ブックキュレーターhonto編集員
どこかに存在しているのかも・・・と思わせられる架空の世界を描いた本
現実には存在しない架空の世界設定なのに、読んでいるとまるで本当に存在している気にさせられる物語があります。派手な魔法は出てこない、しみじみとした非日常。ひょっとしたら現実世界のどこかに彼らが本当にいるのかもしれない、そんな存在感のある不思議な本をピックアップしました。
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駆け出しの物書き綿貫征四郎が、亡くなった友人の家で「家守」として起居する物語。次々と起こる不思議なことをちっとも怪異のように感じないのがこの本の魅力です。河童や小鬼と戯れ、庭のサルスベリに懸想される。征四郎と自然とのみずみずしい交流には、怪異は普通に起こり得るものだと信じてしまう説得力があります。
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文鳥・夢十夜 改版
夏目 漱石(著)
『こんな夢を見た』という言葉から始まる「夢十夜」は、無駄のないシンプルな文章で綴られ、それが本当に夢だったのかと漱石を問い詰めたくなるほどの存在感を持っています。『百年待っていてください』という女のために真珠貝で墓穴を掘る有名な第1章は、読み手をゾクッとさせるほどリアリティがあります。
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丕緒の鳥 十二国記
小野 不由美(著)
小野不由美による「十二国記」シリーズの短編集で、本書から入っても問題なく読むことができます。歴史や文化まで作り込まれた「十二国」は、この現実世界と海で繋がっているという設定。登場人物たちの懊悩や生活ぶりは実に人間臭く魅力的で、他人の人生史をまるで自分のことのように体験できます。
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