サイト内検索

詳細検索

ヘルプ

セーフサーチについて

性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示を調整できる機能です。
ご利用当初は「セーフサーチ」が「ON」に設定されており、性的・暴力的に過激な表現が含まれる作品の表示が制限されています。
全ての作品を表示するためには「OFF」にしてご覧ください。
※セーフサーチを「OFF」にすると、アダルト認証ページで「はい」を選択した状態になります。
※セーフサーチを「OFF」から「ON」に戻すと、次ページの表示もしくはページ更新後に認証が入ります。

e-hon連携キャンペーン ~5/31

hontoレビュー

ほしい本の一覧を見る

六番目の小夜子 みんなのレビュー

文庫

予約購入について
  • 「予約購入する」をクリックすると予約が完了します。
  • ご予約いただいた商品は発売日にダウンロード可能となります。
  • ご購入金額は、発売日にお客様のクレジットカードにご請求されます。
  • 商品の発売日は変更となる可能性がございますので、予めご了承ください。

みんなのレビュー971件

みんなの評価3.7

評価内訳

953 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

恩田さんの素の響きを体で感じる作品。

2018/11/02 21:53

5人中、5人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:たけぞう - この投稿者のレビュー一覧を見る

恩田さんのデビュー作だが,評価は真っ二つ。
恩田さん自身によるあとがきで知ったのだが,
単行本はすぐに絶版となり,ファンの地道な口コミで
文庫化された逸話を持つ。
文庫には大幅な加筆修正がされたというから,
どこかで単行本も読めないものだろうか。

裏表紙の紹介文もずれている。
「やがて失われる青春の輝きを美しい水晶に封じ込め,
漆黒の恐怖で包み込んだ,伝説のデビュー作。」

最近,幅を広げようとして,いろいろな作家さんやジャンルに
手を出している。でも,ホラーだけはどうしてもダメ。
好きな人には申し訳ないけれど,極端な怖がり屋なので。
その私が書くから大丈夫。これはホラーじゃない。

それにしても,この作品のどこを捉えたら漆黒の恐怖と
評されるのか不思議。
さらに,あとがきで恩田さんらしいところは既に全部入っているとあった。
誰かの文章で,デビュー作にはその作家の全てが詰まっていると
読んだ事がある。真髄にはまだ遠く及ばないが,
少なくともデビュー作読破は,代表作読破と並ぶ
楽しさがあると感じている。

代表作は,受賞歴で見分ける方法しか知らないが,
必ずしもベストの作品が大きな賞を取っているとは限らない。
受賞後,さらに素晴らしい作品が発表される事も決して珍しくない。
作家さんの力量を完全に把握するのは無理である以上,
これは当然の結果だと思う。
賞は目安としては良いものの,これぞ代表作というのは
なかなか見分けられない。

これに対し,デビュー作は不完全な作品が多く,
アラが目立つ反面,心に響くものも兼ね添えているように思う。
自分に合う作家さんであれば,上手な作り込みが少ないだけに
共鳴しやすいのかもしれない。

六番目の小夜子,面白かった。不完全な部分はいっぱいあるが,
枝葉であり気にならなかった。もし恩田さんに興味があったり,
他作で何か感じられている人がいれば,ぜひ読んで欲しい。
読後,私は速攻で三冊を積読にした。
現在,楽しみ指数増加中。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

戻れなくってかまわないけれど…

2001/08/17 20:47

2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:kama - この投稿者のレビュー一覧を見る

 若い頃がなつかしいとか、あの頃に戻りたいとか、友人知人が言うたびに、いつも心中「私は絶対戻りなくない!!」ってかたくなに思っていました。あの頃の私は自意識過剰のオバケ。いっつもピリピリイライラしているくせに、絶対それを悟られないように意地張って、クールなふりして…。ああ、思い出すだに恥ずかしい。
 それなのに、この本と来たら、読んでいるとやたらに高校時代の出来事が脳裏によみがえってくる。恥ずかしい記憶だと感じながらも、やたらと胸がキュンキュンなるのです。なんでかな〜?
 三年に一度、サヨコと呼ばれる生徒が選ばれるという奇妙なゲームの伝統がある高校に、ある日転校してきた美少女を巡って、この物語は展開します。
 こんなクールで全てに万能な女の子に憧れたっけ。でも一方で、ちょっとドジで可愛い女の子にもなってみたかった。実際には、どちらにもなれず、すねて辛らつな物言いばかりしていたしらけた女子高校生でした。
 二度とあんな恥ずかしい年頃には戻りたくない。本当にそう思っています。けれど、気づいてしまいました。戻りたくたって、もう二度と戻れないのだ、ということを。こんな当たり前のことが、この本を読んだことで、心にグサッと突き刺さってきたのです。つくづくアホな奴、と我が身を笑ってしまうのだけれど、もう二度と戻れないと思うと、荒削りなあの年頃の自分が、なんともいとおしくなってきます。
 この物語が、無気味で恐ろしいサスペンスとしての側面を持ちながらも、なぜか甘酸っぱい雰囲気を漂わせているのは、そんな昔の記憶をはからずもよみがえらせる力を持っているからなのではないでしょうか。
 サヨコのゲームをめぐって、何人かの、なかなか魅力的なキャラクターの持ち主である登場人物たちが織り成す高校生活を、次から次に現れる謎の数々にどきどきしながら、心行くまで味わってください。とてもさわやかな読後感をお約束します。
 でも、それでもやっぱり、私は二度とあの頃に戻りたいとはおもわないんだけどね。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

