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筒井氏らしい作品
2019/01/31 12:50
4人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ふみちゃん - この投稿者のレビュー一覧を見る
精神医学研究所の千葉敦子と時田浩作が無意識の世界である夢の世界に入り込んで、夢を見ている本人と一緒に、その夢に潜んでいる”意味”について探っていきます。こういう話は、筒井氏の真骨頂ですよね
完璧
2022/08/12 22:40
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:静川遥 - この投稿者のレビュー一覧を見る
筒井康隆さん、この小説を書いてくださって、ありがとうございます。
パプリカ!
2018/10/28 22:35
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ひいらぎ - この投稿者のレビュー一覧を見る
これほど難しい内容?わからなくて議論される本も珍しいと思います。とにかく独特な世界感があるも、過去や未來といったことが混ざりあっているとても興味深い作品になってます。
夢の恐怖、読むことの恐怖
2014/01/16 23:50
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:SlowBird - この投稿者のレビュー一覧を見る
若くて美貌の科学者が夢探偵として、冒険に恋に大活躍する痛快ロマンだ。だが何か違う。それは筒井らしいというのか、邪悪さと悪意に満ちている。夢の内容を解析する技術とマシンの開発を進める精神医学研究所というところがそもそもマッドサイエンティスト臭い。そのノーベル賞候補だという天才研究者と、彼の作るマシンを駆使してこれも天才的なセラピストである女性研究者がいる。
天衣無縫ともいうべき能天気さで、人間の精神を破壊しかねない過激な装置を作る彼らに対し、科学倫理の立場から慎重さを主張する派閥があり、研究所組織内での二つの勢力の権力闘争となっていく。
そういう勝負になると、能天気で図太い側の人々はどこまでも図太く、神経質で生真面目な人々は自壊していく。ただしその過程で、新マシンを駆使した戦いが繰り広げられ、関係者の精神は次々と破壊されていく死闘となる。科学技術の進歩に人道的な観点で枠を嵌めるべきなのか、まったくの野放図になるがままでいいのか、現実は科学者の良心がバランスを取っているわけだが、物語ではそれぞれの哲学の妥当性とは別にそれぞれを善玉と悪玉に分別して、勧善懲悪的な展開に見せている。そこには思想の善悪にはまったく関係なく、一個の人間としての意思力や社会性によって世界の動く方向が決まっているのだという寓意を見ることも出来るが、そんな深読みを嘲笑っているような気もする。
一方、パプリカという変名で違法すれすれの治療を行っていた美人研究者には、かつての患者だった社会的地位の高いパトロン的な老人達が味方している。この人間関係も醜悪としか見えないが、様々に自己正当化を行って、一種の老人のための小ユートピア的な世界になっていて、夢と現実が混交していく展開によって、そのユートピアは実在化していく。これも老人の復権めいた意図も感じるし、その欲望の醜さを露悪的に描いているようにも見える。
パプリカの行動の動機さえコンプレックスに基づく分析が提示され、様々な視点から、正義と悪の、見かけと内実の格差は露にされていく。現実の砕け散るような鮮やかな場面の連続と、痛快な展開と同時進行で、こうした価値の相対化が進行していき、カタルシスと同時にそれに対する疑念が沸き起こっていくというのは、またある種の恐怖でもある。
パプリカの映画も良いよ
2024/01/25 10:46
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投稿者:a - この投稿者のレビュー一覧を見る
寝る前に読むと、現実と虚構と自分の夢とが混ざって、とても良い感じになりました。さすが筒井康隆さんですね。
夢か現か幻か
2013/01/23 20:17
7人中、6人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:nori - この投稿者のレビュー一覧を見る
恥ずかしながら筒井康隆初体験。アニメのパプリカを観て原作を読みたくなったのだけど、原作の方が遥かに複雑で深く、そしてエロチック。第二部のハチャメチャな展開には少しばかり「う~ん!?」となるけど、それでも精神世界(夢)をテーマにしたストーリーの圧倒的な面白さがある。今更ながらだけど、これをきっかけに筒井康隆の他書も読んでみようと思います。
無意識という恐怖
2021/03/03 16:49
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投稿者:山椒魚 - この投稿者のレビュー一覧を見る
2日で読み終わりました。面白かったです。
ちょっとズレてるけど、無意識が人間の行動をほとんど制御しているというのは本当なのかと考えさせられました。もしそうだとしたら、催眠なども似たような手法を活用しているのかもしれませんね。
恐ろしいけど、興味深かったです。
SF感が覆される
2020/12/28 23:29
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投稿者:きなこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
普段SFをあまり読まないのですが、この本を読んでSF感が覆されました。SFって面白い!そして凄い!
