太一の二人です。机くんは冷静な分析で、勝つためのチームの編成を誰よりも真剣に考えます。机くんのこの特性はこれからの瑞沢高校かるた部で欠かせないものとなっていきます。

太一は、「札」への異常な執念を見せる敵手を前に、苦戦を強いられながらも、精神的に自分自身に打ち勝つことで殻を破ります。

ちはやふる10巻では、隠れ人気キャラクターのヒョロくんこと木梨浩の名場面もあります。

ちはやふるの見どころ・太一編　太一がかるた札と向き合う瞬間

ちはやふるの見どころ・名脇役ヒョロくん編　実は熱い男のヒョロくん

まんが栄養素より

前年の全国大会東京都予選に続いて、北央学園と瑞沢高校は再び決勝を戦うことになりました。準優勝までが全国大会へ出場できるルールのためか、北央学園の大将・甘糟くんは「楽して勝てばいい」という姿勢を見せます。

北央学園では、敵校のオーダーをヒョロくんがタロットカードで占います。いつものようにタロットカードで「ヒョロットアンサー」を導きますが、その結果は見事に外れていました。じつは、ヒョロくんのある熱い思いがあり、意図的に占いを外したのです。

見た目とは違って、じつは熱い男ヒョロくんの名セリフに注目です。

ちはやふるストーリー　第54首 - 第58首

※この記事には、ちはやふる ネタバレを含みます。内容を知りたくない方は閲覧をお控えください。

かるた全国大会へかける両校の想い

 ついに迎えた全国大会東京都予選決勝です。前年度と同じカードとなった強豪の北央学園との一戦に、千早たち瑞沢高校かるた部に大きな武器が登場します。決勝戦の最後は、4組がまさに運命戦に持ち込まれるという予想外の展開になります。

東京都一の強豪が果たしてどちらに決まるのかを予想しながらお読みください。

ちはやふるの見どころ・名脇役須藤さん編　須藤さんの意外性

リアル大丈夫？より

ちはやふる名脇役の一人として人気が高い須藤さん(北央学園・元大将)についてです。

二度目の全国大会東京都予選大会で再登場します。ネタバレになってしまいますが、二度目の瑞沢高校との対戦では、読手としての参戦です。

須藤さんが選手ではなく、読手の目線で、選手の集中力を邪魔したくないと思うシーンでは、彼の意外性が描かれています。実写映画で須藤さん役のキャストがどのように演じられるのか、このシーンでも映画が楽しみな人物です。

ちはやるの見どころ・千早(ちはや)編　鬼気迫る千早の表情

すごないマンガがすごい！より

北央学園の主将・甘糟くんとの試合中に見せた千早の鬼気迫る表情は印象的です。「音」への集中力が最高潮に高まる瞬間に見せた表情には、敵将の甘糟くんも圧倒されます。千早はこの試合を通して、クイーンと名人の強さに一歩近づいていきます。

まとめ

ちはやふる48首から63首までのあらすじと見どころをキャラクターを通して解説しました。

今回は新の出番が比較的少なく、瑞沢高校かるた部が団体戦で力をつけていく様子に焦点が当てられています。瑞沢高校かるた部メンバーや、数々の強豪校、個性豊かな人気の名脇役からエキストラまでが続々と登場します。

次回は、二度目の全国大会出場編のあらすじと見どころをお伝えしていきます。次回のネタバレになりますが、クイーンと新との意外な関係が明らかになっていく展開にも是非ご注目ください。

以上、漫画「ちはやふる」が読みたくなる見どころ解説3＜二度目の全国大会予選決勝編48首～63首＞でした。

• Tweet

• 3：漫画「ちはやふる」が読みたくなる見どころ解説2＜クイーン名人との出会い編18首～47首＞
• 5：漫画「ちはやふる」が読みたくなる見どころ解説4＜日本一のチーム編64首～83首