お隣にこんな人が住んでいたら怖すぎる！奇妙な隣人にゾクゾクする本

仕事の都合で夫と離れ、息子と札幌の高級マンションで暮らすことになった操。彼女を待っていたのは、異常なまでにベタベタしたご近所付き合いの強要でした。ずかずかと日常に入り込んでくる近隣の主婦たちに、少しずつ操の心は疲弊していきます。隣人によって世界が侵されていく恐怖をストレートに描いた小説です。

犯罪心理学が専門の大学教授の周囲で不可解な事件が起こりはじめます。8年前に起こった一家3人行方不明事件や、近所の火災、友人である刑事の失踪などの出来事がからみ合っていきますが、それには謎の隣人・西野が関係していました。話が進むにつれて明らかになっていく隣人の正体に、怖気が止まらないミステリーです。

12歳のデイヴィッド少年の隣の家で毎日行われる、かわいらしい姉妹への非道な虐待。加害者でも被害者でもない、ただの傍観者である主人公の目を通して見せられる暴力行為の数々は、胸糞悪いとしかいいようがありません。実際にあった事件をベースに書かれた小説であるという事実に、背筋が寒くなります。

アパートの自室で首吊りをしようとして壁に穴を開けてしまった青年は、その壁の向こうに美人女子大生が住んでいることを知ります。ほのかな恋心を抱くものの、なんと彼女の正体は連続殺人鬼でした。美しきシリアルキラーに心惑わされる青年の葛藤、そして恐怖と隣り合わせの激しい恋愛模様は、とても読みごたえがあります。

元裁判官の隣の家に、かつて無罪判決を下した男が引っ越してきました。男はさまざまな善意を見せて主人公の家族の心をつかみ、少しずつ生活に入り込んできます。そして起こりはじめる家族の異変に次第に追い詰められていく主人公。平和だった家庭がじわじわと蝕まれていく様子が、とても恐ろしいサスペンスの傑作です。