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紙の本
なんともおいしい時代小説です
2023/03/31 07:09
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:夏の雨 - この投稿者のレビュー一覧を見る
「面陳」というのは、本屋さんでよく見かける、
背表紙でなく表紙面を見せて陳列する方法のこと。
新刊書などは、なおかつ平台に積まれることがある。
ただ、この陳列方法だとスペースもとるから、ほとんどの本が
短時間で背表紙だけを見せる陳列方法に変わる。
ただその本屋さんがこれはと思う本を「面陳」することがある。
2017年に文庫本になった西條奈加さんのこの『まるまるの毬(いが)』を
「面陳」してくれた本屋さんがあったおかげで
この本に出会えた。
だって、表紙の食べかけの「回転焼き」がなんともおいしいそうだったから。
この作品は親子三代で菓子を商う
江戸・麹町にある「南星屋」を舞台にした連作時代小説。
その出生ゆえに武家から菓子職人になった治兵衛と
夫の浮気で父治兵衛の元に戻った娘お永、そしてその娘お君の、
文庫解説を書いた澤田瞳子さんによれば、「家族の物語」。
もちろん、菓子屋が舞台だから、作品には必ず和菓子が登場するし、
各作品のタイトルも和菓子の名前がついている。
人情噺ともいえる内容に時に胸をうたれながらも、
さてこのお菓子はどんなもの、その形、味はと
甘党の読者を飽きさせることはない。
で、表紙の「回転焼き」だが、
この菓子にはさまざまな呼び名があって
「大判焼き」とか「御座候」と呼ぶところもある。
ただ残念なことにこの本には「回転焼き」は登場しない。
でも、これは「回転焼き」ですよね、
カバー装画を描いた「彦坂木版工房」に訊いてみたいところだ。
電子書籍
和菓子屋に行きたくなります
2023/03/18 19:52
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:トマト - この投稿者のレビュー一覧を見る
毎日、1、2品しか和菓子を作らない変わったお店。
けれども、父、娘、孫で商っている小さいお店だが繁盛している。
何気ない日常だが、いろいろな物語が加わってきて目が離せません。
困るのは、作る和菓子・お菓子のうんちくに加え、どんなものなのか事細かに描かれていて、読んでいて思わず、生唾をゴクンとしてしまうことです。
お腹が鳴るのを我慢しながら読んで欲しい本です。
紙の本
時代小説×家族×和菓子屋
2022/12/07 23:09
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投稿者:オオバロニア - この投稿者のレビュー一覧を見る
諸国巡りで培った菓子の知識を活かしたバリエーション豊かな和菓子とそれに絡めたエピソードで、テンポの良いストーリー展開が癖になる連作短編形式。表紙のデザインの通りの温かい作風と文章。
時代小説×家族×和菓子屋ってテーマが気になって買ってみたら、穏やかながらも泣ける人情モノでとても良かった。
紙の本
諸国の和菓子の描写だけでも面白いのに、物語はもっといろいろなことが起こって味わい深い。
2022/09/03 16:24
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投稿者:タオミチル - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸の麹町にある「南星屋」は、和菓子職人治兵衛と娘のお永、孫娘・お君の親子三代で菓子を商う。しかも、昼ぐらいに店を開け、商うのは諸国のお菓子から2種で、美味しさと面白さ、買いやすい値段が理由で、あっという間に売り切れる。
...もう、この初期設定のみでも絶対面白いだろうなと思う。
しかし、物語はそれだけでは済まず、店主治兵衛の秘められた出自のことがあって、さまざまな広がり深さへと。工夫されたお菓子の描写と、伏線を張り巡らし、きれいに回収された物語の技法。さすがですこの作家と、味わい尽くすように読了しました。
電子書籍
和菓子を食べたくなる
2021/09/01 12:10
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
江戸時代の和菓子屋を舞台にした連作短編集。典型的な江戸人情物のスタイルを取っていて主要登場人物四人のキャラクターが引き立っている。特にチャキチャキの江戸っ子らしい孫娘の言動に引き込まれた。和菓子に関する様々なトリビアも実に楽しい。和菓子を食べながら読みたくなる作品である。
電子書籍
心が
2020/02/25 15:42
2人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:おどおどさん - この投稿者のレビュー一覧を見る
疲れた時に読む本だというので、どんなのかな?と思ったら、江戸時代のお菓子の話とは興味深い!
物語を読んで癒やされるのも、本好きにはたまらない!
紙の本
こんなお店が近所にあったらいいなあ
2018/05/20 23:49
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たあまる - この投稿者のレビュー一覧を見る
西條奈加『まるまるの毬』(毬は、「いが」)を読んだのは、おいしそうな和菓子の話だったから。
京都に通ってた頃は、鼓月さんの月替わりの上生菓子を楽しみにしてたのですが、最近はとんとご無沙汰で。
全国各地の銘菓が作れて、その日の気分で作って売る菓子を決めるという江戸の菓子職人の話。
まあ、いろいろからむ人情話なのですが。
解説にも書かれてたけど、こんなお店が近所にあったらいいなあ。
紙の本
味わい深さがあり、古さを感じさせない時代小説
2017/08/08 20:16
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:しょうちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
ふだん、時代小説は読まないけれど、なぜか惹かれて購入。
『三途の川でおとしもの』の作者さんだったんですね。
時代小説で古い言葉も豊富なのに読みやすく、古さを感じさせない。
それは、きっとキャラがいいからだと思います。
ひとつひとつのお菓子もおいしそうで、思わずまんじゅうを買いに行きたくなってしまったり…笑
娘さんが長崎に行けなかったのは心残りですが…後味は悪くありません。
(あと、弟子入り希望の男の子が再び出てきてほしかったな…)
さっぱりとした味わい深い家族の物語です。
紙の本
ほんわかお菓子
2017/06/27 13:01
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:BHUTAN - この投稿者のレビュー一覧を見る
麹町で、お君と母、祖父で営む諸国菓子の店。
諸国名産をテ゜ハ地下で買える昨今とは違うので、どれだけかご近所のかたがたに楽しんでいただけたろう。
秘密は持っていても職人の祖父。そして頼りがいのある僧侶の叔父。
恋は破れたが、お君の未来はばら色だ。
紙の本
タクタク読み
2017/06/22 15:58
4人中、4人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:たくちゅん - この投稿者のレビュー一覧を見る
菓子屋・治兵衛とその娘、孫らが、人生の苦難・理不尽さに家族として、何が大切か何が重要なのか教えられる悲しくもあり嬉しいストーリーになっています。
治兵衛の弟・石海との兄弟の成り立ちや会話が、良いスパイスになり、物語を成立させ家族の絆が強調された作品でした。続後感が、久しぶりに◎です。