言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)
著者 橘玲
この社会にはきれいごとがあふれている。人間は平等で、努力は報われ、見た目は大した問題ではない――だが、それらは絵空事だ。往々にして、努力は遺伝に勝てない。知能や学歴、年収...
言ってはいけない―残酷すぎる真実―(新潮新書)
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商品説明
この社会にはきれいごとがあふれている。人間は平等で、努力は報われ、見た目は大した問題ではない――だが、それらは絵空事だ。往々にして、努力は遺伝に勝てない。知能や学歴、年収、犯罪癖も例外でなく、美人とブスの「美貌格差」は約三六〇〇万円だ。子育てや教育はほぼ徒労に終わる。進化論、遺伝学、脳科学の最新知見から、人気作家が明かす「残酷すぎる真実」。読者諸氏、口に出せない、この不愉快な現実を直視せよ。
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社会的
2024/06/13 08:03
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投稿者:吉村ファン - この投稿者のレビュー一覧を見る
橘さんの著書はいつも考えさせらることが多いですね。
ちょっと難解な言い回しもありますが、
腹にすとんと落ちることもあります。
いわゆるそうだったのかというものですね。
≪知る≫ことで何ができるか
2023/04/25 22:08
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投稿者:あお - この投稿者のレビュー一覧を見る
例えばテレビやネットニュースなどで流れている事件の報道などを観ていると、どうしてこうも典型的、よくありがちなパターンが多いのだろうと感じることがある。あるいは加害者の動機がどうにも理解できなくて、何となく自分の心の置き場所に困り、思考をやめてしまうこともある。
テレビやネットなどのメディアではそういった核心的な部分までなかなか切り込まれないし、いち視聴者としては何だかもやもやが晴れない。
上記は≪自分の理解が追いつかないもの・こと≫の、あくまで一つの例として挙げてみたものだが、本書はそんな≪もやもや≫に対する答えとなりうる本だと思う。個人的には、一部の内容に≪その角度から見るのか≫と長年の疑問が氷解する思いがした。
確かに、我々が身に着けてきた一般的な社会通念からは受け入れにくい内容が多いだろう。ヒトはその進化の歴史から見ても、未だ数百万年前の環境に適応するようプログラムされている。その一方で、人間社会は急速かつ高度に知性化が進んだ。
そんなちぐはぐした状況下で、進化心理学や行動遺伝学などに基づいた知見・仮説で因果関係を説明できてしまう内容はもはや現代においてタブー視されても不思議ではないのかもしれない。
知能には遺伝的要因が大きく関わるとか、経済格差は知能・美貌格差の反映とか、心拍数が将来反社会的行動を起こすかどうかの予測因子になりうるとか、子どもが育つのに共有環境(すなわち親による子育て)はほとんど寄与しないとか。
すべてが自分のコントロール外で進んでいるような感覚はあまり気分のいいものではない。ましてや社会全体がそれを受け入れることはかなり難しそうだ。
しかし、少なくとも個人のレベルでは本書で言うところの「残酷な事実」を知ることは決してマイナスとは限らないように思う。
河合隼雄氏の「こころの処方箋」(新潮文庫)の中に、「『知る』ことによって二次災害を避ける」という章がある。そちらは心理学の話なので本書とは主旨こそ異なれど、応用が利きそうではないだろうか。
進化学や遺伝学で様々なことが規定されているらしい事実は≪事実≫としてまあ一旦受け止める。では、そのうえで自分はどうするのか。
そう考え、何か行動することは、それこそ知性的・理性的に生きる≪人≫の持つ真価であり、いわば腕の見せ所なのかもしれない。
本書はそんな示唆に富んだ一冊だと思う。
やはり…という思い
2021/12/29 07:56
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投稿者:mk - この投稿者のレビュー一覧を見る
前々からもしかしてそうかな…とうっすら思っていたことが、やはりそうだったんだと腑に落ちました。不愉快な事実かもしれないけれど、それを認めた上で有効な対策を行う方が、見て見ぬふりをするよりもずっといいと思います。
退屈はしない
2021/02/11 21:10
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投稿者:H2A - この投稿者のレビュー一覧を見る
ここに書いてある内容が知らなかったことばかりということはないけれど、読んでいる最中は引き込まれる。「言ってはいけない」という題名のとおり耳に心地よい内容ではない。軽薄で扇情的な文言が並んでいるのでは、というおかしな先入観は裏切られる。ともかく自分個人は不快感を感じた。
理不尽
2019/02/27 13:27
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投稿者:ハム - この投稿者のレビュー一覧を見る
理不尽だが現実を改めて知ることができる。何故か人に薦めたくなる本で、とても面白かったです。読んで損なし。
まあよくここまで書いたものだ
2018/10/29 22:19
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投稿者:ライサ - この投稿者のレビュー一覧を見る
そりゃあ低評価レビューも多くなりまさぁ
日本のマスコミなどと違い「不都合な真実」をかなり書いているのだから
想像以上に遺伝の影響は大きいのだな
子育てをして子供の性格に遺伝以外に影響を与えられる親もほとんどいない事実
とにかく刺激満載の一冊で自分は楽しめた
しかし多くの日本人は曖昧さや夢が好きだからこの本は受け入れられないだろうなとも
世の中嘘つきばかり
2018/07/15 15:06
6人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:コアラ - この投稿者のレビュー一覧を見る
みんな知っているけど,それを元に世の中は動いているのだけれども,そして自分も露骨に差別しているのだけれども,たまに正直者が口に出してしまうと,寄ってたかって嬉々としてバッシングする。それが胡散臭いリベラルが支配する今日の世界ですね。本書に書いてあることは特に目新しいわけではありません。だって親がバカなら子供もバカでしょう。稀にトンビが鷹を生むから小説になったり映画になったりするんですよ。リベラルを自称する奴に限って差別主義者であることが多い。だって現代日本語でリベラリストとはライヤーと同義語だから。
著者は,そのような嘘を丁寧に統計データを使って解き明かしてくれます。ずいぶんと親切な人だ。
ホンマでっか!?
