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みんなのレビュー36件

みんなの評価4.0

評価内訳

36 件中 1 件~ 15 件を表示

欧米の歴史修正主義

2022/01/04 20:32

4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:BB - この投稿者のレビュー一覧を見る

歴史とは何か、というところから、なぜ歴史修正主義が生まれるのか、どんな議論があったのか、
を欧州(特にホロコースト否定論)を軸に解説してある。
映画にもなった「アーヴィング裁判」などにも紙幅を割いてあり、興味深かった。

印象に残ったのは、こうした裁判が明らかにしたのは、意図的に資料を読み替え、自らの政治信条に都合の良い歴史を書く人間を論破し、社会から悪しき言論を除去するには、膨大な時間、労力、資金が必要であるという事実―という部分。
そして、こうした歴史の否定や歴史修正主義は、その出来事を経験した当人を確実に傷つける=歴史の当事者に対する攻撃だというもっともな指摘。

さらに、歴史修正主義を生み出す社会の側の問題にも疑問を投げ掛けている。

「まず私たちの知的怠慢が批判されるべきではないか」と。

遠く感じるホロコーストなどの話が中心ながら、非常に興味深く、ぐいぐいと読ませる。
資料的価値も高いと思う。

ただ読み進めていて、では日本はどうだろう・・・と聞いてみたくなる。(一部に触れてはあるものの)
筆者の専門とは違うのかもしれないが、 日本の歴史修正主義/歴史否定論者などについても論じてもらえたら、
より歴史修正主義を生み出す社会の側の問題について、自分の問題として考えられるように思った。

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表現の自由論、否定論を受容する社会とは何か

2022/08/18 17:24

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

主にホロコースト否定論の歴史を辿りながら、修正主義・否定論の何が問題なのか、法規制の何が問題なのかに迫った著者渾身の良書。ドイツを中心に、英仏も含め、歴史修正主義について包括的に解説されています。法規制についても論じられているので、表現の自由の観点からも参考になります。否定論を受容する社会とは何か考える上でも必読。ホロコースト否定論は、映画でその論争を垣間見たが、本書で全容を把握することができた。なぜ、歴史修正主義が跋扈するのか、それにどうシステムとして対峙するのか、大変参考になった。ウクライナ情勢であらためて目を向けられている東欧やロシアにおける「歴史戦」の実態、その目的や今後のゆくえについて考えてみたい。

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あやしい言論人が日本にはたくさんいるような

2022/03/05 20:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

家の窓の一つから、遠方に赤い屋根が見それはえたとする。窓枠を通して見える赤い家の姿は、もちろんその全体像ではない。それは特定の方向と角度から捉えられた立面図に過ぎず、赤いのは実は正面だけかも知れないと歴史学者なら考えるであろうが、歴史修正主義者は「赤い建物が見えた、したがってそれは赤い家だろう」と結論付ける。自身の考えと矛盾する事実は単純に無視すると作者はそう言う、なるほど。ホロコーストという過ちを繰り返さないために、欧州ではホロコーストなどなかったという言説を規制するために否定禁止法が制定された。そして、翻って日本では、あろうことか「ホロコーストはなかった」という論文がある雑誌に掲載され海外からの批判を受け廃刊に追い込まれたが、きっと右翼政治家たちと繋がっているのだろう、その雑誌の編集長は彼らへのゴマすり記事を満載した雑誌の編集長として、いまだに出版業界で生き残っている

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読みやすい1冊

2021/11/25 11:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:広島の中日ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る

ナチスのユダヤ人虐殺はなかったという見解の「歴史修正主義」の実態と、これに対抗するため欧州諸国が取った法規制について説いた1冊です。
 読みやすい1冊と思います。

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「歴史修正主義」「歴史の司法化」「歴史の法的ガバナンス」

