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淋しい狩人 改版 みんなのレビュー

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みんなのレビュー228件

みんなの評価3.6

評価内訳

228 件中 1 件~ 15 件を表示

紙の本

宮部の短編の書き方

2019/06/01 18:49

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:ドン・キホーテ - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮部みゆきが短編6編を書き、最後の短編のタイトルから『淋しい狩人』と名付けた。この6編の主人公は、古書店の経営を友人から任されている初老の店主イワさんとその孫の稔である。古書店の経営の様子が本書を読んでいるとよく理解できる。場所は都内の下町荒川区である。

 いずれの短編も何とも言えない味わいがある。確かに宮部は『模倣犯』、『ソロモンの偽証』などの長編で名が知れているが、短編にも光輝くものがある。そういえば、宮部がミステリー系のアンソロジーの編集を行っていることを思い出した。

 長編の方は、読者の興味をどのように惹くかを、宮部に考えるメソッドがなくても不思議には思わない。これこれこういうストーリーを考えるのが先で、その後エネルギーを執筆にぶつけるというスタイルが想像できるのである。一方で、短編となると頁数が限られ、その限られた中で完結させなければならない。したがって、短編の方は適度な長さというかなり困難な制約がある。

 短編小説の一編一編に少なくとも一つのプロットがあり、これを膨らませるという手なのだろうか? これならある程度想像がつく。たとえば、本書でも「小説の読みかけのブックサインの代わりに自分の名刺を挟んで置き、電車の網棚に故意に忘れておく。奇特な人であれば電話なり、メールなりをしてくれるかも知れない」というプロットがあった。

 後は、その名刺で誰かとのコンタクトを取りたかったのか、単に適当なブックマークがなかったので、名刺を挟んだだけかも知れない。このように膨らませていけば、ミステリー的なストーリーはできそうである。

 こちらは作家ではないので、短編とは言えども、それほど単純にストーリーがまとまるとは限らないのかも知れない。しかし、短編と長編との違いを考えると、宮部みゆきの長編の書き方から、同じ書き方で短編が書けるとは思えないのである。

 いずれにしてもこの作家はそのどちらも素晴らしい出来栄えであることを言いたかったのである。

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紙の本

老人と少年のコンビが活き活きと活躍する宮部ワールドの本領発揮

2002/06/20 23:41

1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くろねこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

宮部みゆきは、本当にキャラがみんな活き活きしていて好き。
小さな古本屋の主イワさんこと岩永幸吉氏と、その孫高校生の稔。
で、この稔、なんだか、高校生なのに、なんとなく、10歳ぐらいみたいな印象。
なんだか、やんちゃなところが、そんな感じに見せているのですね。
それが、宮部みゆきの作品の魅力なのですよね。
おじいちゃん(イワさん)を、いいように冷やかしては、ひっぱたかれる前に
ひょっと逃げてしまうところなんて、ほんと、きかないぼんずそのもの(笑)
で、それを、この2人が実に楽しそうにやっているのがまた素敵。

それに、あんまり出てきませんが、稔の両親(イワさんの息子とそのお嫁さん)の
スタンスもすごくいいんですよね。
学校の勉強の他にも、大事なことがいっぱいあることを分かっていて、
だから、おじいちゃんのところで、息子が店番の手伝いをするのを見守っている。
それから、たとえば、書初め。
学校で出た宿題に、PTAから反対の嵐があったときの、この2人のせりふ。
そして、「お茶漬け」
これには大爆笑(^O^)
いいわぁ、こういうお母さんに育てられたから、
稔も、そんなにいい子に育ったのだわ。

そんな古本屋「田辺書店」にやってくる様々な事件たち。
殺伐としていたり、どこかほのぼのしていたり。
メインのエピソードではないのですが、冒頭のとある「本」のお話。
その男性には悪いのですが、笑っちゃいました。

1番、そんな田辺書店にふさわしくないのは、最後の「寂しい狩人」だと思います。
あまりにもあんまりな犯人像は、いかにも現代的といってしまえばそれまで。
でも、何か、彼らが出会う事件にはそういうのはあってほしくない気がしてしまって。

ほのぼの路線では、「黙って逝った」なんて、なかなか好きです。
ついにやりとしてしまって。

どの作品も、目を見張るようなトリックがあるわけではありません。
でも、それ以上に気をそらさないストーリー・テリングがあるのですね。
人の心の機微を知っているイワさんだからこそ気づくあれやこれや。
そして、年齢的に知識の少ない目新しいところを孫の稔が補って行く。
すごくいいコンビ。