六番目という冠がコワイ

2004/06/30 18:39

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る

 地方都市の進学高の高校に津村小夜子が転校してきた。その高校では「サヨコ」という儀式というか言い伝えが古くから生徒達の間で引き継がれてきていた。普通は毎年卒業時に引き継ぐだけで良いのだが三年ごとにあるイベントとをしなくてはならないようになっている。今年はそれの六番目の年にあたるのだ。「サヨコ」の意味するところは何か? 津村小夜子は「サヨコ」なのか? 学校は不審な空気で徐々に包まれていくのだ。
…と、あらすじを聞いただけでも何かありそうなコワイ雰囲気でしょ。学校ってこんな事がまかり通っても不思議じゃない所ですものね。「サヨコ」の引き継がれるものや、引き継ぐルールなどはお読み下さい。二番目のサヨコは自動車事故で死んだそうで、その小さな名前を刻んだ石碑が校舎の隅にあるのですが、この石碑の裏に書かれた名前を読みとるとそこには「津村小夜子」と刻まれているのです。…コワイでしょ。花宮雅子と唐沢由起夫、そして関根秋の三人は何かを隠していそうな津村小夜子と得体の知れない怖さを感じつつ仲良くグループとして付き合い始めます。そんな中、関根秋は「サヨコ」の謎を調べ始めるのだ。

 学校の怪談などもあるように、古くから言い伝えなどがある学校は少なくないですね。教職者と生徒という、有る意味善意の人が集う場所であるはずなのに。また、先生を除けば大人になっていない青少年ばかりですから現実社会で起きるような凄惨な事件も起きるはずのない所です。そんな所に怨念のような話が伝わるのも不思議な事です。まあ、論理的に捉えるより、超常現象に一番興味を示す世代でもあるから不思議な出来事を当たり前の感覚で捉えているため流布しやすいのかもしれません。
 しかし、現在では引き継がれる話以上に学校内で凄惨な事件が起きたりしています。童心の残虐性は知識や躾が行き届かない、またはそれらが施されている途中ですから仕方ない部分がありますが、高学年に起きる多様な形態のイジメなどは幼児性が抜けていないと言う事なのか、または家庭に置いても学校でも改善されないまま来てしまった証なのか、人間性が全く見られない殺伐とした状況がそこからうかがえます。引き継がれる学校の怪談など鼻で笑われる現実の状況こそ怪談なのでしょうか。あと数十年後はどんな形の言い伝えが学校に残されるのでしょう?

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

ミステリアスな美少女転校生

2022/06/02 04:20

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る

とある学校に代々伝わる儀式「サヨコ」が、4人の少年少女とリンクしていく異色の青春ストーリー。高校3年生という子供でも大人でもない多感な時期のときめきと不安が、登場人物を通して鮮やかに甦ってきました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

恩田陸先生のデビュー作が読みたくて

2020/07/01 20:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:あっちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

幻の小説といわれてたのは一度絶版になってたんですね。私の高校時代が楽しかったので特に文化祭のところはワクワクして10代に戻って読んでしまいました。ファンタジーだけど現実化した物語。実際に起こりそうな話だなぁ…と。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

小夜子

2019/11/16 20:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

学校という場所特有の不気味さ、恐ろしさが感じられて一気読みしました。小学校に、何やら怪談めいた話があったことなど思い出します。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

電子書籍

学園ホラーファンタジー

2017/11/03 06:47

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:美佳子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品は学園ホラーファンタジーと言えるものだと思います。ミステリー仕立てではありますが、すっきりと解答の出る類のミステリーではなく、ホラー的余韻とでもいいましょうか、そういう「まだ終わってないよ」という暗示を残したままで話が終わります。物語の始まりと終わりに同じ描写が繰り返されているのが、その謎の余韻を強め、「繰り返される伝統」を暗示しているようです。
物語に登場する主人公たちはみな高校3年生の受験生。彼らが3年に進学した春に物語が始まり、夏・秋・冬と季節は巡り、また春になって卒業するまでが綴られています。友情・恋愛などの甘酸っぱい青春の要素がある一方で、生徒たちが自覚する暇もないままいやおうなく「受験」という大きな流れに巻き込まれていくやるせなさが浮き彫りにされ、その心の隙間にするりと入り込んでいく不気味な謎が微妙な均衡の不協和音を奏でながらクライマックスに向かっていくような印象を受けました。

