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その女アレックス みんなのレビュー
- ピエール・ルメートル (著), 橘 明美 (訳)
- 税込価格:979円(8pt)
- 出版社:文藝春秋
- 発売日:2014/09/02
- 発送可能日:購入できません
文庫 第12回本屋大賞翻訳小説部門 受賞作品 2013年英国推理作家協会(CWA)賞インターナショナル・ダガー賞 受賞作品 2012年リーヴル・ド・ポッシュ読者大賞ミステリ部門 受賞作品
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紙の本
文庫本で読めたのがありがたい
2014/12/23 15:11
17人中、12人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:とんとろり - この投稿者のレビュー一覧を見る
今年の「週刊文春」海外ミステリーベスト10で1位になった時に読みたいと思った。
その後「このミステリーがすごい!」で1位を取り、これはすぐに購入しないと読めなくなるとその日に買った。
文庫本だから安く読めてありがたい。。
帯に「101ページ以降の展開は誰にも話さないでください」と小さく書いてある。私は最近はこの帯に騙されて購入することが多い。
表紙裏の小さな解説文の中に「物語は大逆転を繰り返し」と書いてある。これを「どんでん返し」と勘違いして読むと期待外れとなる。
これは非常によくできた警察小説だと思ってよむほうがいい。
内容は三部構成となっている。ネタバレはしないで書いてみる。
【第一部】
舞台はフランスのパリである。魅力ある女アレックスが突然誘拐され、廃屋となった工場に監禁される。
女が誘拐されたことが警察にわかり、監禁されたアレックスの状況と犯罪捜査部の班長「カミーユ」を中心とした4人の捜査班の状況が交互に進行していく。
アレックスは自分で廃屋から逃げ延びる。
【第二部】
アレックスは自分で廃屋から逃げ延びる。頭を物で殴られ硫酸を喉に流しこむ殺害が連続に発生する。6件である。「カミーユ」のグループが操作するが。殺された人間の横のつながりが見えない。
ここでも、アレックス4人の捜査班の状況が交互に進行していく。
アレックスは死を迎える。
【第三部】
ある事件の関係者に対して「カミーユ」のグループの尋問がずっと行われる。
死んだアレックスの日誌から悲惨な過去が明らかになる。
読者はここでこの小説が復讐の小説だとわかる。誰が誰に対して復讐したのか。
【私の感想】
この小説の一部と二部はグロ的な殺人が繰り広げられる。但し、そんなに恐怖や不安は感じない。何故ならば、捜査班「カミーユ」が動いている為に読者は期待して読んでいるからだ。私が今年読んだジャツク・ケッチャムの「隣の家の少女」の救いのない残虐さと比較すればわかる。
第三部が面白い。
ひとつは「カミーユ」のグループの6件の硫酸殺害事件に対し尋問が実に丁寧でリアルに書いてあり、こうやって尋問は進めていくものかと思った。
最近日本で老齢の男の資産を狙って婚姻し、硫酸で何人かを殺害した中年女の事件がある。硫酸の入手方法が明らかでない。
警察がそれを証明できるかが問題となって、現在日本の警察の尋問が行われている。
ただ小説はアレックスの日誌が見つかって事件の解決となっていくのだが、
ポイントとなるその内容が読者にわかるのは警察の尋問の中である。伏線は何処にもない。
もうひとつの面白いことは「アレックス」の死の意味が予期しないものであったことだ。
これには伏線がある。終盤、切ない気持ちが読者を襲う。
読んで損は無いミステリーであることは確かである。
紙の本
罠
2015/03/25 15:25
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:坦々麺 - この投稿者のレビュー一覧を見る
誘拐・監禁事件で始まるのだが、予想外の結末でした。アレックスサイドと警察サイドがテンポよく切り替わり、登場人物のキャラクター(特にパリ警視庁犯罪捜査部の面々)も面白く、嫌な気になることなく大満足で読了した。映画化の話があるみたいだが、是非見てみたいし、ピーター・ルメートル氏の他の小説も読んでみたくなった。
紙の本
推理小説のおもしろさ
2017/11/05 11:25
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ジミーぺージ - この投稿者のレビュー一覧を見る
推理小説の醍醐味である最後の展開と結末が大変面白かった。
もちろん、最終場面に向かうまでのストーリー作りもドキドキする
緊張感があります。
推理小説なので中身については内緒です。
紙の本
三部作
2015/05/03 17:17
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マー君 - この投稿者のレビュー一覧を見る
1部は主人公が誘拐され捕らわれ、それを知った警察が懸命に捜索するが、結局自力で主人公は逃げ出す。
2部は主人公による数々の殺人事件が明らかになり、警察は懸命に捜索する。
3部は主人公がなぜそうしたことを行ったか、警察による捜査。
主人公はタイトルの女性ではなく警察の警部かもしれないが、作品の構成はなんとなくミレニア通じるものがある。
2部と3部のつながりがもう少しスムーズであればよかったと思う。
紙の本
ハードルを上げ過ぎずに
2023/01/24 13:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
世界的ベストセラーとなったフランスのミステリー。英米とは異なる風味といえばそうだが、フランスの作品としては比較的英米風味に近いかもしれない。あまりハードルを上げ過ぎずに気軽に読んだほうが楽しめる作品であろう。
紙の本
予想を全て裏切られました
2021/10/31 06:54
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Pana - この投稿者のレビュー一覧を見る
友人に勧められ購入しました。
初めから怖い、エグい。
でも1度読み出すと続きが気になり、読むのをやめられない内容でした。
紙の本
表紙通りの内容
2019/01/30 10:27
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:chieeee - この投稿者のレビュー一覧を見る
まずネズミ系が苦手な私にとって前半3分の1は恐怖でした。
手や足に触れるだけでも無理なのに、かじられるかも・・・なんて想像すら無理な状況。
その場面から次は猟奇殺人へ。
そして結末は賛否両論あるでしょうね〜。
最初から最後まで残酷描写のオンパレードですが、引き込まれる作品ではありました。
アレックスの趣味である変身と引っ越しは、本当に趣味なのか?
