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みんなちがって、たいへんだ
2016/11/27 22:59
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投稿者:ヒトコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いま日本社会全体が「異文化理解能力」と「日本型協調圧力」のダブルバインドにあっている。場に合わせて察する力を要求される一方で、日本では説明しなくてもわかってもらえる事柄を、その虚しさに耐えて説明する能力が要求される。「伝えたい」という気持ちは「伝わらない」という経験からしか来ないのではないか。まさに「みんなちがって、みんないい」んだけど「みんなちがって、たいへんだ」ってこと。短期間に集団でイメージを共有しコンテクストを擦りあわせるノウハウを持っている演劇の有用性、説得力があると思った。
楽になった
2015/12/19 17:12
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投稿者:ぴこぴこ山 - この投稿者のレビュー一覧を見る
コミュニケーション能力が上がるわけではありませんが、自分が上手くできないことや伝えられないことへの嫌悪感がなくなりました。
コミュニケーションを上達させるにはどうすればいいかという学び方が載っているような感じです。
心が軽くなる本でした。
今後にも応用できる勉強本です。
コミュニケーションって、なんだ?
2022/07/02 09:18
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投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る
確か英語のcommunicationには双方向とか共通の、といった語源があったような気がします。双方向という視点で見た場合『わかりあえる』という状態と密接な繋がりがあります。
その『わかりあえる』が『わかりあえない』となるという事はどういう事か、どうしてそうなるのか、どうしたら解決できるか、が本書で学べました。そういう意味で意義深い内容でした。『わかりあえない』事に固執するのではなく、『わかりあえる』事を見つけていく事が肝要である、まさにその通りです。本書はcommunicationについて、演劇の立場から論述してあります。そう言えば、都内御三家の一角をなす中学校の英語の授業で、英語の劇をするという内容を紹介した本を思い起こしました。
communicationとは元来難しいものであり、それを如何に駆使していくかというのは大きな課題です。本書を通じて改めて考える事が出来ました。
人は、容易にはわかりあえないのです
2018/11/20 18:08
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投稿者:ペンギン - この投稿者のレビュー一覧を見る
コミュニケーション能力。この本を読む前は、それが「どういうものか」ろくに考えもせずに、なんとなく自分にはちょっと足りないのかなって、思っていた。
この本を読んで、人は、だれしも、容易にはわかりあえないとハッキリ言われたことで、とてもすっきりした気持ちになった。「私」に何かの欠陥があるために、人とわかりあえないのではないのだ。いわば、相手の視点と、自分自身の視点の位置のずれを把握できていないということらしい。
人間関係がなんとなく、しっくりしないと感じる。
どうやら同じものが、同じようには見えていないらしい。
さあ、どうするか。
ここから。
わからないということをわかるところから、本当のコミュニケーションが始まる。
とても素敵なことのような気がする。
まずは、伝えたいことがないとね
2020/10/15 11:14
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投稿者:sassa4646 - この投稿者のレビュー一覧を見る
子どもをどんな人間に育てたいか、どうなってほしいか、いろいろと本を読み漁っているなか手に取ってみた。
いろいろと難しいことはあるけれど、やはり体験型の学習がカギか。我が家の教育における方向性におおいに参考になった。
わかりあうために
2018/05/06 00:20
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投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
本書を手に取ったのは『続 僕たちが何者でもなかった頃の話をしよう 』で、平田オリザさんが語っていたことに興味を持ったからであった。本書は、世で喧伝されている「コミュニケーション能力」を高めるためのハウツー本ではない。そもそもコミュニケーション能力って何だ?とその実態について、実例を挙げながら考察していくものである。
そもそも他者との間には様々なズレがある。文化の違いによるコンテクストのズレ、近しいからこそ生じるズレ。(近親憎悪ってそういうことかと納得)様々なズレを前提にお互いが歩み寄るために必要なこととして「弱者のコンテクストを理解する」ということが特に印象に残りました。
本棚の一番目立つ場所に
2016/03/12 14:13
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投稿者:こまちのパパ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コミュニケーションのとり方についての本はたくさんありますが、この本には、上手なコミュニケーションのハウツー等は書かれていません。
その代わりに、演劇を通して「コミュニケーション能力とは何か」を考えた軌跡が書かれています。特に、「病棟での、患者の奥様と医療関係者の会話」では、言葉にならない思いを汲み取ることについて考えさせられる、自分の考えを深めてくれる事例でした。
最後に、「わかりあえないことから」というタイトルが、すばらしいと思います。コミュニケーションで悩んだりつまづいたりしたとき、このタイトルを見るだけで、心がふっと軽くなる気がします。
ぜひ、本棚の一番目立つ場所に。
まさにいま読みたい1冊
2013/04/13 22:14
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投稿者:wayway - この投稿者のレビュー一覧を見る
これが、いままでであったらなんてことのない本だったのかもしれない。
結構、いろんなことが起こってきて、それがまた自分だけではどうしよう
もないことが多くなってきて、煮詰まってきているこの頃だけに、
妙に反応したのかもしれない。
東京駅での時間つぶしで、寄ってみた丸善で自然と手が動いた。中身も
見ずに買ってしまったのであるが、まさに直感と出会いを久しぶりに感じた
のである。そして読み進める。子供たちとの授業、戯曲、ロボット・・・
余り関係がないと思われることばかりの中に、それこそ自分がいままで
気づきもしなかった世の中とのズレをこんなにも目からウロコ的に感づか
せてくれた本があっただろうか?
それも説教臭くなく自然にである。
何がといわれるほどのことは書かれていない。期待して読むとがっかりする
だろう。でも、何気なく読めば、きっと気づける。
特に、競争原理を叩き込まれた中年男性には!
コミュニケーション能力を再考
2021/04/30 20:51
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投稿者:ヒグラシカナ - この投稿者のレビュー一覧を見る
いろいろな場所でコミュニケーション能力が問われる
昨今。では「コミュニケーション能力とは何でしょう?」と
問われてもピッタリした説明がうまく浮かばず、結局よくわからない。
それを考えるのに参考になります。
誰かと対話をし、自分なりに考えることの大切さも感じます。
これからの日本のあり方
2016/07/04 18:15
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投稿者:マーシャル - この投稿者のレビュー一覧を見る
納得できる話がたくさんありました。
コミュニケーション力という曖昧な言葉をうまく紐解いて文章にしている。
教育者は勿論の事、人と関わっていく全ての人に読んで欲しい。そう思える内容でした。

