紙の本
萩を揺らす雨 (文春文庫 紅雲町珈琲屋こよみ)
著者 吉永 南央 (著)
観音さまが見下ろす街で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む気丈なおばあさん、杉浦草。人々を温かく見守り続ける彼女は、無料のコーヒーを目当てに訪れる常連たちとの会話がき...
萩を揺らす雨 (文春文庫 紅雲町珈琲屋こよみ)
萩を揺らす雨 紅雲町珈琲屋こよみ
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商品説明
観音さまが見下ろす街で、コーヒー豆と和食器の店「小蔵屋」を営む気丈なおばあさん、杉浦草。人々を温かく見守り続ける彼女は、無料のコーヒーを目当てに訪れる常連たちとの会話がきっかけで、街で起きた小さな事件の存在に気づく。オール讀物推理小説新人賞受賞のデビュー作を含む「日常の謎」を解く連作短編集。【「BOOK」データベースの商品解説】
〔「紅雲町ものがたり」(2008年刊)の改題〕【「TRC MARC」の商品解説】
収録作品一覧
紅雲町のお草 | 7−72 | |
---|---|---|
クワバラ、クワバラ | 73−117 | |
0と1の間 | 119−160 |
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著者/著名人のレビュー
チャ-ミングなおばあ...
ジュンク堂
チャ-ミングなおばあちゃん探偵が事件を痛快に解決していく日本版ミス・マ-プルです。
人生の切なさも知っている女性は強い!
「小蔵屋」北関東にあるコーヒー屋さんです。
76才のお草さんが切り盛りしています。
この町で起こる事件を解決するミステリーであるようで、実はこの本は、年を取る意味を教えてくれる、人生の指南書です。
紙の本
コーヒーの香りと、風雅な和食器
2011/09/19 09:18
12人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:紫月 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「紅雲町のお草」はオール讀物推理小説新人賞受賞作。
その他
「クワバラ、クワバラ」
「0と1の間」
「悪い男」
「萩を揺らす雨」
を収録した短編集。
主人公の草さんは76歳。
「古蔵屋」という和食器とコーヒー豆の店を営んでいる。
店を手伝っているのは、元スキー選手の久実ちゃんだ。
一人暮らしの草は、店を営みながら毎日散歩をし、ポトフを煮込んだりちらし寿司を作って友人の由紀乃さんに届けたり。
また、「萩を揺らす雨」では、草のひっそりとした恋が語られている。
そんな静かな暮らしの中、草はささやかな謎を解いていく。
和服姿の草はしっかりとした、落ち着いた女性だ。行間からはコーヒーの香りが立ち上ってくるような気がするし、和食器の風雅な形は目に見えるよう。
しかし草の暮らしはそれほど優雅でもなく、忍び寄る老いの気配に怯えたり、物忘れが始まりつつある友人を見て悲しんだりと、かなりリアルだ。
老いて気楽に一人暮らし、とはよく言うけれど、夜に一人歩きをすれば徘徊だと間違われるなど、草は厳しい現実の中を生きている。
しかしそれを必要以上に嘆いたり、後ろ向きになることなく、淡々と受け止て日々を過ごしていく姿には、ある種の強さが感じられる。
古家を改築したコーヒーの薫り高い「古蔵屋」を舞台に、コーヒーを入れたり、久実ちゃんと談笑したり。そしてたまに、近所の小さな事件に首を突っ込んでみたり。
終盤に差し掛かった人生のあれこれに立ち向かいながらも、しっとりと生きていく草。
ほっと気持ちが落ち着くコージーミステリだ。
紙の本
主人公の、75歳のお草さんが魅力的です。
2019/10/07 12:56
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
殺人事件が起こらないミステリィーというところが好きである。しかも主人公は75歳のおばあさん。...と言っても身内でもないのにそう呼んでしまうのはどうか?とやや憚れる。彼女は、理知的で、考え方が柔軟、好奇心と実行力の女性。
そんな彼女が、日常のささやかな謎を紐解いてゆく物語。そのミステリィーも面白いのだけれど、コーヒーと器店の店主を務める主人公のセンスある暮らしが素敵で、この後の続く長いシリーズも楽しみな感じ。
紙の本
日常こそミステリー
2018/05/01 11:50
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ヤマキヨ - この投稿者のレビュー一覧を見る
BSデジタルでは今日も「傑作選」という名の、無限ループのサスペンスの再放送が垂れ流されています。人が死なないと始まらないのがテレビのサスペンスのほぼ「お約束」。今日も何人番組の中で死んだやら。
別に人が死ななくても事件は起こるわけで、本書では日常生活の中で起こる犯罪事件や人間関係のもつれを主人公の杉浦草が解きほぐしていきます。70を超えたおばあちゃんは派手なアクションはできませんが、人生の機微はよくわかります。ただし、楽隠居の枯れ草ではなく、古民家風のお店を老後に構えた、まだまだ花も実もある「草」さんです。年を重ねるってこういうことなんだなぁと思いながら、気持ちよく読み終えました。
紙の本
体が歳をとったからって心も歳をとるとは限らない、自分次第?!