不思議な世界観にハマってしまいます。
夢の二重構造=現実?
2020/07/12 10:18
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投稿者:とも - この投稿者のレビュー一覧を見る
言わずと知れたことだが、今敏監督のアニメ映画の原作である。
この作品を読む前に映画を観たので、一体どんな作品なのかと興味はあった。
夢を操作する=記憶を操作するといった概念は昔からあったろう。その夢をセラピストが診ることで、対象者(患者)のトラウマ、抑うつ症、精神的な苦痛などを取り除くために活躍する「パプリカ」の話であるが、恐らく執筆時は『夢物語』として書いたに違いない。
しかし、誰もがスマホやケータイ、PC、タプレットを持ち歩き、仮想現実や拡張現実の世界に慣れつつある現代、夢物語では無い気もする。夢依存なんて言葉はないが、夢を夢として認識できている分にはまだいいのか。
先にも書いたように、アニメ「パプリカ」の原作ではあるが、その公開前、テレビアニメ(確かWOWOWだった)放送された「妄想代理人」の底本ではないだろうか。いくつかのキーワード(登場人物など)が似ている。
物語自体は夢物語としても、特に後半は「小説内の物語」なのか、「物語の中の夢」なのか、更には「物語の夢のまた夢」なのか混乱してしまう。それこせが作者の狙ったことで、読者を物語に没入させる手法なんだろう。
最終章を読み終えた時、「もしかしたら、この(小説上の)物語自体が夢だったのでは?」と思えた。すなわち、夢オチであって、全ては夢の中の物語ではなかったか。
それならばそれで、読者をいい意味で欺く壮大な物語で面白いが、一方で「今まで何していたんだろう?」と虚無感にも囚われる。いやまあ、小説だから難しく考える必要もないが・・・・。
面白い
2019/07/23 02:39
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投稿者:すねよし - この投稿者のレビュー一覧を見る
元々アニメの方が好きで知っていたが、この度原作にも挑戦。現実と虚構(夢)との混ざり合いについていけなくなる自分もいたが、立ち止まっては進みを繰り返し読了した。
一方でもっと先に進みたくなり目を追うスピードを速める自分もいた。最後の方は一気に行けるほど面白かった。
今敏監督映画化原作
2018/05/25 04:30
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投稿者:Todoslo - この投稿者のレビュー一覧を見る
心理学を活かしたストーリー展開がスリリングでした。夢の先に待ち受けている、現実世界のハッピーエンドが感動的でした。
アニメを見て読んでみた
2017/02/11 17:46
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投稿者:るう - この投稿者のレビュー一覧を見る
隅から隅まで作者の奇想で埋め尽くされてる異色の作品です。混ざった夢の描写が圧巻でした。ぎっしりとした情報密度に驚くしかありませんでした。
現在の感覚で読むとキツい
2025/01/22 21:44
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投稿者:ichikawan - この投稿者のレビュー一覧を見る
クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』の元ネタである今敏監督の『パプリカ』の原作。映画を先に見てから読むと原作というより原案という感じも。筒井康隆はやはり短編の人で長編になると浅薄さが明るみに出てしまう。女性描写など現在の感覚で読むとキツい。
夢
2021/09/14 23:07
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投稿者:エムチャン - この投稿者のレビュー一覧を見る
寝ている夢の中に、はいっていけたら……子供の時、真剣に思いました。それが、可能ならば……。このストーリーは、単なる幻想ではなく、現代の大人が、昔、子供だった時の夢、それを表現しているような気がしました
筒井先生の力技炸裂
2017/07/29 13:58
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投稿者:koji - この投稿者のレビュー一覧を見る
いや〜なんとも奇天烈な作品でした、ジャンルとしてはSFになるのでしょうか。
夢で見た世界が現実世界にまで浸潤し顕在化して様々な災厄を巻き起こす。
こんなことを筒井康隆さんが力技とも言える筆力で最後までドキドキさせる物語に仕上げていました。
精神医学や各種宗教に関する筒井さんの膨大な薀蓄も読みどころと言えそうです。
この作品は映画化もされているそうですが、筒井さんの作品はかなりの数が映像化されているのは読み手を刺激して絵を浮かばせる表現力に溢れているからでしょうか。