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紙の本

さすが宮部みゆきさん

2022/05/07 15:03

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:飛行白秋男 - この投稿者のレビュー一覧を見る

地元の古本屋がモデルということで久しぶりに宮部さんの作品を読了。
火車とは違う日常が舞台。日常とはいっても殺人事件が頻発。
設定と文章のうまさはさすが宮部さんです。

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紙の本

小さな本屋が舞台

2016/09/22 14:35

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:くまぜみ - この投稿者のレビュー一覧を見る

ってのが、楽しめました。

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紙の本

宮部わぁるど!

2003/01/07 20:59

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:furu - この投稿者のレビュー一覧を見る

この本は田辺書店という小さいながらも
そこそこやっている店で店長をやっているイワさんという
ひととその孫の稔の切り盛りする本屋でここの本屋を
舞台に起こる、様々な事件がくりひろげられるという、
 この二人が事件をといていくというよくありそうな展開の
ように思うんだけど、宮部みゆき作品は、
こういうありきたりと言ったら失礼だけど、そういうのも
おもしろたのしくよめる。
 この本も、話的には、事件としては、
 めちゃくちゃ重い内容の作品や、いろいろと考えさえられる
 作品も多くて、ほのぼのとした本屋の雰囲気とは正反対なんだけど、何故か、そうは思わないと言うか、
合間合間にコミカルな出来事などがたくさんつまっているから
なのだろうか。

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紙の本

ドラマを観て読了

2021/09/13 11:11

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投稿者:GORI - この投稿者のレビュー一覧を見る

ドラマとは大分異なる内容。
ドラマではイワさんを演じる北大路欣也の熱演と怪奇殺人の事件の厚みで見応えがあった。
原作は下町の古本屋を舞台にした6編の短編集。
どの物語も現実のきびしさや歪みを表現しながら安心した結末を迎えられる。
解説で書かれていた「海千山千の活字中毒者たちをほろりとさせてしまう・・」の宮部みゆきワールドの賛辞には、思わず拍手!

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紙の本

短編連作

2018/12/10 12:06

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:端ノ上ぬりこ - この投稿者のレビュー一覧を見る

古本屋のイワさんとその孫の稔が中心のお話。どれもが実際にありそうな話で、重いテーマであってもさらっと宮部さん流に読めてしまう。「詫びない年月」と「うそつき喇叭」は辛かったです。

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紙の本

宮部ワールドを堪能

2004/07/25 02:44

0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。

投稿者:luke - この投稿者のレビュー一覧を見る

ミステリー短編集「淋しい狩人」宮部みゆきです。(1)6月は名ばかりの月(2)黙って逝った(3)詫びない年月(4)うそつき喇叭(5)歪んだ鏡(6)淋しい狩人、以上6篇が収録されています。
 
 東京下町、荒川の土手下びある「田辺書店」という古本屋さんを頼まれて経営している岩永幸吉、通称イワさんと孫の高校生稔君コンビが活躍する短編集です。いろいろな事件が起きあがりますが、古本屋さんって起きても不思議じゃないような気がしますね。本に怨念や嘆き悲しみナドナド込められている訳じゃないですが、いろいろな所から集められた本は、それぞれ本箱や机の片隅から沢山の人生、生活を見聞きしてきた証人みたく感じられ、何かが宿っているような気もさせられます。まあ、現在ある大手のチェーン店の本にはそんな雰囲気はないでしょうけど。
 ボクは本を処分できないタチでして小説以外の雑誌もかなり保存しています。パソコン雑誌など嵩張る上に今じゃ陳腐な内容ですが25年以上の分は保存していると思います。まあ、雑誌ですらこうなのですから小説なんてとてもとても処分なんて出来ません。隠居でもしたら、もう一度読み直そうかとも。出来るかな。(^_^;) もちろん、本書も期待を外すことなく老後も十二分に堪能できる短編小説であることは間違いないです。(^_^)v

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紙の本

本の魅力

2001/06/06 07:52

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投稿者:まちゅ - この投稿者のレビュー一覧を見る

 本をテーマに連続した短編集。面白いのは舞台が古本屋から始まり、そのイワさんというおばあさんと稔という少年が謎を解いていく。この二人の年の差のある会話は面白く、内容が淋しい雰囲気であるのに、楽しく感じられます。
 ぜひ一読してみてくださいね。

