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一般書

目の見えない人は世界をどう見ているのか

著者 伊藤亜紗

私たちは日々、五感――視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚――からたくさんの情報を得て生きている。中でも視覚は特権的な位置を占め、人間が外界から得る情報の8~9割は視覚に由来する...

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目の見えない人は世界をどう見ているのか

税込 748 6pt

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商品説明

私たちは日々、五感――視覚・聴覚・嗅覚・触覚・味覚――からたくさんの情報を得て生きている。中でも視覚は特権的な位置を占め、人間が外界から得る情報の8~9割は視覚に由来すると言われている。では、私たちが最も頼っている視覚という感覚を取り除いてみると、身体は、そして世界の捉え方はどうなるのか――? 視覚障害者との対話から、〈見る〉ことそのものを問い直す、新しい身体論。生物学者・福岡伸一氏推薦。

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みんなのレビュー312件

みんなの評価4.1

評価内訳

初めは、とっつきにくい本かも。しかし、じっくり読むと「いい味」が!

2020/12/19 04:53

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:オカメ八目 - この投稿者のレビュー一覧を見る

今や、ダイバーシティ、多様性、SDGsとかが賑やかだ。 また、反対に、いじめ、虐待、差別、ネグレクト何かもヤカマシイ。ーーーーそんな中、『では、では、自分と価値観が違った人や、人たちと、どう向き合えばいいのか?』との迷いは半端ない。 そんな、迷いからの脱出に、ついて行く気になれたら、かなりいいガイドさんとなってくれそうな本の一冊。
 自分の「狭い」感性を、例え少しでも、押し広げたいと願うのなら読んで損はない。ーーーーーーー『俺様の様な正しきものが、どうして受け入れられないか?!」と憤(いきどお)るよりも、『例え、仕方なしでも、曲がりなりにでも、こんなヘンなヤツを少しででも受け入れてくれたッ!!』との軽い驚きと、静かな喜びと「同行二人」で行けたらなぁ〜と思うので、今やこの本はおすすめです。

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目からウロコ

2017/02/22 15:06

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:AR - この投稿者のレビュー一覧を見る

見えないということから考える「見える」ということ。全く知らない世界の紹介にただびっくり。考えさせられること多々。著者の洞察に感謝。

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価値観

2018/11/09 06:11

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:七無齋 - この投稿者のレビュー一覧を見る

健常な者から想像もつかない世界と発想がある。全盲者の視点などわかったような気になるし社会の在り方も考えさせられる。

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考えさせられる

2015/09/07 20:49

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:weed - この投稿者のレビュー一覧を見る

目から得ている情報の多さ、依存度の高さを改めて感じさせられた。目を閉じてしばらくじっとしていようとしても続かない。五感全てで日常から感じたいと思う。

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「普通の人間関係」 築くための本

2023/09/30 21:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:清高 - この投稿者のレビュー一覧を見る

1.内容
 本書の著者伊藤亜紗は美学と現代アートが専門である(カバーのプロフィール参照)。美学とは、伊藤によると、「言葉にしにくいものを言葉で解明していこう、という学問」(p.25)だそうだが、その観点を用いて、目の見えない人がどのように認識しているかを記した本である。このようなことを理解することによって、「福祉的な態度」(p.39)ではなく、「普通の人間関係」(同)を築くきっかけになるはずである。

2.評価
(1)レビュー筆者は健常者であり、近眼ではあるが眼鏡で矯正すれば不自由なく見ることが出来る。筆者のような読者が大多数であろうが、そんな読者だと、目の見えない人の認識の仕方がわかり、面白かった。

(2)たしかに、健常者は、「福祉的な態度」を取るものであろう。本書でも触れられているが、Eテレの「バリバラ」(本書p.205)を見た人は、障害者同士のユーモアにぎょっとした経験があるだろう。このような健常者が、障害者を、ある意味普通に付き合うきっかけになり得る本だと思うので(現時点で筆者はそのような経験をしていない)、5点とする。

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視覚障害者の世界を

2022/06/19 18:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:びずん - この投稿者のレビュー一覧を見る

楽しく見せてくれる筆者の関わり方は、とても柔軟だ。これからの生まれる人たちのスタンダードな考え方になって欲しい。障害を悲観的に受け止めがちなその社会こそが、障害を持つ人の生活の幅を広げているのかもしれない。だから、障害者自身が、その人に関わる周囲の人が、もっとポップに楽観的に捉えることができた時、世界はより生きやすくなっているはず。

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相手の状況への想像力

2022/02/28 14:02

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:chat_noir - この投稿者のレビュー一覧を見る

身近に、視力障害の人がいます。近くで他の人と話をしていると、まるで見えているかのように的確に誰がいるのかを言い当てて話しかけられます。すごいなあと思います。
そんな経験から、本書に惹かれました。自分とは違う状況に置かれた人にとって、世界がどう見えているのか、そういう想像力を広げられるようになりたいと思いました。

