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みんなのレビュー658件

みんなの評価4.4

評価内訳

658 件中 1 件~ 15 件を表示

電子書籍

イギリス執事から学ぶ人生の醍醐味

2023/11/20 15:29

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:タラ子 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ダーリントンホールという大きなお屋敷で執事を務めていた男性が、ダーリントン卿亡き後、新しい雇い主から休暇で旅行に出ることを勧められる。旅先での体験と、ダーリントンホールで過ごした日々の回顧録が読者の心をうつ。

この物語では、執事という仕事を通して、人としての品格や、生き方について考えさせられる。
ダウントン・アビーという海外ドラマを見ていたこともあり、小説の世界にはすぐに入り込めて、とても楽しく読めた。
読後は、後悔のない人生なんてない、でも、いつでも前を向いて自分ができる精一杯のことをやって、人生を謳歌しようじゃないかという前向きな気持ちになった。

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紙の本

英国執事の感情を知る一冊

2022/12/31 10:05

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:yy - この投稿者のレビュー一覧を見る

フィクションであっても、本書を読むまで、イギリスの執事の感情を知る機会はありませんでした。
英国で執事をするということなど、知らない世界が知れてよかったです。

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電子書籍

何か限界を感じる

2022/02/20 10:55

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:allemande - この投稿者のレビュー一覧を見る

「華麗なるギャツビー」の語り手と同じく、この執事は信用できない語り手の類。傾聴すべき点もまああるが、自己満足、見栄っ張りで、後で振り返ると結果的にはまっとうだった(自分の父や解雇されたユダヤ系従業員を守ろうとした同僚、欧州の中で四面楚歌の米国人大使、車の故障で寄った村で声高に発言する意識高い系の男)を見下し、一方で時代遅れの密室の貴族外交を繰り広げて結果的にナチスを利することになったご主人様にはひれ伏し、最後までそれに気づかない。自分を守りたい潜在心理で、恋の誘いもスルーするが、未練はある。全知全能の語り手でも私小説的な語り手でも、後知恵的に全てを悟った告白者でもなく、あくまで弱く愚かな生身の1人の人間として描出する。これは、ちょっと考えてみれば後々うまくいかなくなることが分かるようなポピュリズムの信奉するような人々を、リベラルな知識人がただ軽蔑するだけでは何も動かない、というイシグロの主張と重なる。話の進め方には余談、雑談の類のアネクドート、脱線話(aside)が満載で、このジャンルの傑作、チェコのハシェクの『兵士シュシュヴェイク』シリーズを思わせる部分もある。
 そしてテレビの連続ドラマの脚本のように、話が退屈になってくると、すかさず結末が気になる挿話(suspension)を入れてくる。また小説全体としても(上の内容に関係する)人物に再開するというクライマックスに向けて進めることで、読者が執事やその主人の俗物ぶりに辟易して途中で投げ出さないような仕掛けになっている。
 ただ、このような計算があまりに露骨で作為的で、伏線の張り方も、この世の力学(心理的なものでも運命的なものでも不条理でもなんでもよいが)ではなく、ただストーリーを読み続けさせるためだけに張っているという作為が見えすぎて、次第に鼻についてくる。それでも途中でやめると気持ち悪いから最後まで読むが、ストーリーは何とか回収・収斂させている割に、浅すぎて何も残らない。今まで気づかなかった世界や人生の断面が自分の中に侵入してきたようなショックが何もない。結局、執事を1人の弱い人間として描いてはいても、プロットの駒にしか見えず、あまり「自分も結局は同じかも」とも思えずに、今度は読者が結局全知全能の語り手になっているだけのように思える。
 執事Jeevesもののウドハウスにしても、アネクドート型のハシェクにしても、そこで語られるおバカすぎる話や策略を通じて、人が逃れられない悲しみや一時的な喜び、人の命など何とも思っていない愚かな貴族たちや国家や社会の不条理(カフカ的な)、書き手の叫び、というものが隅々にまでこだましている。一方、この話にはそれがない。イシグロは、不完全な語り手として突き放してこの執事を描いたつもりかもしれないが、実はイシグロ自身がこの執事と同種の自己満足の語り手になってしまっていて、それに気づいていないのではないか、と強く思わずにはいられない。この執事が自分に欠けていると自覚しているウイットがなく傍観者的であるのも共通している。
 確かに最後まで読者に読ませる力はあると思うが、一方で小説を勉強中の作家が一生懸命プロット表や人物相関図を作り、いったん書き終えてから前に戻って伏線を張りにいくなどの生硬な作為性が目立ち、目指しているものの古めかしさを感じる(ジョイス的な小説がよいというのではなく、たとえば鴎外はこ小細工のできない『渋江抽斎』を題材を自らに課しても、次のページを読ませる筆力があった、という差)。