好みにもよりけりだとは思いますが、私は最後まで夢中で一気読みしてしまいました。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

吉祥天女

2016/11/16 19:48

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ひややっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

この作品を読むと吉田秋生のまんが「吉祥天女」を思い出すのでした。あれは怖かったー

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

印象的な本でした。

2015/03/29 12:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み直してもなお、新鮮さを感じる本でした。最近著者の本を読み直していますが、新たな発見があって楽しめます。小説を読んでいるのに、時折映画を見ているような気分にもなりました。学校という空間についての著者の描写が、印象に残ります。そして、学校という空間なら確かにありうるかも、と思わせる説得力があります。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

学園もの

2015/02/08 23:32

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:みー - この投稿者のレビュー一覧を見る

読み進めていくうちに、だんだん恐ろしくなってきて、でもページをめくる手を止めることが出来ない。
効果的にピンポイントで太字が使われていたりして、背筋がゾッとする要素満載!!
基本的に学園ホラーものであるのだけれども、友情や恋愛などの青春の甘酸っぱい要素もきちんと入っていて、ただ怖いだけではなく、とても面白い物語だった。
定期的に読みたくなる本、という位置づけ。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

二番目の「六番目の小夜子」

2002/07/17 18:45

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:17Caesun - この投稿者のレビュー一覧を見る

高校生を主人公に据えた小説はなぜか文芸としてあまり評価されないようだが、
多くの作家がこのジャンルに取り組んでいる。どれも気軽に読めて楽しいし、
書き手によって学校の雰囲気が違っていて、当人の高校時代がうかがえる。

太郎物語 高校扁    (曽野綾子)  九月の空      (高橋三千綱)
海がきこえる      (氷室冴子)   平成トム・ソーヤー (原田宗典)
おいしいコーヒーの入れ方(村山由佳)  ぼくは勉強ができない(山田詠美)

 ただし、「ぼくは勉強が」の主人公については、「男に媚びてる小娘よりも、成熟した年増女の方が本当は価値があるのよ」というメッセージを背負わされた、作者のあやつり人形のようでいまひとつ現実味がない。高校生を描いたというより、高校生を使って作者の主張を描いたという感じだ。

 逆にこの「六番目の小夜子」は、その辺りにいそうな進学校の高校生をそのまま描写したような雰囲気がある。しかしその反面、謎解き物語としては半分破綻している。結局十分な説明がないままに物語は終ってしまう。高校生達のテンポの良い会話に乗せて、うっすらと漂う恐怖の核心に一歩一歩近づいていく、その過程に引き込まれてしまうけれど、終ってみるとちょっと消化不良の部分が残る。

 しかしそれでも、未完の作品と考えれば十分楽しめます。既に一度絶版になりながら、ラブコールを受けて大幅に加筆され、復刊した作品です。いわば二番目の「六番目の小夜子」ですが、再び作者の手直しを受けて三番目の「小夜子」が現れることもありうるのではないかと期待しています。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

紙の本

良質の学園ドラマでもある

2001/03/19 07:52

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ごろんちょ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 NHKでドラマ化された時は、ホラーとミステリー部分ばかりが強調されていたようですが、原作を読むとそれに付け加えて、学園ドラマ的要素が色濃く流れているのがわかります。

 作者がどこまで意図していたかはわかりませんが、学校に伝わるミステリアスなゲーム展開に緊迫感を覚える一方で、自分自身の高校時代を回想しなくてはいられないようなノスタルジックな雰囲気が、そこここに顔を覗かせています。

 大学受験を控えた主人公たちの、刹那的とも言える日々の積み重ね。淡い恋心。心に染みる卒業式。そして何よりも、脳裡にこびりついて離れないほどの強烈な印象をもたらしたあの学園祭のシーン。

 夜遅くまで文化祭の準備に明け暮れた高校時代。年に一度の文化祭には、いつもと違う何かが起こるような気がして、訳もなくそわそわしたり。必ず終わりが来ることを知りながらも、そんなことなど気付かないふりをして、必要以上にはしゃいで見せたあの頃。そんな経験のある人ならば、きっとこの物語の良さがわかると思います。

このレビューは役に立ちましたか? はい いいえ

報告する

2009/10/30 22:38

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2001/07/10 10:14

投稿元:ブクログ

レビューを見る

2013/09/03 21:38

投稿元:ブクログ

レビューを見る

953 件中 1 件~ 15 件を表示
×

hontoからおトクな情報をお届けします!

割引きクーポンや人気の特集ページ、ほしい本の値下げ情報などをプッシュ通知でいち早くお届けします。