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感じ方を変えれば見方が変わる

2018/10/05 07:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:KEY坊 - この投稿者のレビュー一覧を見る

今まで当たり前に考えていたことが、当たり前ではないという事を再確認でき、目がみえないことをハンディーキャップと捉えず、前向きに、見えなければ、それ以外の感覚を使って楽しむぐらいの気持ちで生活している・・・。自分も前向きに生活して行こうと思える作品である。

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目からうろこが落ちます

2015/10/19 12:36

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴー - この投稿者のレビュー一覧を見る

視覚情報がないと、物の感じ方はどう変わるのか。
目が見えているからこそ、感じられなくなっているものもあるのです。
バリアフリー、ユニバーサル化に対応するために、絶好の一冊です。

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他人の世界のとらえ方

2021/01/24 13:29

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:gonta - この投稿者のレビュー一覧を見る

「目の見えない人」と題打っているが、それは目が見える人と見えない人の間の相違ではなくて「自分ではない人はどうやって世界をとらえているのか」という話へと膨らんでいく面白い本だった。
分かりやすくコミカルな文体も読みやすく、人と自分の違いを追求する哲学の導入書としてもいいかもしれない。

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『知りたい!』欲を満たす興味深い一書

2020/12/12 22:09

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:岩波文庫愛好家 - この投稿者のレビュー一覧を見る

目の見えない人たちは、この世の中でどの様に暮らしているのだろう、という疑問は確かに存在していました。その内容に大方答えを呈示してくれたのが本書でした。
 「見えない」からこそ研ぎ澄まされる感覚は興味深いですし、また同時に欠如を補う人間の生物的能力の素晴らしさにも脱帽します。
 一方で本書にあるように『目が見える人も盲目である』は納得がいきました。
 『目の見えない人たちには視覚的な「情報」はありませんが、そこに生まれる「意味」を理解する』と述べられており、これを知る事が肝要だとつくづく感じ入りました。

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見えない人には死角がない

2023/03/25 22:38

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:キック - この投稿者のレビュー一覧を見る

本書は社会福祉の問題を扱った書物ではなく、あくまでも身体論であり、見える人と見えない人の違いを丁寧に確認。つまり、見えない人の「空間の捉え方」「感覚の使い方」「体の使い方」「言葉を使ったコミュニケーション」「ユーモア」を分析し、「見えない人の世界を垣間見る」ことができます。「見えない人には死角がない」「見えなくなってから転ばなくなった」「見えない人のシュートを止めるのは難しい」「見える人も盲目」「様々な依存可能性をうまく使いこなすことが障害者の自立」等々の一見反語的な事象に納得します。

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そんな発想があったのか!

2020/11/16 10:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:future4227 - この投稿者のレビュー一覧を見る

2020年中学入試では栄光学園、中大附、東京都市大附で出題、高校入試では東京学大附で出題された。先日、目の見えない人に道を聞かれて、説明にとても苦慮したことがあって読んでみた。実は足の裏から多くの情報を得ているとか、美術館で絵画鑑賞するとか、驚きの世界であった。大切なのは、見えている人が強い、見えない人は弱いという無意識の上下関係を作らないこと。「見えないことが障害ではなく、見えないことで何かができなくなる、そのことが障害である」という言葉が胸に突き刺さる。障害者が引け目を感じない世の中であってほしい。

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自分の知らない世界はどうなっているのだろう

2019/05/20 21:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:野間丸男 - この投稿者のレビュー一覧を見る

情報の8割以上が視覚からというのに・・・
視覚しょうがい者やその関係者6名へのインタビューなどを基に、
空間、感覚、運動、言葉、ユーモアのテーマについて、語られる。

 生まれつき弱視で16歳のとき失明し、現在は全盲の方
 デザイナーをしていたが、39歳の時の事故で失明し、全盲になった方
 13歳の時に失明して、全盲になった方
 パラリンピックでメダルを獲得したアスリートであるが、
 22歳で障害者認定を受け、現在は人の輪郭がやっと見える程度の方
 
「当たり前」と思っていることから離れ、晴眼者の知らない「世界の別の顔」を知る!

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先天性と後天性の視覚障害者の考え方が、どちらも勉強になりました

2019/04/09 14:54

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:akihiro - この投稿者のレビュー一覧を見る

先天的に目が見えない人ならではの感覚や、かつては視覚を使っていた人の考えの変化が紹介されています。色彩感覚が面白かったです。
また、日本の視覚障害者の点字識字率が思っていたより低くて驚きました(2006年の厚生労働省調査で12.6%)。習得の難しさ(特に書く技術)を考えると納得です。

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