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紙の本

祖父と孫の名コンビ

2021/04/20 23:46

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投稿者:昼休み - この投稿者のレビュー一覧を見る

メインの主人公が古書店主の「イワさん」というおじいさんなので、ゆったり、淡々とした雰囲気があっていて最後の方はこの文体が心地よくなっていた。
お話は、ハッピーエンドばかりではなく、リアリティがあるなと思った。

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紙の本

どの話も本が絡んだ話である

2020/11/29 19:30

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投稿者:まなしお - この投稿者のレビュー一覧を見る

田辺書店という古本屋を舞台に、そこの店主であるお爺さんとその孫息子を中心とした短編集である。どの話も本が絡んでいる。また、お爺さんと孫息子との関係も変化していく。どれもよく出来た話だと思う。最後の表題作である「淋しい狩人」は、傑作長編「模倣犯」の萌芽を感じた。

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紙の本

稔君の彼女について

2017/07/18 16:44

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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る

イワさんの稔君の彼女に関する態度はちょっと納得いかない。会った事も無い女性をちょっと歳上で水商売だから 別れろってのはイワさんらしくない感じがした。

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紙の本

連作短編集です。

2015/08/29 14:54

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投稿者:eri - この投稿者のレビュー一覧を見る

古書店で安く売られている本について、当初よくないイメージを持っていましたが、これを読んで初めて、実は違うのだということを知りました!そこに至るまで世の中に流通したということで、その流通から時代を感じることもできるのだなぁと。他にも、いくつか思い込みに気が付くことができました。

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紙の本

本好きとして共感

2002/12/26 01:20

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投稿者:アシェ - この投稿者のレビュー一覧を見る

短編連作集。「六月は名ばかりの月」「黙って逝った」「詫びない年月」「うそつき喇叭」「歪んだ鏡」「淋しい狩人」の6編収録。
主人公は古書店の雇われ店主とその孫。彼らの本を大事にする気持ちが伝わってくるのは、本好きとしても共感を覚えます。
そして関わることになる6つの事件。その解決は、関わった人たちに厳しい現実を突き付けるのですが、宮部の文章にくるまれると、それすらも暖かい気持ちにすり変わるところが読んでいて救いになります。
宮部の文章は上手い、とよくいわれますが、その上手さとは、「あってもなくても変わらない、けれどそれがあることによって物語に幅が出る」ようなちょっとした文章・フレーズを、さり気なく挟み込むことで成り立っていると思われます。それとセンテンスの区切りかた、セリフの軽妙さ、そういったひとつひとつへの細やかな気配りが、誰が読んでも面白い小説を作り上げることに役立っているのでしょう。
ところで、総タイトルになっている「淋しい狩人」ですが、これは後の『模倣犯』の原プロットなのでしょうか。『模倣犯』をまだ読んでいないので分かりませんが、何となくそんな気がしたのですが。

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紙の本

「本」をキーワードにした連作短編集

2002/02/23 13:16

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投稿者:あき  - この投稿者のレビュー一覧を見る

 古本屋「田辺書店」の店主イワさん。アルバイトを兼ね、イワさんのお手伝いに足しげく通う孫の稔。二人が探偵もどきとなり、本をきっかけに起こるちょっとした事件や謎を解いていく連作短編集です。
 一番印象に残ったのは「うそつき喇叭」でした。まだ幼い男の子が「うそつき喇叭」という絵本を万引きしようとして見咎められます。この男の子の体には、誰かに痛めつけられた跡がところどころにあり、イワさんがそれに気づき、男の子の悲しい胸の内を紐解いていくのですが…。虐待を「絵本」にかけたあたり、してヤラレたという印象です。
 嘘つき喇叭というのは、嘘をつきつづけた喇叭が、真実を語る他の楽器を押さえつけて、最後まで大勝利を収めるという、後味が非常に悪い絵本なのですが、これとの絡め方がなんとも上手い! 男の子がどんな思いでこの絵本を万引きしようとしたのか…それが明かされた時というのは、胸がちょっと痛かったです。
 真実の声よりも、大げさな嘘が世間の「真実」になることも時にはあります。そうなって良しとすることもあれば、害があることもあります。この作品は、まさに「害」があることの方で、嘘をつきつづける人の為に、良識ある人が無実の行為を疑われるのです。
 こういう内容の本を書くと、宮部みゆきは一枚も二枚もウワテですよね。意味が深いと感じるお話でした。

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