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紙の本

映画をみているような小説

2021/11/14 07:54

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投稿者:Pana - この投稿者のレビュー一覧を見る

初めてのカズオ・イシグロさん作品。
とても、ワクワクしながら読み始めた。

大きな事件も起こらず、淡々と主人公の語りが続く。
過去を思い出して、後悔することもあるだろうが、それでも自分の仕事への信念は乱さず、でも、新しいものを取り入れていこう!という、主人公の前向きな気持ちで小説が終わるのが良かった。

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紙の本

美しい日本語

2021/05/23 16:09

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投稿者:ケロン - この投稿者のレビュー一覧を見る

言葉の美しさがすごい。
読んでいる間中、こちらまで背筋を伸ばしたくなるような「品格」を感じました。
作者はもちろんですが、翻訳した方の日本語の美しさにもうっとり。

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紙の本

ぜひとも読んでおきたい

2021/04/30 22:07

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投稿者:tuyu - この投稿者のレビュー一覧を見る

ノーベル文学賞やブッカ―を受賞した
カズオ・イシグロ氏のおそらくもっとも有名な作品です。
彼は、長崎出身ですが、幼少期に家族とイギリスに
渡りました。
執事の内面描写がすばらしいです。
ぜひとも読んでおきたい一冊と言えます。

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紙の本

読了

2020/06/21 14:58

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投稿者:ムギ - この投稿者のレビュー一覧を見る

お屋敷で執事として生きてきた男の物語。自分は執事として品を備えた最高の人間だと思っているであろう主人公、自分の中の価値観に従って生きてきたであろう彼は度を通じてさまざまなことに気づく。決して悪い人ではないと思うけど、なんというか読んでいるとイライラしてくるような思考というか幼稚さというか、主人公のことを信じ切れない感じがした。
でも読んでいる中で何度も響く台詞に出会った。それがイシグロのすごさなのかなと思った。

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紙の本

ノーベル賞の前

2019/12/05 14:08

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:earosmith - この投稿者のレビュー一覧を見る

ノーベル賞受賞のずっと前に読んでいました。淡々とした描写の中に溢れ出る万感の思いが胸に迫りました。他の作品も読んでみようと思います。

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紙の本

この執事は曲者

2019/01/19 22:09

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投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

カズオ・イシグロという人は日本生まれで両親も日本人だったにもかかわらず、この作品はイギリスの名家で長年執事をしていたスティーブンスの亡き主、父、女中頭との思いでを絶妙に描いて英国人をうならせたばかりか、ノーベル文学賞までとってしまった。私が感じたこの主人公の執事についての印象は嫌な奴、ということにつきる。階級社会の英国で名家の執事をしていたというだけで、偏見まみれの私には貴族にはへいこらして平民には偉そうにする人にしか思えない。この人も「正直に話すタイミングを逸した」とか言って、平民相手に自分は爵位をもっている人間のように振る舞ったりする。そんな一面も含めて、この執事という職がなかなか面白い存在であるということが再認識できた

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紙の本

わび・さびの境地?

2018/11/04 18:25

2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:コーチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る

昨年ノーベル文学賞を受賞したカズオ=イシグロの比較的初期の作品。この作品で、彼がイギリスで権威のある文学賞のブッカー賞を受賞したとき、私はこの日系イギリス人作家を初めて知ったが、ついぞ作品そのものは読んだことがなかった。だから今回のノーベル賞をきっかけに、『日の名残り』と訳されるこの”The Remains of the Day”を、原文で読んでみた。そうして初めて接する彼の文章の簡潔さ、論理性に、感銘を受けずにいられなかった。特に風景描写は実に叙述的で、ありありと目の前に景色が浮かぶようであった。
 ダーリントンホールの執事スティーヴンズは、現在のあるじの勧めで、イギリスの郊外を車で旅行する。目的の一つは、かつての同僚ミス=ケントンに会うことだった。結婚のため退職した彼女から、彼が20年ぶりに受け取った手紙には、彼女が現在不幸であると綴られ、再びダーリントンホールで働きたい様子が伺われた。人手不足の折、スティーヴンズは彼女に戻ってきてもらおうと考えた。そこには当然、単なる仕事以外の要素も当然あった...
 これは、そんな主人公の旅行記と思い出が交互につづられる独白形式の小説である。彼女と会う場所に着くまでの旅のエピソードとともに、ミス=ケントンや、前のあるじであったダーリントン卿、そして邸でのさまざまな出来事が、時系列もバラバラに語られる一方で、執事とはどうあるべきかという職業哲学めいた議論も展開される。
 スティーヴンズが、ミス=ケントンとの再会にロマンスを期待していることは、物語の冒頭から誰の目にも明らかだ。彼女に関する叙述のすべてが、彼女が彼を愛していたことを示唆しているから...それゆえ、物語の結末は、主人公を何ともかっこ悪いものにしているといわざるをえない。最後に出会う老執事との会話と、主人公が見入る夜景の描写によって、苦い失恋の思いは一つの美学へと昇華されるものの、やはりそこには一抹の寂しさが、「日の名残り」として永遠にとどまる。題名のせいか、どことなく日本のわび・さびを感じさせる、そんな結末であった。