2021/11/22 12:35

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kapa - この投稿者のレビュー一覧を見る

まず、本書の目次を見てみたい。19世紀の偽書「シオンの議定書」から始まり「ドレフュス事件」の「陰謀論」、そして20世紀に入ってからの二つの世界大戦の戦争責任をめぐる議論が、意図的に歴史を書き替える「歴史修正主義」の始まりであったことがわかる。そしてそれは、反ユダヤ主義表現、ナチ擁護として広まり、1980年代以降は、ホロコースト否定論が世界各地で勢いを増し、独仏では法規制、英米では司法の場で争われる。近年は第二次世界大戦の主戦場となった東欧での共産主義の評価をめぐり「修正主義」が拡大している。このような「歴史修正主義」の一世紀に及ぶ歴史が概観できる。
「ホロコースト否定」、ドイツ「歴史家論争」、そして「アウシュヴィッツの嘘」とドイツの「民衆扇動罪」。これらは、これまで個別のテーマとして読んだことのあり、その背景・内容は知っているつもりであったが、目次によれば、「歴史修正主義」は、これらを含み、また密接に関連しながら、そしてさらに新しい動きを生みだしてきた100年以上に及ぶ歴史があることを再認識させられた。
「歴史修正主義」が生まれる背景の一つには、国民にとって自分の祖国のアイデンティティの追求がある。特にドイツ、そしてフランスがそうだ。二つの大戦の後、ドイツは「戦争責任論」、ホロコーストの「罪」といった、「過ぎ去ろうとしない過去」を払拭するために、「歴史修正主義」が必要とされた。フランスも「レジスタンスの神話」を維持するために「歴修正主義」が生まれた。しかし、それは法規制で制限されるところとなっていくが、さらに進んで政治が「歴史」を利用していく、という流れが出てきている。その一つとして、EUでは、「歴修修正主義」の否定、すなわちホロコースト・反ユダヤ主義への反省がヨーロッパ統合のシンボル、ヨーロッパ人のアイデンティティとして政治的に扱われるようになっているのである。これは、「歴史修正主義」もこのEUの動きも、同じく「歴史」を操作するもので、コインの表裏のよう関係があるように思う。
そして両社とも「歴史の司法化」、歴史が裁判の被告人となって検証されるということになり、さらに進んでEUでは社会の歴史認識を法という手段を用いて「適正」に保つという、「歴史の法的ガバナンス」が登場している。この最新の流れは、東欧での共産主義の評価をめぐる「修正主義」と「法的ガバナンス」の動きであろう。著者は、この二つの均衡を保つためには、「表現の自由の保障」、そして「民主主義」の二つが機能していることが重要と最後に示しているが、ひじょうに示唆的である。
本書では、一方で「歴史修正主義」の論法についてもふれられているが、それらを整理すると、日本の「ごはん論法」、政治家の発言に通ずるものがあるように思える。以下に少し列挙してみよう。
・言葉の選択:言葉と実態の間のずれを作り犯罪性を希釈
・立証責任の転嫁:相手の主張を「でっちあげ」と決めつけ、証明責任を相手側にすげ替える。
・自分にとっての真実の拡張・都合の良い事実だけの選択
・5割の真実、3割の真意不明、2割の嘘
・専門家と同じ土俵で議論
・問い・疑問を立てるが証明しない
これた¥らの論法によって、信じられないことも繰り返されると自分が正しかったのか不安にさせ、認識に「ゆらぎ」を生じさせることが「歴史修正主義」の狙いであることを忘れないようにすることが必要であろう。

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修正主義と 否定の違いまで わかるが

2024/05/10 23:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:清高 - この投稿者のレビュー一覧を見る

1.内容
 おもにヨーロッパにおいて、歴史修正主義がどういうものであるかを説明したものである。「ホロコースト否定論」との違いなども書いてある。第6章以降は、おもに(アメリカやイギリスでは規制されない)ヨーロッパで歴史的事実においてそれを否定することを規制する法律ができていることや、その問題点を記している。

2.評価
(1)「おもにヨーロッパにおいて、歴史修正主義が」と書いた。日本やアジアにおいても歴史修正主義的な動きがあるのではないか、と、筆者は読む前に疑問を持ったが、その理由がはじめにp.4(ローマ数字をアラビア数字にした)l.13-17に書かれているうえに、日本やアジアの話も随所にちりばめられていることから、否定的に評価しない。

(2)内容面もいい。歴史修正主義は一応学術の範囲内だが、ホロコースト否定論に至っては学術ですらないといった違いがわかるし、歴史修正主義等の法規制の難しさもわかる(一例:p.232。「多くの歴史家の立場」は「歴史修正主義の法規制に対して反対」であり、「各国のさまざまな『記憶の法』に対して、反対の声をあげ続けているのは歴史家である」)。

(3)ただ、武井彩佳の意図ではないに決まっているが、第7章の内容に西欧を優位とし他を劣位とする意識を読み取るのは誤読だろうか。p.231-232によると、「西ヨーロッパ」は「統合の基盤」となっているが、「東欧やロシア」の「法による歴史の否定禁止」は「国家間の対立を深めている」とのこと。

3.以上、2.(2)までで5点。2.(3)の懸念で1点減らして、4点。

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日本も向き合うべきテーマ

2022/09/28 14:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る

著者の専門はホロコースト研究であり、ホロコースト否定論を中心としたヨーロッパの動きが論じられているが、むろん日本にとっても重要な問題である。歴史修正主義は過去を問題にしているのではなく現在、未来をめぐる政治的なものであり、説得を試みるのではなく確信にゆらぎを与えられれば目的は達成される。気持ちのいい物語を提供をするという誘惑に屈しないためにも、本書などでしっかり学び続けなければならない。

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歴史修正主義

2023/01/25 18:28

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

ヒットラー率いるナチスが、ユダヤ人虐殺を行ったということは、事実なんですが……。フランスでは反ユダヤ主義の表現だというし、また、ドイツではナチ擁護としてとらえられているようで。どうなんでしょうか……。

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「歴史修正主義」とビーアマン事件に対する著者のあり方

2023/11/08 07:23

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オタク。 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この著者は著書でDDRをほとんど触れない人だが、この本が刊行されてから始まったみすずの連載で第三帝国時代の国籍剥奪とドイツ連邦共和国のあり方は書くがDDRは「触れる必要がない」らしくヴォルフ・ビーアマンに対する国籍剥奪を触れなかった。DDRはドイツではないのか?それともDDRに知識も関心もないのでビーアマン事件を知らないのだろうか?ドイツ現代史上の国籍のあり方の中でビーアマン事件を書かない人に「歴史修正主義」という本を書く資格はない。みすず書房はビーアマンが解説を書いたカツェネルソンの「滅ぼされたユダヤの民の歌」を出していたのに担当編集者は存在を知らないらしい。同じみすず書房が刊行したナイツェルの「兵士というもの」の担当編集者が中田整一の「トレイシー」を知らなかったのは「不勉強」とみなせる「余地」はあるとしても、これはそうはいくまい。上には上があるものだ。

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2021/10/12 12:46

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2021/10/17 21:32

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2021/12/30 17:20

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2021/11/20 19:25

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2022/07/15 09:15

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