2015/05/17 11:13
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:桜 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ゆったりした日常を愉しみながらもその中に埋もれる事なく、自分だけで無く周りにも心をそらす事無く…今の時代、他人のことに関わる事が如何に難しいか…増して助けを求められていないのに…一つ間違えたら相手も自分も大きく傷つくプレッシャーを乗り越えてゆく精神力、行動力、どこまで口や手を出して良いのか考える思考力!76歳で持てたら!
私も60を過ぎてそろそろ老いについて考え無くては?と…自分ではまだ老いを感じ無かったのですが、周りから見たら老人かも?という事に気付かせられました。悲しい!でもそれを知ったうえで今後の行動にも気を付けて行こうなどと考えさせられました。ただ老人らしく…では無く、その事実もある事を頭に入れつつ自分らしく生きて行こうと!
60を過ぎてあんな珈琲店が営まれたら良いなー、此れからも老いの参考にさせて貰うとともに色々楽しませて貰おうと思ってます。
紙の本
昔ながらの
2022/10/11 09:36
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:kotep - この投稿者のレビュー一覧を見る
コーヒー豆と和食器を扱う「小蔵屋」のオーナー杉浦草。草の店ではサービスと宣伝の一環としてコーヒーの無料試飲を行っていた。ある日、サービスを行っていると客同士で嫁姑とのバトルの話題を耳にする。たいしたことではないと思いながらも自然とその場所に足を向ける草。そしたらその場所で驚くべき事態が発生していた・・・・・。
草さんの扱う和食器にちょっと興味がありますね。今は昔ながらの喫茶店がなくなり、チェーン店の喫茶店ばかりで面白味が亡くなっていますからね。落ち着く感じの喫茶店が生き残ることを祈ります。
紙の本
こんなお店が近所にあれば…。
2015/12/22 20:19
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:咲耶子 - この投稿者のレビュー一覧を見る
ヒロインは70代のおばあちゃん。とっても元気。
過去を持ってるけど今は夢を持って生きてる気風の良いお草さん。
和食器と美味しい珈琲のお店。珈琲は試飲だから無料!!行きたい。
お客さんのとのちょっとした会話の中から街に起こる事件を明らかにし解決していきます。
紙の本
素敵なお話でした。
2015/08/31 20:24
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
素敵な女性の話でした!秋に読みたい一冊だと思いました。日本は特に、赤ちゃん扱い、子供扱い、おばあちゃん扱いをしすぎなのかな、とこの本を読んでいてふと感じました。
紙の本
常連になりたい店
2017/03/07 19:48
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投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
草は、60歳を過ぎてから、自分のやりたい店を始める。和食器販売店。無料試飲のコーヒーを目当てに通う常連客が多い。アルバイトの久美ちゃんに頃合いを見つけて店を任せ、幼馴染の由紀乃に手料理を運び、お茶を飲みながら話をしてくる。そんな静かな一面の中にも、小さな事件が起きては、それを草が結果的に解決することになる。
76歳という年齢を感じさせない行動や、やはり寄る年波には勝てないと感じる場面もあり、うまく書きわけているなぁと思う。可もなく不可もなくというところか。 私のなかの琴線には何も触れるものはなかったので、なんとなく読んだ、という感じでした。
電子書籍
好きなお話。
2015/05/04 21:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る
しゃんとした老婦人が主人公の物語です。痛快さだけじゃない、さみしさや物悲しさもありますが、それ以上に気丈さ、強さ、美意識が感じられます。また、年齢でくくろうとする人と、年齢に囚われない人の違いが際立つなぁとも思いました。主人公は、年齢に関わりなく友人になれる人、対等な目線に立てる人だと思います。私も、こういう人でありたいと思いました。
紙の本
暗い
2021/01/25 11:58
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nap - この投稿者のレビュー一覧を見る
お話が暗い。
日常と言いながら、全部、日常ではあり得なさそうな話。
そのへんの設定が中途半端。
まだまだ続いてるリーズだから、これから面白くなるのかなあ。
無料で飲める珈琲って、商売にならないでしょ。
豆を買わない人ばっかりが飲みそう。