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高い評価の役に立ったレビュー
6人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2016/11/10 16:42
蜜蜂と遠雷
投稿者:じぇりい - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンクールの話なのにギスギスしていないのが良い。文字を追いながら浮かぶ風景、音、匂い、全てにイマジネーションを掻き立てられる作品だった。
塵が雨の中師匠との約束の意味を求めてさまようシーン。遠くでなる雷。ここでタイトルが集約される。一見変化はないようだがこの後の彼は約束の意味を掴んで確かに成長した。
一気に読み終えるのがもったいなくて静かな環境で少しずつ読了。いつまでもこの余韻に浸っていたい。
低い評価の役に立ったレビュー
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
2017/01/31 19:54
音楽小説
投稿者:本を読む人 - この投稿者のレビュー一覧を見る
舞台はプロを排出する本格的なピアノコンクール。
主な登場人物は、幼馴染みに才能を見出されたエリート天才、その幼馴染みで感性の豊かな天然の天才、
サラリーマンをしながら生活の音楽を!というモチベーションでピアノを手慣らし程度に引いている感受性が高い努力の人、
そして、タイトルの通り養蜂家でピアノが家にない音楽の神様に愛されているとしか思えないスケールのでかい天才です。
最初から最後まで、ピアノコンクールが舞台の小説です。
なぜタイトルを「音楽小説」としたのか。
それは、音楽も文学と同じで、「解釈」や「感性」を媒体とし、奏者と聴衆を繋げるからです。
当たり前ですが、音は聞こえません。
ですが、解釈や感性は言葉で認識するものです。
よって、この小説を音楽小説たらしめるのは、聴き手や奏者の解釈や感性が目の前にその情景が見えるような言葉で表されているからです。
この小説を読んだあとの第一声は、「音を感じた」というものでしょう。
そして、何と言っても、聞こえていない音楽に感情が動いたとさえ感じさせるこの筆力は絶品だと思います。
登場人物のキャラクター性にも惹きつけられるものがあります。
そこを詳細に語るとネタバレにしかなりませんので控えますが、
主な登場人物の周りにいる人達にもぜひ注目を!
脇役だからとて、全く雑な描き方はされていません。
あと、遠雷の場面は1度だけです。
お見逃しなく笑
コンクールの順位が気になり、捲る手が止まらないというのは否めませんので、専門用語の飛び交うページはすっ飛ばしました笑
お時間とお気持ちが整いましたら、ぜひ!!
面白かったです
2022/04/21 18:03
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投稿者:iha - この投稿者のレビュー一覧を見る
若き天才ピアニスト3人が国際コンクールを通して交流し、お互いを高めあってゆくお話です。予選3回、本選1回、計4回繰り返しピアノを弾くといういたってシンプルなストーリーですが、それぞれの演奏が静かだったり繊細だったり情熱的だったりダイナミックだったりと描写が千差万別で素晴らしかったです。小説だからこそ表現できる「神がかった演奏」なのかなと思いました。また、500ページ超とそこそこ長い物語でしたが、描写のすばらしさから一気に読めてしまいます。「良い小説ははじめから面白い」を地でいくような一冊でした。
同じ音楽を聞いた時に、
2021/09/23 14:10
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投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る
感じ方が違うのは当然よくあることだ。でも、それがプロの演奏となってくると、不思議と演奏されている場所に一体感が生まれて、みんなで同じようなイメージを持つことがある。そして、それを聞いた人のその後の人生に少なからず影響を与える。ハイレベルなコンクールという場だからこそ、その臨場感をたっぷり味わせてくれるのが恩田さんだ。チョコレートコスモスを読んだ時のことを思い出した。アマチュアであることがポイントな気がする。
よく分からない
2021/08/17 08:49
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投稿者:マリコ - この投稿者のレビュー一覧を見る
映画にもなったから、今更ながら購入。だけど、どうにもしっくり来ない。ただ、凄い人が凄かっただけの話なような気がしてならない。
波にのまれます
2021/05/24 17:20
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投稿者:kkkankan - この投稿者のレビュー一覧を見る
おもしろかった!
音楽って、こんなに言葉で表せられるんだ・・・。
一気に読み進め、言葉の波がいつまでも引かない余韻にたっぷり浸れます。
さすがの一言。圧倒的。
曲の表現がすごく深い
2021/05/23 00:38
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投稿者:ねこにゃんこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
この本を、二度続けて読みました。一度目は引き込まれるように、あっという間に読み終えてしまい、二度目は実際にコンクールの曲を聴きながら、じっくり味わって読んでみました。登場人物の四人の個性と魅力が、とても綺麗に表現されていて、自分も観客の一人としてコンクールを聴いていたかのような気持ちになりました。
おもしろかった!