2018/05/02 14:33
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
初見の作家さんです。
新書はあまり読まないのですが、これはかなり売れているようなので最近の世の中ではどんなもの(考えかた)が人々の気を惹くのかを少しは知っておこうかと思って手にしました。
読んで思うのは「なるほどそういう意見や考えもあるのね」でした。
明石家さんまさんのTV番組「ホンマでっか!?」をもう少しシリアスに大袈裟にしたものかな。
読み終わったところで、読む以前と何も変わりません。
それこそ「ホンマでっか!?」という感じでした。
これが世間の本音なんだな
2017/11/13 10:29
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投稿者:ミッキー - この投稿者のレビュー一覧を見る
建前や人前には絶対に出てこない、
テレビにも出てこない事実なんですね。
でもどこか納得のいくものだと思いました。
残酷だけど真実なのが、この本の面白いところなんですね。
友達関係が大事ダ
2017/06/09 14:19
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投稿者:Kurosuke - この投稿者のレビュー一覧を見る
「子供の人格や能力・才能の形成に子育てはほとんど関係ない」とのこと。親がコントロールできない、学校などでの友達関係が大きく影響するようだ。いい友達ができそうな環境を整えてあげるのが親の役目だろうと理解しました。
あまり気分の良い話しではありませんが
2017/03/26 08:08
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投稿者:まき - この投稿者のレビュー一覧を見る
どこまでが真実で、どこまでが真実で無いのか良く解らない。もっと、エビデンスを示していれば、それなりの説得力はあると思う。
でも知りたい現実
2017/03/24 21:55
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:セーヌ右岸 - この投稿者のレビュー一覧を見る
マスコミに溢れる「きれいごと」ではなく、「不愉快なものにこそ語るべき価値がある」という筆者の考えが、エビデンスをそろえた上で、これでもかと精緻に本書を書かしめたのだと思う。知能や才能の遺伝率、性格、障害、犯罪の遺伝率はどの程度で、社会や家庭環境でどの程度変えることが出来るのか等の真実は当然知りたい問題である。しかし、美貌格差や性に係わる現実は触れられたくない問題かもしれないが、それを堂々と説明している。やはり手に取らざるを得ない書である。
怖いけど聞きたい
2017/02/13 08:20
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投稿者:touch - この投稿者のレビュー一覧を見る
「言ってはいけない」と言われると、怖いけど聞きたくなる。
一歩間違えれば、差別的と取られる内容を果敢に書いている。
著者が、何故、このような挑発的な本を書いたのか、あとがきを読んで納得。
信じる・信じないは、個人の判断だが、ある見方を示唆してくれる一冊。
雑学としては面白い
2016/10/31 23:27
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投稿者:しょひょう - この投稿者のレビュー一覧を見る
話題の本だったので通読。
後天的な努力よりも遺伝の影響の方が大きい、といったみんなが薄々感じているけど「言ってしまうと身もふたもない(=言ってはいけない)」話がたくさん紹介されていて、気楽に読むには面白い。
ただ、事実が統計数値とともに紹介されているだけで、そこから導かれる結論を現実にどう生かすのか、という点には深入りしていない。
雑学、飲み屋のネタとしては面白いが、読後に残るものはあまりなかった。
やっぱり言ってはいけない
2016/09/26 17:00
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投稿者:aratakadowaki - この投稿者のレビュー一覧を見る
まあ、みんな薄々は感じてきたことだと思います。「知能は7~8割は遺伝する」、「犯罪者の子供は遺伝的に(環境とは関わりなく)犯罪者になりやすい」等々。研究機関のデータをエビデンスとして挙げおり、おそらく傾向としては事実なのだと思います。しかし、例外はいくらでもあり、おそらく全く反対の研究機関のデータもあるのだと思います。いらぬ摩擦のもとにもなるので、事実はともかく、いずれにせよ、本書を読んだということ自体、あまり言わない方が無難です。