音に色が、言葉に味が!?世にも不思議な「共感覚」をモチーフにした小説

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「小説現代」が主催する新人文学賞を史上最年少となる18歳で授賞し、本作でデビューを飾ったの作家・珠川こおり。さまざまなものに色を感じる共感覚の持ち主である小学生の少年と、同じく共感覚を持った中学生の少女「檸檬先生」との交流がみずみずしく描かれます。色彩があふれるかのような文章が、切なく、鮮烈な印象を残します。

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ピアノの音を聞くと匂いを感じる共感覚を持つ、元ピアニストの調律師が主人公の連作短編集です。調律という繊細で奥深い仕事を丁寧に描写。本書のもととなる連載の最中に著者が東日本大震災で被災したため、終盤はその影響を受けて転調しています。その変化も、読みどころといえるでしょう。

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音が見える共感覚を活かして探偵業を営む音宮美夜。幼馴染みの恋人を連続殺人鬼に殺されてしまった依頼人からの要請で、その犯人を追うことに。探偵のキャラがよく立っていて読みやすく、「ホワイダニット」の新しい金字塔を打ち立てたミステリーシリーズの第1弾です。

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共感覚者である夏実は犬のハンドラー。相棒のボーダーコリーのメイとともに、山岳救助にあたる大人気シリーズの第1弾です。山岳小説、サスペンスタッチのミステリー、お仕事小説といろいろなジャンルを横断する物語で、臨場感のある描写に心を揺さぶられることでしょう。山好きや犬好きの方は、よりいっそう楽しめるはずです。

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『孤狼の血』『盤上の向日葵』などで知られる柚月裕子のデビュー作です。担当した患者が共感覚の持ち主で、治療のためにとある事件の真相を追うことになった臨床心理士の姿を描くサスペンスミステリー。障害者の性や雇用問題、性犯罪など社会問題を取り入れながら、巧みな構成で一気に読ませます。