必要に迫られてなのか?
趣味と実益がかなってたのか?
う〜ん。。。
それにしても、1番憎むべき相手を他人任せにするのは勇気がいるはずで、そこは何で?と不思議な気持ちになった。
電子書籍
ランキング上位、納得です。
2018/05/09 08:02
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投稿者:ea - この投稿者のレビュー一覧を見る
一筋縄ではいかない展開、1作目とは違う驚かせ方に、すぐに2回目を読み始めました。
謎が分かった上で再読すると、1度目にさらりと流した文章に目が止まったりして、2度楽しめました。
電子書籍
二転三転
2018/02/08 07:42
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投稿者:ポッター - この投稿者のレビュー一覧を見る
主人公アレックスに対しての印象が二転三転して、スリリングな展開。残忍な描写が多かったが、グイグイと惹きつけられた。警察メンバーの個性的な会話のやり取りは海外作品の心地良さを感じた。
電子書籍
大きな話題になっただけのことはあるかな
2017/12/10 23:03
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投稿者:端渓 - この投稿者のレビュー一覧を見る
読後、しばらく茫然自失状態になりました。読み始めは、ちょっと訳文が柔らかすぎる気がしていましたが、途中からスリルが高まってくると、まったく気にならなくなりました。作者に鼻面を引き回される会館というか、うまく作り込まれているところが魅力的ですが、単なるスリラーやパズル小説というわけではありません、ただ前作ほどではないにしても、あいかわらず読んで気持ちがよいとは言えず、誰にでも勧められるというわけではありません。自分としては満足しましたが。
紙の本
騙されました
2017/09/26 05:43
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
ただ女性が誘拐されて監禁されるだけだと思っていたら、張り巡らされた伏線や思わぬどんでん返しに驚かされました。
電子書籍
粋な着地
2017/07/28 14:29
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:えんげ - この投稿者のレビュー一覧を見る
キツイ表現や描写が多く、
途中嫌になりつつ、休み休み読みました。
フランス映画にもよくある、
「この会話の翻訳はあってるのだろうけど、意味が。。?」
のような表現に出会うことはあるとして、
あれよあれよと様々な展開に転ぶストーリーを追っかけて、最後の着地点は粋。
痛快にスパッと解決するわけではないですが、それが最後に意味を持ってくる。
そういうラストもあるのだな、とパリの刑事の人情味を感じた作品でした。
紙の本
アレックスさんの目的
2017/04/27 07:16
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まんだかず - この投稿者のレビュー一覧を見る
アレックスさん、いきなり監禁されてしまいます。
それも犯人の目的もわからないまま。
同時にカミーユ・ヴェールヴェン警部が
アレックスさん失踪の捜査開始。
アレックスさんはなんとか脱出に成功するも
彼女には目的があるそうで・・・、警察には保護を求めない。
え?え?どういうこと?目的ってなんですか?
と、思いながらぐいぐい読みつつけてしまいました。
それにしても、相変わらずグロいです。
そしてカミーユ・ヴェールヴェン警部の回想がかなしい。
電子書籍
夜、ベッドのなかでミステリーを開いてはいけない。
2017/01/16 13:20
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:poivrerose - この投稿者のレビュー一覧を見る
夜、ベッドのなかでミステリーを開いてはいけない。
そんな自分のジングスを思い出させてくれた一冊。
電子書籍だから、正確には開いていないのだけれど。
何となく眠れない夜に、うっかりと購入してしまったが最後。
読み終わるまで一睡もすることができなかった。
それ程までに、刺激的。
読了してすぐ、ルメートルの他の作品を購入したのは、内緒。
紙の本
細かな描写が秀逸。
2016/11/19 18:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:200 - この投稿者のレビュー一覧を見る
登場人物のキャラクターがよく練られており、面白かった。皮肉な会話が痛快であった。ミステリーとしては、矛盾点が多く存在する。作者はかなり狡い。しかし、流れるように読み進めれば、娯楽としての役割を全うする本である。