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あの大震災を風化させてないために。3.11を深く知ることができる本
2011年3月11日に起こった東日本大震災。家屋倒壊、津波、原発事故・・・、いまだに被害の全容を把握するのは容易ではなく、断片的な情報しか知らない方も多いでしょう。当時何が起きて、人々が何を感じたのかを知ることは、震災の風化を少しでも阻止し、被災した方々の気持ちに寄り添うことにつながります。その一助となる本を紹介します。
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東北6県を発行区域とする河北新報社が3.11にどう向き合ったか、その様子を克明に記録した一冊です。ライフラインが寸断され、取材や印刷、配達などに支障をきたすなか、使命感に突き動かされながら必死に新聞を作り、届けようとする記者たち。地元紙として被災地に寄り添う姿勢を貫いたさまに、目頭が熱くなります。
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福島原発事故後、人の立ち入りが規制された20km圏内には、取り残された動物たちがたくさんいました。そんな動物たちを救出するために立ち上がったペットレスキューの人たちや、保護された犬や猫のその後が描かれます。作家の森絵都さんが救出活動に同行取材し、動物たちの悲しみに寄り添いながら、原発事故の一面を綴っています。
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3.11をきっかけにAV女優になった女性がいる、そんな信じがたいウワサを発端に、著者は取材を始めます。実際に見つかった7人の女性たち。彼女たちはみな地元東北で震災に遭い、経済的な事情や精神的な問題に追い詰められ、AV女優という道に行きついていました。震災が女性たちにもたらした「影」を追った、渾身のドキュメントです。
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小説家の彩瀬まるは、東北一人旅の途中に被災しました。停車した電車から脱出し、津波を逃れ、見知らぬ土地で送った避難生活。福島の人々の温かさに触れながらも、原発事故の恐怖におびえ、戸惑いながら東京に戻ります。その後もボランティアとして福島に足を運び、被災地に向き合う著者。若い作家による等身大の感覚が胸に迫ります。
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