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「二者択一」ではなく、「迷い」の中にある希望。
2022/09/03 01:36
10人中、9人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゲイリーゲイリー - この投稿者のレビュー一覧を見る
「知性」と「暴力」、「理性」と「衝動」、そして「信じること」と「疑うこと」。
これらと同様に「地動説」を信奉する者とそれを阻む者、という対立構造も一見二律背反に思えるが、実際は表裏一体であることを本作は提示する。
そしてそこからどちらが正しいのかという二者択一の「決断」ではなく、どちらなのかと「迷う」ことこそが重要であるとということが描かれていく。
ただそうは言っても、「迷う」ことは非常に苦しい。
本当にこれでいいのか、もし失敗してしまったら、間違えていたら、という不安が絶えず付き纏う。
そしてそんな不安から逃れるように、私たちは早急に「答え」を求め、「結果」に飛びつこうとする。
しかしその一方で、「迷う」からこそ得られる苦悩が懊悩が絶望が私たちの糧となり、反省と自立を促し「迷う」ことから目を逸らさない強さを授けてくれる。
作中でもドゥラカが述べたように、迷いの中にこそ倫理があり、希望があり、そして自分だけの幸福を見出せる可能性が存在するのだ。
また、不正解だとしても無意味ではないということが描かれている点も特筆に値する。
作中では「地動説」は異端とみなされ、それを信奉する者は排除される世界が舞台となっている。
つまり「地動説」を信奉することは、社会的には不正解なわけである。
しかしそれでも本作の主要人物たちは「地動説」に心動かされ、愛してしまう。
では、不正解だと見なされる選択をした彼らの人生は無意味だったのか。
そんなはずはない。
「地動説」に地動説に心動かされてしまった自らを受け入れ、愛してしまったものを愛しぬこうと覚悟を決めた彼らだからこそ得られた幸福。
自らの命を投げ出すことさえも厭わないほどに魅了され、愛するものを見つけた彼らの人生が無意味なわけがない。
そんな彼らの生き様には、むしろ憧憬の念さえ抱いてしまう。
何かに心動かされてしまったという事実。
感動してしまった自分。
それらを受け入れた先にこそ幸福というものが存在し得るのではないか。
作品や言葉に感動した自分の心を否定することなく、衝動的に誰かにこの感動を伝えたいと思えるほどの何かを受容し肯定すること。
もしそれが否定されてしまったら、もし間違っていたらと私たちは不安に苛まれるだろう。
しかし肯定と否定の間で、期待と不安の間で迷い続けた先には必ず救いが、希望があると信じたい。
理性を超越し心に直接訴えかける本作は、そうした思いを抱かせてくれる。
真に読むに値するマンガの一
2022/07/04 23:44
3人中、3人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Haserumio - この投稿者のレビュー一覧を見る
ついに完結しました。コペルニクスまでいってほしかったところですが、素晴らしい作品でした。(あっさり「地動説は異端思想じゃない」(79頁)と公式認定されたあたりは、えっと思いましたが・・・)確認したわけではありませんが、題名の「チ。」の由来は、「地」であり、「知」でもあり、更には「血」でもあるのだろうと推察しました。再読三読に値する傑作の一かと。
名作
2024/11/15 08:33
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:taro - この投稿者のレビュー一覧を見る
すごいです。真実を見つける、主張するためには命も投げうつ人達。私は絶対しないけどこういう人達によって世界は進んできたんたなぁと感じた。グロい描写が多くて読み返すのはしんどいけど、名作。
8巻!
2022/11/08 17:10
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Sota - この投稿者のレビュー一覧を見る
完結です。
地動説の歴史を追いながらも、人間は知りたいという欲求があり、誰もその好奇心を邪魔することは出来ない、と言うことがテーマなのかな?
大人はもとより、子供までもが、異端者とみなされ殺されるのは、痛々しかったです。
やはり最初から
2022/09/30 10:06
2人中、2人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:qima - この投稿者のレビュー一覧を見る
一、二度読んだだけではわからないので、最初から読み直すことにしました。最初の頃は、拷問シーンとか怖いですががんばります。よかった。
とてもためになった一冊
2022/11/08 04:37
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:マルマル - この投稿者のレビュー一覧を見る
スケールが壮大で一巻でその世界に引き込まれました。
普段あまり考えない地動説についてとても興味を持ちました。
面白いお話でした。
すごくいい!!!
2022/10/03 12:05
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:水かけご飯 - この投稿者のレビュー一覧を見る
最終巻ということでこの物語がどういう物語かということがわかる巻です。
この物語はあることに対して命を懸けている人たちの話ですが、実際日本にすんでいる人達の多くは命を懸けてでもやり遂げたいという人達は少ないと思います。
しかし、そのような人達は存在していて全身全霊のエネルギーを使っています。
その鱗片が見れて、考えにも少しは影響するかもしれません。
そんな物語です。
「知」を疑え、衝撃の最終巻
2025/03/02 04:42
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:まーこ - この投稿者のレビュー一覧を見る
大人になって登場した-彼-の行動が、タイトルである「チ。」を求めた結果と語らせて、史実に収束して行く筋立ては圧巻でした。「チ。」は善悪とは異なる物差しなのです。読み終わっても、考えることが溢れて止まりません。アニメが極上で、また読み返してしまいました。
素晴らしかった
2022/07/03 20:25
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:ゆきも - この投稿者のレビュー一覧を見る
最後まで裏切らない面白さでした。
いわゆるデッサンの美しさとは全く別の美しさがある、漲る生命力のある漫画でした。
命の価値が今とは違う時代、知識の価値も違う時代の濃厚な空気感が見事でした。名作です
主人公はだれなのか?
2022/07/01 22:21
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:オデダンクス - この投稿者のレビュー一覧を見る
最終巻です。
主人公がどんどん変わっていくストーリーですが、
もしやこいつが主人公?と思う場面も出てきます。
そして、最後に主人公として立つ実在の人物。
そして、最後のコマ。
答えを提示するのではなく、こう考えればというところを提示してくる作品のような気がします。
☆チ。 ―地球の運動について―☆
2025/01/17 18:28
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投稿者:ACE - この投稿者のレビュー一覧を見る
地動説を語る『地球の運動について』の出版を目前に審問官達に追い詰められつつも、仲間の犠牲により包囲網を抜け出せたドゥラカとシュミット。しかし、ノヴァクが迫りくる!
一縷の望みを懸け、ドゥラカ達が向かう先とは・・・ 何と・・・
「真理」に命を懸けた者達の、そして「地動説」の結末は!?
そして、話の終結部。舞台は中世のポーランドに移る。
最後の1ページで、地動説がどう移っていくのかが淡々と語られるところもよかった。
やはり、真理を追究してみたい。
ちょっとドタバタした最終話
2022/08/01 17:04
1人中、1人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:Koukun - この投稿者のレビュー一覧を見る
神と人 という哲学的な課題とか、活版印刷や火薬 などの新技術とか、何よりも「科学」「真実」というものに対する考え方 姿勢など、大変盛りだくさんの内容を込めたシリーズであった。ただ最終話は無理やり終了にしたという感じで、コミックとしての出来は今ひとつ という印象を抱いた。いずれにしても大変な作品であった。
気の毒な
2022/07/07 10:03
0人中、0人の方がこのレビューが役に立ったと投票しています。
投稿者:pope - この投稿者のレビュー一覧を見る
ネタばれあり。
ノヴァクが気の毒な…。
ヨレンタの手だって気付いてたみたいだし。
最終回の扉絵が良かった。
オクジー編が一番面白かったな。