2020/10/20 13:36
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投稿者:たまのすけ - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンテスタントそれぞれの心情がより伝わってきて、一気に読みました。音楽を文章でこれだけ表現できるってすごいなと思いました。
物語だけではなく
2019/12/16 19:10
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投稿者:あおし - この投稿者のレビュー一覧を見る
コンクールの結末も物語として充分楽しめました。あわせて正直なところクラシックの音楽は知らない自分でも読み終わった後には音楽を聴いたような気分になれました。
字に書かれた音は再現できるか?
2019/12/01 02:44
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投稿者:uruuduki - この投稿者のレビュー一覧を見る
音を文字にした時、その音は作者が書いたそのままが読者の伝わるか?
この問いの答えは「否」だと思う。それだけに、この話の中に描かれている音楽の数々を、原作者がどのように聞いているのか、ダイレクトにこちらも聞けたらいいだろうになと思う。だいいち、映画になったところで、完全に原作者がイメージした音や曲が再現出来るはずもなく、そのコンクールのために書かれた曲となると、文字しかないものを形にしているわけだから、完全に一致など無いだろう。だとしたら、読んだ人の数だけ演奏も曲も有るのだ。
そう考えたら、現実に演奏を批評する人たちは、不特定多数の人に「その曲」がどのようか伝えるために書くのだから、ある意味すごいのだろう。
彼らは蜜蜂
2019/11/22 16:42
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
いつか彼らは音楽の精髄を吸収し、誰かの奥に眠るものに触れて受粉させ豊かな音楽の実を稔らせるのだろう。
彼らは音楽を遠くまで連れていく。彼らが音楽を空の下に響かせる。
彼らはそんな蜜蜂なのだ。
登場人物がみんな魅力的!
2019/11/02 10:59
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投稿者:tsug - この投稿者のレビュー一覧を見る
ページ数が多いので、最後まで読みきれるか不安だったのですが、読み始めると登場人物がみんな魅力的で、つい引き込まれすいすい読むことができました。一人一人に物語があり、全員を応援したくなります。
読み終わった後もいい気分で、久しぶりによい小説を読んだと思えました。
テーマと人間模様
2019/10/31 18:35
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投稿者:ただの人間 - この投稿者のレビュー一覧を見る
音楽コンクールを通じて、才能のある人、乏しい人、周りの人それぞれの思いや関係が描かれる。誰もがそれぞれの立場からいろいろなことを感じていることが会話の描写などからよく伝わってきた印象。
映画化
2019/10/12 23:05
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投稿者:がんちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
賞を受賞した際に読んだものを、今回映画化とのことで再度購読。
どうも私の中では登場人物のキャラ設定がマンガの「ピアノの森」と重なってしまう。
映像でみたらまた違うのかもしれないが。
恩田先生だぁ
2019/10/11 00:35
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投稿者:ありとも - この投稿者のレビュー一覧を見る
最近は離れていたのですが、久々に恩田先生の作品を読みました。
作品の感想としては、音楽のバトルマンガみたいだなぁと感じました。
ただうっすぺらいものではないです。
音楽の良さを、音楽家が語るのは容易いと思います。それは音楽家は音楽を鳴らす事ができるからです。
ただ、音楽を言葉で恐らくここまで語り得る音楽家はそんなにいないと思います。そもそも表現の方法が違うからです。
音楽を知識として学ばれているアカデミアの人もこういった作品は作れないと思います。恩田先生は音楽を我々に伝えやすいように、いい意味で脚色しているからです。
音が鳴れば語りやすい音楽をここまで言葉で表現し、瞬間芸術の音楽を、言葉としてここまで閉じ込めた、恩田先生の表現の幅たるや、感服の一言です。
円熟してきた、私が昔魅力された恩田先生ワールドに浸れて幸せでした。
恩田陸
2019/09/23 19:00
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投稿者:まち - この投稿者のレビュー一覧を見る
物語らしい物語、話に引き込まれて、一気に読めた。恩田陸の描く登場人物は魅力的な人が多い。面白かった。
読み応えがあった
2019/07/05 00:20
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投稿者:くれーぷ - この投稿者のレビュー一覧を見る
手にとってギョッとする分厚さ、しかも、1ページが2段になっていて、これは時間がかかりそうだと思ったけれど、続きを読みたくて、数日で読み終えてしまいました。
舞台はとあるピアノコンクールだが、最初は少し抽象的な情景から始まり、個々の人々のエピソードが綴られていて、頭の中でまとめづらかった。でも読み進めるうちに、主要コンテスタントが交わっていき、高め合ってひとつのコンクールを作り上げていった。
私も長く音楽に触れていたが、残念ながら天才的な能力には程遠く、また、安直に楽譜をなぞっていたため、著者の曲の描写などには、そんな風に感じる人たちもいるのかと驚いた。
また読みたい。