ブックキュレーターhonto編集員
米国と世界の真実を写し、記録するための激闘。ピューリッツァー賞関連書
ピュリツァー賞とは、報道・文学・音楽を対象としたアメリカで最も権威ある賞の一つ。特に報道においては、大賞に当たる公益部門や時代の象徴的な一瞬を切り取った特集写真部門を擁し、世界でも最高峰の栄誉と目されています。逆境の中で社会へ一石を投じ、賞を受けた記者やカメラマンたち。その熱い信念に触れることができる本を集めました。
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2017年以降、ハリウッドを席巻した「#MeToo」運動。大物映画プロデューサーの逮捕や多数の女優たちの実名告発が有名ですが、その先頭にいたのはニューヨーク・タイムズ紙の2人の女性記者でした。セクハラと二次被害の問題やSNSも巻き込んだ情報戦など、現代人なら誰もが知っておくべき事実に満ちた名著です。
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ウォーターゲート事件の調査報道、その裏側を克明に記したノンフィクションの金字塔。パソコンがほぼ普及していない時代にもかかわらず、取材と検証にかけられた凄まじい執念と労力は圧巻です。政権との対立、謎の情報源との駆け引きは極めてスリリング。描かれている政治と金・メディア・司法の関係は、今なお知る価値があります。
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愛は戦渦を駆け抜けて 報道カメラマンとして、女として、母として
リンジー・アダリオ(著) , 堀川 志野舞(訳)
著者は、中東やアフリカなどの戦地を撮影し続けるフォトジャーナリスト。特異な家系での生い立ち、仕事との出会い、パートナーや子どもとのこと、そして拉致や性被害・同僚の死亡事故など、壮絶な現場経験が綴られた半生記です。戦場カメラマンとして、そして女性として生きる、1人の人間のリアルが描かれています。
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表紙を飾る「安全への逃避」をはじめ、ヴェトナム戦争の記録写真で多くの国際賞を獲った戦場カメラマンの沢田教一。彼がカンボジアで凶弾に倒れたあと、著者が関連人物への丹念な取材を重ね、その人生と功績をより立体的に記したのが本書です。沢田氏の人生のみならず、メディアと戦争の関係についても考えさせられます。
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1942~2015年のピュリツァー賞の受賞写真をまとめた一冊。撮影時の逸話や社会的影響、報道現場・技術の変化などの詳細な解説も併せて記載されています。有名な「ハゲワシと少女」のカメラマンの残酷な後日談から、史上初の日本人受賞作「舞台上での暗殺」など知る人ぞ知る写真まで、資料としても貴重な一冊です。
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