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電子書籍

美しい情景が目に浮かぶ

2018/05/21 09:25

2人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ケイ - この投稿者のレビュー一覧を見る

かくあるべきと信じて進んできた道。
誇りも自負もありながら、回顧の中で僅かながら揺らぎも見える。主人が過つことになったのは自分が伝統的な執事であろうとしたためではないかという思いもあったのではないか。
追い求めてきた理想の執事のあり方。時代の変化。卿への思慕。淡い恋。
老いに原因を求めず、ただ人手不足による過ちなのだと自分に言い聞かせ、職務上の要請だと理由をつけて元女中頭に会いに行く。
最初から最後までイギリスの美しい景色や重厚な建物が目に浮かんだ。
美しい再会と別れ。
日の名残りが一番いいという男。「後ろばかり向いているから気が滅入るんだよ。」決して気の利いた凝った言葉ではないが、悲しみに浸っている老執事にとって温かみのある励ましとなったことだろう。
老執事はこれからも理想の執事の姿を追い求めて、新たなスキル(ジョーク)の習得に精進するにちがいない。

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紙の本

貴族に忠実に仕える非常に優秀な執事の物語。

2018/05/11 14:48

3人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ぴんさん - この投稿者のレビュー一覧を見る

冒頭から感じた染み入ってくるような感動が最後まで続きました。衰退する英国貴族文化、階級社会の変化や戦間期の捉えがたい空気、深い信頼と敬愛に貫かれた主従関係、私情と職業的プロ意識の間で揺れ動く男女の関係など、どの要素も大変読み応えがありました。品格とは。旅の終わりの場面は寂しさがつのるけれど、それよりも今の主のためにできることを考える姿に心打たれた。こんなにも目指すものに忠実に生きられるのか。
本書は映画化されています。アンソニー ホプキンスがストイックに演じるほどに、その心の揺れ動きが見事に表現されます。「品格」がこの映画の重要な主題です。

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電子書籍

コインには表と裏がある

2018/02/03 21:48

1人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ねずみごっこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

大英帝国の中枢部で活躍した伯爵に、忠誠を誓い勤め上げた執事が、新しい主人・新しい時代の風に吹かれながら、一瞬だけ過去を振り返る、そんなお話である。
それだけで十分面白く感動的なのだが、何か若干物足りなさが残る。
ネットで他の方々の感想を探ってみた。やはり一筋縄ではすまされない話のようだ。
「星の王子さま」は万人に愛される物語だが、大人こそ味わえる含蓄があるように、この作品にもいろいろとありそうだ。
「ー日の名残りーを識者が読み解く」ような特集本が出たら、拝読し咀嚼したいものである。
出口治朗・佐藤優・ヘンリー・スコット・ストークスあたりで…是非!

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電子書籍

仕事へのプライドと品格

2018/01/03 17:37

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投稿者:ピーちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る

丁寧な描写で淡々と語られる。
仕事へのプライド、その根底には品格を重要視して。

その二つの存在をもっている人の存在に立ち止まり考えたくなるような気がした。

重厚な作品。

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紙の本

消化不良

2017/12/21 07:41

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投稿者:beijing5 - この投稿者のレビュー一覧を見る

ノーベル文学賞受賞を受けて読んでみました。翻訳の文章は原作のテイストを生かしているのでしょうが、文化の違いも含め、何だか浮世離れした感があり、イマイチ消化できませんでした。時代背景含め、日本人には共感できる部分が少ないかもしれませんね。ただし、そのような内容にもかかわらず、最後まで読み切ってしまったのは、ストーリーに力があったのかもしれません。淡々と続くストーリーは、日本でいえば藤沢周平っぽいのでしょうか?たどり着いた先の女中頭との関係は、期待外れでした。

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