ブックキュレーターhonto編集員
「その言い方ちょっと」と思ったら。マイノリティが社会に対抗するための本
差別や格差を訴えたとき「どっちもどっち」「そんな言い方じゃ聞いてもらえない」と、事実よりも言い方や態度を問題にするような批判に出会ったことはありませんか?有色人種や女性など「マイノリティ」の立場の人ほど、そんな目に遭いやすいと言われています。ここではそんな言葉に対抗するための、実用的で機知に富んだ本を集めました。
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著者が出産時に生死の境目をさまようハメに陥ったのは、「(特に黒人)女性は痛みに強く薬物依存症に陥りやすいため鎮痛剤を多用してはいけない」という迷信のせいでした。医療において「女の痛み」が軽視され、周縁に追いやられる女性の現実を淡々と述べながら、性差別・人種差別に切り込んだ、衝撃のルポタージュです。
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韓国でベストセラーとなったフェミニストのための会話マニュアル。著者はまず、『私たちは望まない会話をする必要がない』と強調します。マジョリティ主体の会話で、いかにマイノリティが貶められ、すり減らされてきたのかがわかります。周りの人に傷つけられ、言い返せなかった悔しさを抱えている方に読んでもらいたい一冊です。
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最愛の元カノと再会した主人公の「僕」は、フェミニストになり変わり果てた彼女を見て「矯正してあげよう」と心に決めます。家父長制に疑問を抱いたことすらなく、フェミニストをバカにする「僕」は、彼女のことを狂っていると感じながらも離れることができません。女性が自己主張を始めたときに感じる痛みの連続に、胸をえぐられる物語です。
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北欧に学ぶ小さなフェミニストの本
サッサ・ブーレグレーン(作) , 枇谷 玲子(訳)
主人公は男女平等先進国といわれるスウェーデンに住む少女エッバ。将来EUの議長になりたい彼女は、ある日、新聞で世界の権力者たちを見て「おじさん」ばかりだと気づいて衝撃を受けます。私は議長になれないの?どんな世界だったらなれる?エッバとその仲間たちの話し合いは、驚きと気づきに満ちています。
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ジェンダーギャップ指数が世界の中で下位にある日本で、たまたま女性として生きることになった著者が記したフェミニズム・エッセイ。さまざまな社会問題に対して真摯に向き合いながら、揺さぶられる感情に言葉を尽くします。女性をはじめとするマイノリティの経験を丁寧に伝える、珠玉の一冊です。
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