第8回 萩原利久の本と映画の話 人生を変えた本との出会い

撮影:是枝右恭 ヘアメイク:Emiy(エミー) スタイリスト:鴇田晋哉

映画『アイネクライネナハトムジーク』出演者&監督によるロングインタビュー。
「人生を変えるような出会い」となった本の話をはじめ、映画への思い入れや、仙台ロケ中の裏話などを語っていただきました。

実力派の若手俳優として注目されている萩原利久さん。「マンガが大好き」という彼が選んだ1冊は、日本が世界に誇るあの名作。紙の上で飛び跳ねる愛すべきキャラクター、斬新なコマ割り、ユニークな発想…… 夢中になり、古本屋を回って単行本を集めたんだとか。

子供の時はマンガがすべて!僕、超絶“ジャンプっ子”なんです

 僕の小学生時代は鳥山明さんのマンガ一色。マンガのことしか考えていませんでした。最初に夢中になったのは『ドラゴンボール』。ハマりすぎて、悟空たちが着ているあのオレンジの胴着を親に作ってもらったくらいです。作中で悟飯がビーデルに空の飛び方を教えるシーンがあるんですけど、「空を飛ぶ時は“気”を集中させろ」って言うんです。そして「“気”は誰にでもあって、みんなそれをうまく使えないだけ」と。だから、ぼくは毎日くそ真面目に練習していました。“気”は誰にでもあるって言うんで(笑)。また、枝豆やそら豆を見ると“仙豆”(作中に出てくる架空の豆)を想像して……。それくらい心酔していました。

尻尾の生えた少年・孫悟空が少女ブルマと出会い、地球上に散らばった願いが叶うドラゴンボールを集めながら様々な敵と戦う長編漫画。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて1984年~2018年まで続く世界的な人気作。

キャラの言動を真似てなりきる…俳優の素質あり!?

 そして、鳥山明さんの他の作品も読みたいと次に手に取ったのが『Dr.スランプ』でした。まず、キャラクターたちがすごくいいんですよ。アラレちゃんは天真爛漫で可愛いし。なかでもぼくが好きなのは、Dr.マシリト。鳥山さんの担当編集の方をモデルにしているキャラなので、「ボツだ、ボツだ」と言いまくるんです。コマ割りなども面白くて、枠を飛び越えて描かれたりしている。枠をこんなに自由に使えるのかと驚きました。アラレちゃんにも影響されて、当時の走り方は“キーン”(両手を真横に広げて手のひらを上に向けるスタイル)でしたね(笑)。

 他には、囲碁を題材にしたマンガ『ヒカルの碁』もすごく好きです。もともとアニメを断片的に見ていて、そこから興味を持ち、自分のお小遣いで全巻買い揃えました。碁はいまだにひとつもわからないんですけど、でもこれはわからなくても楽しめるんです。登場人物の表情も魅力的だし、どんな風に進んでいるのか描かれ方も繊細で。作中でヒカルくんが、石で碁を刺す練習をしているんですけど、ぼくもパチパチと真似していました。ヒカルくん、アラレちゃん、悟空と、ぼくはなりきるタイプみたいです(笑)。

ペンギン村に住む発明家、則巻千兵衛が作った人間型ロボット“アラレ”のハチャメチャな日常を描いたギャグマンガ。『週刊少年ジャンプ』(集英社)にて1980年~1984年に連載。アニメ化もされ大ブームを巻き起こした。

ある日小6のヒカルは蔵で古い碁盤を見つける。その瞬間、碁盤に宿っていた平安の天才棋士・藤原佐為の霊がヒカルの意識の中に入り込んだ。佐為の囲碁に対する一途な想いが、徐々にヒカルを囲碁の世界へと導いていく…。

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はぎわら りく

1999年、埼玉県生まれ。2008年CM『LEGOブロック』でデビュー。フジテレビ系バラエティ番組『めちゃ×2イケてるッ!』でオカレモンJr.として活躍。18年ドラマ『グッド・ドクター』や映画『十二人の死にたい子どもたち』、19年ドラマ「3年A組 —今から皆さんは、人質ですー」、舞台『お気に召すまま』など話題作に多く出演。また、秋公開予定の待機作に、映画『恐怖人形』がある。

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